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注文住宅は必ず契約後に価格が上がる!?


注文住宅は、あとから価格が上がる・・・
という認識を持っている人も多いと思います。

実際に契約後に価格が下がった!
という人よりも「上がった!」とい人の方が
多いのではないでしょうか?

今回は、実際にどの場面で金額が上がるのか
お話ししていきたいと思います。



契約後に追加工事800万円が発生

これは私のお客さんのYさんでの事です。
建物契約も終わり間取りの打ち合わせもほぼ完了
図面の最終承認も終わり着工日が決まった頃に事件は起きました。

営業マンが最終的に追加の見積もりをYさんに提出しました。
その額、800万円!

当然この金額を見たYさんも

「800万!?」

となりました。

これをきっかけに全て計画が狂っていきます。

引き渡し時期も伸びますし仮住まいの延長も必要になる。
建築会社を変えるにも消費税も5%で契約していたものが
新しい会社で契約をすると8%に変わる
土地代金の融資を受けている銀行から建物完成は
土地融資後1年以内とも言われている。

この追加800万円がきっかけでYさんの家づくりが
大幅に遅れることになってしました。

Yさんの追加工事800万円の内容とは?

そもそもなぜ、追加工事800万円も増えてしまったのでしょうか?
追加工事になった内容は全て間取り打ち合わせ時の変更部分です。

・設備のグレードアップと追加
・建物の大きさ変更
・ルーフバルコニーの追加

上記の変更をしただけで800万円も追加に
なるのかというと通常は「800万円!」という蓋が開く前に修正されます。
この事案のミスは営業マンのリードミスとお客さんの認識の甘さです。

営業マンも追加、変更があるたびに
「価格が上がるので見積もり取ります!」と都度見積もりを取るなどすれば
問題がなかったのですが最後の最後まで溜め込んでしまった点です。

Yさんも建物が大きくなってるし設備もグレードアップしている
色々と追加しているわけですから「価格が上がるのでは?」と
思っておかないといけません。

両者の言い分は
営業マン「言いづらくて言えなかった」
Yさん「追加になるなんて思わなかった」

本来であれば「先日の追加が〇〇万円になります」とお客さんも
聞いていればそこでジャッジできます。
そのまま追加するのかやめるのか・・・

その作業をしていれば800万円まで追加工事が膨らむことは
なかったと思います。

追加になる部分は大枠4つ

私の経験上、契約後に追加になる部分の大枠は4つだと思います。

1 施工面積
2 設備の変更
3 仕様の変更
4 外構工事

営業マンや建築会社のミス、不可抗力での追加工事などで価格が上がって
しまうことはありますが、それ以外で
契約後に価格が上がる理由は大枠この4つじゃないかと思います。

施工面積による本体価格の増額

ここは大きく価格が変わる部分です。
まず施工面積は延べ床面積とは違います。

延べ床面積とは吹き抜けやロフト、小屋裏などは面積に参入しませんが
施工面積は上記も面積に含めます。

延べ床面積に参入されなくても施工することに変わりませんので
施工面積として計算します。

延べ床面積が増えていないから本体価格が上がらないと思っている人もいますが
施工面積が増えるので工事費用が増えます。
増額計算は建築会社によって違いますがあっという間に数十万から100万オーバーまで可能性があります。

逆に減額が必要になった時に1番手っ取り早く減額できるのが
施工面積になります。

設備の変更

契約後に

キッチンメーカーを変える
アイランドキッチンやⅡ型のキッチンにする
バックセットをつける
洗面化粧台を2ボウルにする
お風呂に洗浄機能をつける

など変更を行えば当然費用は増えます。

キッチンは建築会社によって推奨しているメーカーが違います。

例えば
キッチンはクリナップ、タカラスタンダードのミドルクラスで見積もりしている
ところリクシルのミドルクラスのキッチンに変更したい!

同じグレードなのに価格が上がる可能性があります。
また、指定されたキッチンメーカーでもグレードによって値引率が違う事も
あります。

これは各キッチンメーカーから建築会社に対しての値引率が違うからです。
クリナップとタカラスタンダードは定価の65%で入れられるけど
リクシルは定価の50%になったりグレードによって値引率が違うことは
大いにあります。

その結果、契約時に見積もりされていたキッチンからの変更により
追加費用が70万円発生した・・・
という事はザラにあります。

仕様の変更

外壁材をこっちにしたい!
床材は無垢材や挽き板がいい!
屋根はガルバリウムがいい!
断熱材を変更したい!

などの仕様変更をする事って打ち合わせをしていけばよく出てきます。

特に外部で使われているものをグレードアップするとサクッと高くなります。

屋根をスレートから瓦にする、ガルバリウムにする!
外壁をタイルにする!

などは増額幅としては大きくなります。
ただ、耐久性などもよくなりますのでメンテナンスの周期は長くなるという
メリットは出てきます。

最初に費用をかけるのか後々メンテナンスとしての費用をかけるのかの
違いになってきます。

私個人的には住宅ローンに含められる最初にうちにグレードを上げてしまうのも
良いと思っています。

最初に安く仕上げて後からメンテナンス費用をかける場合は
ローンではなく基本的に現金で修繕する必要があります。

それが嫌な人は最初に少し高くてもメンテナンス周期が長いものに
してしまってもいいと思います。

床もこだわりがある人にとってはシートフローリングは物足りないですし
チープな感じも出てしまうので挽き板や無垢材が良いと思います。
リビングだけを変更するだけで大体50〜80万円くらいは変わります。

外構工事費用

外構工事は最初から予算取されていますが
圧倒的に少ない・・・

というケースが多いです。

この土地の大きさで200万円??

外構工事の詳細を詰めていけば150万円は上がりそう・・・
というケースもあります。

契約時の外構工事予算は営業マンの経験やヒアリング能力にも左右されます。
優秀な営業マンであればあとで外構費用が大きくぶれないように
当初から外構のイメージをヒアリングし予算取りしています。

何もヒアリングもせずただ「200万円」という予算計上はあとで上がる可能性が
高いという事です。

200万円でできる事って結構少ないです。
40坪の土地であれば、駐車場のコンクリート、アプローチ、ブロックフェンス、機能ポストで200万円くらいします。

ウッドデッキ、タイルデッキ、目隠しや植栽、などを考えていくと200万円という
予算取では少なすぎるのです。

外構費用の目安は「建物本体価格の10%」という考え方もあります。
建物本体価格が3000万円だったら外構費用は300万円を目安にすると言う
考え方です。

私は外構費用は土地面積に応じて比例して高くなりやすいので
土地面積(坪)×5万円を最低ラインでそこからウッドデッキや植栽など
希望があればプラスして考える方法をとっています。

土地面積が40坪であれば外構費用の最低ラインは200万円です。
最低ラインなので駐車場のコンクリート、ポスト、表札、ブロック、メッシュフェンスなどです。

・全面コンクリートにしたい
・洗い出しコンクリートにしたい
・自然石を貼りたい
・視線が気にならないようにフェンスを目隠しにしたい
・タイルデッキが欲しい

などは200万円からプラスアルファと言う事です。

契約後の増額を避けるには

契約後に極力増額を避けるにはどうしたらいいのか?
そもそも増額を避ける事はできるのか?

冒頭でもお話ししましたが契約後に上がりやすいのは

1 施工面積
2 設備の変更
3 仕様の変更
4 外構工事

です。
それ以外の部分での増額は事故でしかありません。
営業マンや建築会社のミス、現場を進める上で発生する不可抗力によるもの

わかりやすい例で言うと地中埋設物などです。
契約の段階ではわからなかったが工事を始めてみたら
発見されるような事です。

地中からゴミやコンクリートガラが出てきた、予想以上に地盤が弱くて
改良費が高額にかかったなどです。

これらは実際に調査や工事が始まってみないとわからない部分です。

契約前の確認作業

契約後の増額を避けるためには契約前の確認作業が大切です。
その確認作業とは

・見積もり内容の確認
・要望の共有

この2つです。
契約前に提示される資金計画や見積もりにはどんなものが含まれているのか?

・キッチンのグレードは?
・バックセットはついてる?
・外壁や屋根材は何?

契約後にキッチンが・・・!
とかならないように事前に確認しておく必要があります。

そして営業マンとの希望や要望の共有です。
自分たちがやりたい事つけたいものなど
最初から営業マンと共有しておきましょう。

・海外製の食洗機をつけたい
・太陽光パネルや蓄電池をつけたい
・キッチンはアイランドにしたい
・バックセットは欲しい
・ウッドデッキを作りたい
・プライベートを確保するための目隠しを作りたい
・スケルトン階段にしたい

などなど要望や希望は最初に営業マンと共有をする。
これがすごく大切です。

特に外構の要望を伝えていないことも多くて
結局あとで外構費用が追加になる

最初の段階で外構のイメージができていないケースも多いですが
とはいえイメージ作りは最初にしておきましょう。

契約後に金額が上がるケースに多いのは契約前段階で
今回お伝えした確認作業がどれだけできているのか?
によってきます。

確認作業が不十分だと金額が上がりやすいの気をつけてくださいね。


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