(愚痴)現場仕事の仕事の早さ、とは…。
僕の最近の日雇い労働は、それなりに精度が求められる仕事だ。
僕は仕事が遅いなりに丁寧に作業しているので、この現場のシーズンが終わるまでは雇ってもらえるようであるし、また休ませてくれない。
僕はレギュラーメンバー扱いで働かせて頂いているが、所詮は日雇い労働だ。
なので10数人必要な作業員の半数が知識も経験も無い日当稼ぎの面子となる。
ちなみに作業が大変で身なりも汚れるので、あまり人気がある現場ではない。
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先日は作業が大変過ぎる内容となるので、普段より人数を増やしての仕事となった。
つまり、この現場は初心者という日当稼ぎの人数が増えた。
僕の担当部署にも2人の初心者と、経験はあるが作業の遅すぎる人が1人来た。
そのうち1人はほかでの現場経験が豊富な人だったようで、作業スピードが僕よりも速かった。僕含め誰よりも仕事が早かった。
いかにも「日雇い現場の経験が豊富ですよ!」という仕事っぷりだ。
しかし結論を言えば、一番使い物にならなかったのが、この人だった。
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前述の通り、この作業現場では「仕事の精度」が求められる。
しかしこの人の仕事の精度は最低だった。
傍目に見れば、この人の仕事っぷりはプロの如く手際が良く、シャキシャキと仕事をしているように見える。
しかし、そう見えるだけだった。
結局は後工程の作業員からのクレームが途絶えず、僕が指示・注意しても一時的に少しマシになる程度で、最後まで使えないままだった。
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多分だが、この人は他の現場では「仕事の出来る人」なのだろう。
なにしろ作業スピードが速いからだ。
とはいえ前回「ゴミ収集車の事故に思う。」に書いたように、作業の速さばかり追い求める事は、大きなリスクを伴う。
しかし日雇い労働者は、その日の仕事の評価が全てで、その評価基準は「仕事が出来ているように見える」かどうかがとても大きいようだ。
そもそも日雇い仕事にプロフェッショナルの技術を求められるものは少ない。仕事の流れなどの知識と、体力があれば、大体の現場は問題なく働ける。
そういった日雇い仕事において「仕事が出来ているように見える」事は、日雇い労働者にとってプロやベテランっぽく見える数少ないアピールポイントなのだろう。
だが肝心の仕事が雑で使い物にならないのでは、話にならない。
先日の仕事では、僕はその日雇い労働者の「仕事出来てますアピール」で散々苦労させられた1日となった。
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僕自身、日雇い派遣の仕事を続けていくうちに「馬鹿を演じ続けなければ周囲に馴染めない」事に苦労させられている。
また賢そうな人は折々のタイミングで突然日雇いの派遣登録をやめてしまうようだ。
年齢的に正社員など就職が厳しい世代(アラ還など)の人が日雇いを続けるのも必然だ。
しかしハッキリ言っちゃえば、20~40代で日雇い派遣のベテランを気取っている人達は軒並み阿呆ばかりだと思う。
もちろんまともな20~40代も多いが、日雇い現場でベテラン面をしている人達の阿呆の比率はかなり高いし、それが当たり前になっている事で責任感も薄い。
日雇いにも経験値で上下関係はある。その上の人に阿呆が多いと、仕事よりもその人の相手で疲れ果てる事となる。僕のような素人がベテランに仕事を教えても聞いてくれない事も多い。
先日は、そういった現実に苦労させられた1日だった。