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元教師が起業するとしたら?

・教師はつぶしがきかないよね。
・教師の職場はブラックなんでしょ。
・教師は学校しか知らないから、社会経験に乏しいんだよね。

教職を辞めたあと、いろんなひとに、こんなことをよく言われた。
いくら本当でもそれを面と向かって元教師の私に言う?と思わず笑ってしまうほど。
確かに、「ブラック」に関しては、人々の想像の上である自信があるし、
社会経験も、ぐうの音も出ない。

でも、「つぶしがきかない」は自分次第じゃないか?と思って私は起業を考えた。
退職から7年が経とうとしていた。

学校の中でしか通用しない私のような人間を、社会に出したらどうなるだろう?
面白そうでやってみたいけれど、
方法が分からなかったので、起業の学校「WILLFU」に入ることにした。

 「WILLFU」のプログラムは非常に優れた内容で、一回3時間の授業があっと言う間に終わってしまう。
一週間先の授業までに出される課題がきついけれど、これくらいじゃないと人間って動かないものなあ、と納得させられる内容。

そんな、優れたプログラムを通して見えてくるのは
自分の圧倒的な世間知の低さだ。
特にPCや、デジタルの知識に乏しくこれじゃビジネスなんてとんでもないというレベル。
その割に情報収集せずに独断と偏見で動きがちだ。
あと、思うのは、私は論理だてて物事を捉えておらず、自分のしたいことすら説明が怪しい……
と、自分ことをこきおろして、ヒリヒリする毎日だが、
とりあえずその「できない」を埋めていけばいいんだから、
ある意味やることがはっきりしていて楽だ。
できないことを埋めつつ、できること言語化し、それを社会と結び付けられないものか、朝から晩まで考える。

しんどくない?と聞かれるけれど、気味が悪いことに、
そのしんどさが結構楽しい。
そうだ、私は残業代無しでも日が変わるまで働ける人間だったんだ……
と自虐も含めてニヤけてしまう。
変わる保証のない生徒に、すべての時間を捧げていた日々……✨

社会経験は乏しいけれど、報われる保証のない努力を面白がる余裕は、
どうも身についていたようだ。

さて、なんとか個人事業主という形でいいから自分の居場所を自分で作り出した「元教師」になりたい。
そしたら、辛い思いをしている教師の誰かを勇気づけられるかもしれないし。



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