池田大作が亡くなったときいて、思ったこと。
一番最初に話しておくが、私は創価学会員ではない。
創価学会については、外部の人間、一般人はほとんど
知られてない部分があって、今回はそれについて書いてみよう。
私の目から見た創価学会について今回は語ってみる。
けっこう、ギリギリまで語ってみる。
私個人の考えとしては
創価学会は宗教ではなくて
互助会だと思っている。
いちおう、宗教法人ではあるけども
あれは宗教ではなくて互助会だと
私は思ってる。
なんにも知らない人たち向けに
創価学会の歴史について
最低限のことを語ってみる。
いちおう、宗教としての創価学会は
仏教系、日蓮宗の組織ということになっている。
まぁ、いろいろモメてたりするんだけども。
意外と知られていないが、
創価学会をつくったのが池田大作ではない。
ざっくり言うと、池田大作は三代目である。
1945年に太平洋戦争が終わったあと、
急速に信者数を伸ばしていったのが創価学会であった。
これについての背景としての理由は
大きく2つ。
・戦争未亡人の家庭を勧誘した
・集団就職の連中を勧誘した
この2つが大きい。
太平洋戦争中に
空襲で被災して夫を亡くしたり
従軍してて戦死して夫を亡くした
っていう婦人が
かなりの数いらっしゃった。
自分の実家なり夫方の実家が
それなりの家で支援を受けられるならばともかく
当時、そんな人達はあくまで少数派であって
大多数の人たちは
「夫が亡くなって、これから子供たち抱えてどうやって
生きていけというの?」
という、戦争未亡人は沢山いた。
この手の膨大な戦争未亡人らに対して
互助会的な意味で手を差し伸べて
信者を増やしていったのが創価学会であった。
「母ひとり子ひとり、で、どうやって明日から生きていけと?」
ってなった時に
就職先を斡旋してあげたり
自営業で飲食店を経営してたら
「あそこのお店で、ご飯たべよう」と
支援してあげるとか
人道的に考えたら、割と「あぁ、そうね」
みたいなことをしてたのが
昔の創価学会であった。
もう一方で
戦後は集団就職、というのがあって
中学校を卒業したら
東京とか大阪の大都市に就職する、
というのがあった。
体の良いところばらいである。
長男教の強い地方において
「ウチは長男が継ぐから」とかなると
次男、三男ら、には居場所がない。
事実上、「もう、オマエはウチの人間ではない」と
東京やら大阪やらへと
集団就職という形で追い出されてしまったのが
当時の日本の世相であった。
この層を
取り込むことに成功したのが
創価学会であった。
戦争で夫を亡くした
未亡人の女たちと
集団就職で、実質
ふるさとを失った男たち
彼らを受け皿として
入れていく
というのが
池田大作の戦略であった。
これは見事に成功した。
ほとんどのマスコミ、書籍、ネット上の人らは
一切触れてないけども、ここまでで書いた通り
当時、生活に困っていた
・女たち
・男たち
の背景は完全に異なる。
が、
それぞれがなんとか生活を立て直して生きていけるように
という
離れ業をやってのけたのが池田大作であった。
現在にいたるまで
創価学会という組織が
・戦争未亡人を背景にしてる
婦人部(最近は女子部と名前を変えたらしい)
と
・集団就職で状況してきた
次男、三男らが
中心の青年部(=男子のひとたち)
とで
別れていているのには
こういった歴史的背景がある。
根本的に育った背景とか価値観が異なる。
一歩まちがえたら
とんでもない派閥抗争が起きてもおかしくないのだけども
それが今まで起きなかったのは
池田大作というカリスマの存在があったからである。
創価学会という組織は
男子側と
女子側とで
常に対立する構造がある。
今もそれは変わらない。
そして、創価学会は
公明党という政党をもっている。
公明党は現在、政権与党ではあるけども
それゆえに
現在起きている問題に対して
現実的に対処せねばならない、という責務を負う。
野党であれば外野から
好き勝手、ヤジを飛ばすことができても
政権与党となれば
いま起きてることに責任を負う立場となる。
それゆえに、今おきてることに
対処するために
本来、自分が思ってきたことと
反することも受け入れねばならない時がくる。
野党であれば、
政権のやらかしてることに
好き勝手文句を言うことができても
政権与党となれば
「今の手持ちのカードはこれしかない」と
いう現状を受け入れなければならなくなる。
ここらへんが、
公明党という政党の母集団が
もともと
創価学会という背景もあって、
「自分たちの信仰とちがうじゃないか」
という矛盾を
受け入れなければならないことになる。
実際のところ、
これによる組織内の軋轢は相当なものがあるであろう。
私は外部の人間なので知らないが
まぁ、だいたい合ってると思う。
なので
創価学会という宗教法人というか組織は
国内では最大規模の組織ではあるけども
その巨大さゆえに
組織内の矛盾とか対立が
常に絶えない組織でもあった。
それでも今までなんとかなってきたのは
池田大作というカリスマがいたからである。
組織内でどれだけの軋轢があろうとも
対立があろうとも
池田大作というカリスマの前では
誰もが平伏していたわけである。
それによって
組織は保たれていたわけだけれども
今回、お亡くなりになった
ということが
公式に発表されたことで
話は一気に変わった。
婦人部、とか
青年部、とか
公明党、とか
ぐらいならば
誰かがまとめれるかもしれない。
だが、これらの巨大な組織を一枚岩として
維持していけれるだけの
リーダー
カリスマは
今のところ見当たらない。
創価学会という
国内最大規模の宗教法人であり
公明党という政治団体をもっている以上
トップに立つ人間は
その権力も影響力も
そして責任も
絶大である。
派閥抗争が起きるのは時間の問題であろう。
権力の移行に失敗したら
創価学会という組織は
一気に空中分解する。
それが今、である。
なるほど、岸田内閣が
年内の国会解散を見送ったのも
当然だと思う。
今はただ、
池田大作という個人が亡くなったことについて
個人として冥福を祈ろうと思う。
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