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子どものすぐキレる、叩くを改善する身近な方法

お子さんが感情をコントロールできずにキレる、叩くといった行動に悩む親御さんは多いと思います。そんなとき、言語力を育てる絵本が助けになります。今回は、親子で読んで感情育成に役立つ絵本を紹介します。


キレる、叩く行動の背後にある要因

どうしてすぐにキレたりたたいたりしてしまうの?

幼児は、まだ自分の感情を言葉でうまく表現することができません。そのため、怒りや不満を感じたときに、言葉ではなく、キレたり、叩いたりといった行動で表現してしまうことがあります。

例えば、おもちゃを取り上げられたり、自分の思い通りにならない状況に遭遇したりすると、子どもは強い怒りや不満を感じます。しかし、言葉でその気持ちを表現することができないため、代わりに身体的な行動で感情を爆発させてしまうのです。

また、自分の感情をコントロールする能力も未発達です。そのため、感情が昂ぶると理性的な判断が難しくなり、衝動的な行動をとってしまうことがあります。


感情教育の必要性

幼児期は、子どもたちの社会性や心の基礎を築く重要な時期です。この時期にしっかりと感情教育を行うことは、将来の豊かな人間関係や心の安定に大きく貢献します。

感情教育とは、子どもたちが自分の感情を理解し、適切に表現することを学ぶプロセスです。具体的には、喜び、悲しみ、怒り、恐れなどの様々な感情を認識し、それらとどのように向き合い、対応していくかを学ぶことを指します。

感情教育に取り組むことで、子どもたちが自分の感情をコントロールし、他者との良好な関係を築くための基盤となります。また、自己肯定感や自信を高め、ストレスにうまく対処できる能力を育むことにも役立ちます。

幼児期に感情教育を始めることは、子どもたちの将来の幸福に大きな影響を与えると言えるでしょう。


絵本は感情教育にぴったり

絵本で感情を学ぶ利点

絵本は、幼児の感情教育に最適なツールの一つです。絵本の魅力のひとつは、子どもたちの想像力を刺激し、様々な感情を体験させてくれる点でもあります。

絵本を通して、子どもたちは物語の登場人物の感情を理解し、共感することができます。例えば、主人公が悲しんでいる場面では、子どもたちも一緒に悲しみを感じ、主人公が喜びを感じている場面では、子どもたちも喜びを分かち合うことができます。

また、絵本は、子どもたちが自分の感情を表現するきっかけを与えてくれます。例えば、絵本を読んだ後、子どもたちと「主人公はなぜ怒ったのかな?」「ぼくはこう感じた」といった会話をするかもしれません。このような会話を通して、子どもたちは感情について考えを深め、
感情を言葉で表現することを学び、それが自分の気持ちを言葉で伝える練習となっていきます。

さらに、絵本は、子どもたちの社会性や倫理観を育むことにも役立ちます。絵本の中には、友情、愛情、思いやり、正義感といった大切なテーマが描かれているものが多くあります。
これらのテーマを通して、子どもたちは社会の中でどのように生きていくべきかを学び、他者と良い関係を作りながら生きる力を身につけていきます。

絵本を使った感情教育は、コミュニケーションの基礎を築くための第一歩です。絵本を通して、感情理解や感情表現の仕方を学び、コミュニケーション力の高い子に育てましょう。


おすすめの感情教育絵本

幼児の感情教育に役立つ絵本は数多く出版されています。ここでは、年齢やテーマ別に、おすすめの絵本をいくつか紹介します。

0~2歳向け

*『かおかおどんなかお』(柳原良平作・絵)こぐま社:様々な表情が描かれている絵本。たくさんの表情から、人にはいろいろな気持ちがあることに気がつけます。感情教育の始まりにぴったりの絵本です。
*『おつきさまこんばんは』(林明子作・絵)福音館書店:お月様が出てきてうれしい気持ち、雲に隠れて不安になる気持ち、シンプルですがストーリーの中でいろいろな感情が味わえます。

2~3歳向け

*『いやだいやだ』(せなけいこ作・絵)福音館書店:なんでもすぐに「いやだいやだ」という女の子ルルちゃん。イヤイヤ期のお子さんが思わずハッとする一冊です。
*『ノンタンぶらんこのせて』(キヨノサチコ作・絵)偕成社:ブランコを友達に譲りたくないノンタン。友達の気持ちを意識したり、思いやる大切さを伝えてくれます。

3~4歳向け

*『どうぞのいす』(作:仲谷 鳰、絵:長谷川義史):他人を思いやる気持ちや、助け合いの大切さを描いた絵本です。登場人物たちの優しさや思いやりを通して、社会性や倫理観を育むことができます。
*『すてきな三にんぐみ』(トミー・アンゲラー作・絵、今江祥智・訳)偕成社:3人組の泥棒が、ひとりの女の子と出会い、変わっていく姿を描いた絵本です。泥棒たちの気持ちの変化に、心温まる一冊です。

4~5歳向け

*『心ってどこにあるのでしょう?』(こんのひとみ・作、いもとようこ・絵)金の星社:心は体のどの部分にあるんだろう?という問いを考えていく中で、感情や心を意識するだけでなく、子どもの発想力も刺激される内容になっています。
*『きもち』(谷川俊太郎・文、長新太・絵):いろいろな気持ちを描いた絵本ですが、ほとんど文字がない絵本です。文字がないからこそ、その場面での気持ちについて会話を深められる一冊です。


ご紹介した絵本は、子どもたちの感情教育に役立つだけでなく、親子で一緒に楽しむことができる点も魅力です。絵本を通して、子どもたちと感情について語り合い、豊かな心の成長につなげていきましょう。


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絵本で
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社会で活躍する賢い子どもを育てる
絵本教育アドバイザー スダ ノブコ


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