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音楽と国語のコラボ授業〜篠笛の巻〜
前任校(公立中学校)では毎年「平家物語」の単元を学習した後、外部から講師を招いて篠笛の授業を開催していました。
私は国語科の非常勤講師。6、7年前、以前同僚だったS先生(現在は69歳非常勤講師 国語と社会を担当)が篠笛に本格的に取り組んでいらっしゃると聞いて 「平家物語 敦盛の最期」の群読に合わせて「青葉の笛」を吹いていただくことを提案しました。
音楽の非常勤の先生も「和楽器の勉強も一緒にできる!」と乗り気で、2年生の音楽と国語のコラボ授業となりました。
まずは、音読練習。
10年以上前、うちの子どもたちが小学生の頃の学習発表会。どの学年も上手に群読ができていたので、担任の先生に指導法を相談してみたところ、ご自分が勉強に使ったという本を貸して下さって‥勉強になりました。
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国語科の指導
「敦盛の最期」教科書の文章から台本を作って、班ごとに読む部分を分担します。
音読の工夫の仕方を何通りか教え、物語を学習した後なので、登場人物の心情や、それぞれの場面の雰囲気から表現の工夫を考えて、班ごとに話し合いながら表現につなげていきます。
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時間は限られているので、1班1ページ、( )に名前を入れて分担できるようにしてあります。
しばらく班ごとで相談し、練習してから、全体で合わせます。
最後の熊谷次郎直実が平敦盛の首を取って嘆くシーンは全員で。最後の「さめざめとぞ泣きゐたる」の部分は声のよく通る人1名を選出。国語の授業で何度か合わせたら、
本番
群読が終わったタイミングで、離れたところから篠笛の音が聴こえてきます。
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ちょっと近すぎる?
このときはS先生の喉の調子が悪くて、奥さんお一人の演奏でした。いつもはご夫婦で紋付の和装にて仲良く二重奏です。
「青葉の笛」
演奏が終わり拍手が止んだ後、生徒は台本と一緒に持ってきた器楽の教科書を開けて、音楽の授業に移ります。
S先生が篠笛について楽しく語ってくださって、最後に演奏を聴いて、1時間の授業が終わります。
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篠笛の音はとても繊細で、なんとなく涙が出てくるような切なさがたまりません。
平敦盛も、こんな気持ちで笛を吹いていたのかと想像してみる中学生たちです。
じーんと静かな感動に包まれる、とてもよい授業でした。