本気で「地方の生き残り戦略」としての「教育改革(行政上の制度について)」を語ってみた。 その4

さて、今回は
https://note.com/modern_daisy459/n/n40a8d89148a8

の続きだ。

今回は行政上の制度改革について
踏み込んで書いてみる。

今までの記事よりも内容が、かなり専門的になるが
そこは御容赦ねがいたい。

あくまで、「私ならば」という視点からの
政策論でしかない。

ただ、財源の乏しい地方都市でも
「やろうと思えばやれる」という内容で
今回の記事も書いてみる。

例のごとく、地方都市の例として
青森県 青森市 (人口28万人)を
モデルケースとして、書いてみる。

青森市 筒井地区
ここには青森県トップの高校である
青森高校があり

青森高校から徒歩一分半の距離に
筒井小学校があり

青森高校と筒井中学校とは
塀を一枚、へだてただけで
隣接している。

私ならば

筒井小学校と筒井中学校を
小中一貫校として改変し
学区制から独立させて

市内全域から生徒を募集させる形とする。

少子化の影響により既存の施設において
児童数、生徒数が30年前の
半分以下に減っている状態なので

既存の施設はそのままで
「筒井小学校」の校舎に
託児所、保育園、幼稚園、

小学校1年~3年までの生徒を収容し
0才児~9才までの児童を
9年間、一貫で保育し教育する体制を整える。

小学校教育においては
小学校1年から3年までの3年間を
同じ教員による「持ち上がり教育」を
原則とし、学年間における
安易な人事異動を原則禁止する。

担任には「生徒の人生」の責任を背負ってもらう。

小学校4年生から中学校3年生までの6年間は
既存の筒井中学校の校舎で学習し
部分的、小中一貫校とする。

ここらへんの部分の話は以前の記事

と多少、内容が重複してしまうが

小学校部門については
小学校4年生からは

国語、算数、英語は
教科担任制を実施し
小学4年生~6年生までの3年間を
同じ教科担任に担当してもらう。

中学年間についても同様で
教科担任制なのは当然だが
原則3年間を
同じ教員に担当してもらう。

生徒の人生に責任を負ってもらうためである。

財政的に可能ならば
英数国の三教科は、それぞれ
「担任」と「副担任」の2名体制で行ってもらう。
この方が現実的だからである。

陸上部、柔道部、野球部、水泳部、吹奏楽部など
部活動は小学校4年~中学3年までの
6年一貫で部員を指導する。
もちろん、部の移動は随時可能とした上で
基本的に部活動への所属を義務付ける。

小学生の間ならば
サッカー部と野球部の掛け持ちとか
陸上部と吹奏楽部の掛け持ちとか
全然、可能なので、そういう機会を用意してやった上で
中学から「本気だして」もらうための素地を固める。

青森県内の場合、主要都市である
弘前市、青森市、八戸市で
小中一貫校数がゼロ、という
惨憺たるありさまなので

この状態で部分的であるにはせよ
小中一貫校を創設して
6年間一貫で部活をやらせてたら
ほとんどの部は県大会レベルなら優勝するであろう。

青森県の場合

県立高校のトップは
青森高校(偏差値71)だけれども

県立で唯一の公立の中高一貫校である
三本木高校(偏差値60)に
今のままでいくと10年後には
進学実績で抜かれることになる。

すでに三本木高校は
医学部の合格者を出し始めているし
今年にいたっては
東京大学 理科1類の合格者もだした。

旧帝大である東北大学の合格者数で
青森高校を抜いた年もあった。

これに対し
青森高校
青森市の教育委員会
青森市の住民ら、は

なんの危機感ももっていないのが現状である。

コイツらバカを通り越して
脳みそババロアなんじゃねーか?って
割とマジで思う。

青森高校というのは
ほっといても
県内のトップ層が勝手に集まってきてくれる

という殿様商売が
100年ぐらい続いてきた高校なので仕方ないんだけども

現状で人口28万人の青森市が
あと20年ちょいで16万人まで人口が
減ることが統計上、すでにわかっている以上

今のままでいくと
あと10年ぐらいで
青森高校から東京大学への合格者数が
例年ゼロになる、というのが恒常化するし

国立大学医学部の合格者数も一桁まで落ちるであろう。

これ、割と現実的な危機なんだけども
どうやら地元の人らは
何も気づいてないらしい。

正直、コイツらバカだなぁって思う。

で、一つの解決案としては
青森高校に附属中学をつくって
中高一貫校にする、というやり方だが

これは制度上、非常に難しい。

なぜか?というと

これは他の地方公共団体でも同じだと思うのだが

青森市の場合
小学校、中学校は
「青森市」の管轄であり

青森市役所が担当する。
青森市の教育委員会が人事権をもつ。

公立高校は「県立」で
「青森県」の管轄であり
青森「県庁」が担当する。

仮に青森高校を
中高一貫校にするとして
青森「市役所」が担当するのか
青森「県庁」が担当するのか
青森市の「教育委員会」はどうするのか

ここらへんの役割分担をどうするか?だけで
七転八倒する。
たぶん、縄張り争いに終始して
10年たっても結論はつかないと思う。

ならば、「小学校、中学校は青森市の管轄」なので
市の主導で小中一貫校を創設する
とした方が現実的だと私は考える。

前置きが長くなった、話を戻そう。

仮に、青森市 筒井小学校に
託児所、保育園、幼稚園、そして
小学校1年生から3年生までを
一貫して保育、教育していく施設にした、とした上で

平日の昼食時間は
学区地域のお年寄り向けに
給食(有料)を実施し

児童とお年寄りが一緒に
お昼ごはんを食べる、というのを
常態化させる。

理由としては
あと20年で青森市は人口の半分以上が
65歳以上のお年寄りで占められる街となるのが
すでにわかっているからである。

「子ども達は独立して遠くに住んでいる」
「配偶者に先立たれた」という
独居老人たちの存在が社会問題化するのは目に見えている。

ひとり暮らしの老人というのは
まず第一に社会から孤立しやすい。

次に現実問題として「一人分」の料理を毎食つくるのは
コストとして高くつくし、なによりめんどくさい。

どうしてもスーパーの出来合い惣菜か
冷凍食品かに偏りがちだけども
そうなると栄養価の問題、塩分過多の問題がついてまわる。

公立の施設として昼食時
地域のお年寄りが給食(さすがにメニューは成人向けになるけども)を
提供することによって

・独居老人の地域からの孤立化の防止

・お年寄りの食事状況の栄養状態の改善
(管理栄養士が給食メニュー考えてるんだから当然だ)

が期待できる。

長期的には
認知症の発症抑制
寝たきり老人の発生抑制
老人の孤独死を防止する

というメリットが期待でき、これは
カネになる話である。

これを老人むけ専用の施設を新たにつくるのではなくて
既存の小学校、中学校の施設を利用して実施する。

セキュリティ上の問題とか
制度上、つめていかないといけない部分はあるけども
本気でやれば実施できる政策である。

これに加えて「夜間給食」を市の事業として実施する。

午後6時から午後9時までの時間を
地域住民の「公民館」的な施設として
地域住民に一般開放する。

防犯上の問題、その時間帯の施設の管理責任については
市、職員を2名ほど配置して
あとは民間の警備会社(セコムとかアルソックとか)に委託すれば
わりとすんなり可能だと思う。

これには大きく2つの意味をもたせている。

1つは「お年寄り、独居世帯むけに夜間給食サービス(有料)の実施」
により地域内での孤立化の解消を目指すこと

もう1つは「夜間給食を実施の上、児童・生徒たちが食後に
自習する、というのを常態化させる」のを目指すこと

にある。

なぜ、私が夜間給食の実施にこだわるのか?といえば

お年寄りについては既述の通り
孤立化を防ぐのと、栄養状態の改善にある。

児童・生徒については
これから起こるであろう「欠食児童の問題への対策」である。

すでにこの国は衰退している。

貧困化が社会の深刻な問題になってきており
その波は青森市にも容赦なく襲いかかってくるであろう。

東京とか大阪とかの大都市圏ではすでに顕在化しているけども

「おうちに帰っても晩ごはん、食べれない」っていう児童が
割といて、原因としては
貧困だったり、ネグレクト(育児放棄)だったり、虐待だったり
いろいろあるんだけども、かなり問題化してきている。

夏休み、冬休みといった長期休暇あけ
休み前にくらべて体重が激減している、という児童
(ようは食べ物、たべさせてもらっていない)という
問題が深刻になっている。

青森市でも同様の問題が顕在化するのは時間の問題であろう。

で、あれば、先手を打つ。

未就学の児童、義務教育中の生徒に関しては
希望者を対象とし平日、無料の夜間給食を実施する。

昼食と夕食、これについては
年末年始等をのぞき
夏休み、冬休みを含め通年で

児童、お年寄りむけに給食を実施する。

お年寄り、別に地域の成年男女でもかまわないけど
入館にはカードキーでの入場を義務付けるとかにした上で
誰でも利用できるようにしておく。

冬は暖房、夏は冷房の効いているところで
新聞とか雑誌とかを無料で読めれる環境を整備して
あとは大画面のテレビを何台か設置して
ネットフリックスあたりと契約して
映画なりなんなりを無料でみれるようにすれば
ほっといても地域住民は集まる。

地域の児童むけには

夕食後30分ぐらい団欒したあと
自習してもらう。

筆者は生業として「東大合格請負人」をしているが
私のゆずれない考え、価値観として

・学校が終わったら、太陽が沈むまでの間は勉強禁止です。
サッカーやるなり、野球やるなり、テレビ見るなり
ゲームやるなり、好き勝手やって遊んでください。
この時間帯に「勉強しなさい」とか言ってる親はバカです。

・太陽が沈んで夕食が済んだら、勉強してください。
この時間帯までに遊びたいこと、やりたいことを
やりきっておかなくて、チンタラとテレビみてたり
ダラダラとゲームしてるガキはバカです。

あとは
・日曜日は起床時から太陽が沈むまでの間は勉強は一切禁止です。
力いっぱい、遊んでください、漫画読んでください、ゲームしてください。
それに文句いってくる親はバカです、軽蔑します。

っていうのがある。

私個人としては割とマトモだと思うんだけども。

・ダラダラと遊ぶ
・ダラダラと勉強する

私はこれが一番嫌いだ。

遊びも勉強もメリハリが必要なのだ。

「教育熱心」を自称する親のうち
「バカな親」は子どもが遊ぶ時間をひたすら奪いにかかる
「デキる親」は子どもが遊ぶ時間をキッチリ確保し尊重する。

これは48年間生きてきて
色んな家庭をみてきたけども
やっぱり東大にキッチリ現役で受からせてる家庭は
後者のパターンが圧倒的に多い。

で、筆者の場合
幼稚園の2年間
小中高の12年間を含めた
14年間をトータルパッケージで考えた場合

・小学校の算数は小学3年生までに終わらせる
・中学校の数学は小学6年生までに終わらせる
・中3までに数3(高校卒業程度)を終わらせる

ってのがあって

具体的にはすでに


あたりで書いたんだけども

日曜日を完全にオフ(勉強一切禁止の日)として
週二回、公文式の教室に通う以外の週4日間も含めて

週6日、一日30分、(夏休み、冬休み等の期間も含む)
公文式の算数のプリントをといてると
ちょっとやそっとのボンクラ、アホな子でも
小学校3年生あたりで小学校の算数の範囲は終わるし

どんなに遅くても小学校6年生になる頃には
数学は中学の範囲が終わる。

このレベルまでいくと
小学校6年生のレベルとしては
東大合格者数で全国一位の開成高校の附属中、
開成中学校に進学する子らと、ほぼ並ぶ。

中3までに数検 準1級(数3修了程度)に合格すると
開成高校、灘高校の連中と、ほぼ並ぶ。

この状態で青森高校に進学すると
かなり余裕をもって青高のカリキュラムを学べれるし
中学3年の時点で

東京大学 理科1類(理学部・工学部)
東北大学 医学部医学科

あたりなら十分、合格の射程圏内である。

これを本気でやるとなると

・太陽が沈むまでは勉強は禁止、遊んでください
・太陽が沈んで晩ごはん食べたら、勉強してください

っていう話になるんだけども
個別ならば、まだしも
これを各家庭に浸透させるとなると
かなり面倒くさい。

なので、ここはいったん、夜間給食というのを実施して

「夜7時になったら、自習する」っていう雰囲気を
まわりの大人たちでつくっていく。

未就学の幼稚園児は
さんすう と こくご 
の公文式プリントをそれぞれ15分ずつ
一日に計30分、時間をはかって自習する。

小学校1年生から3年生までの児童は
さんすう と こくご
の公文式プリントをそれぞれ30分ずつ
一日に計1時間、時間をはかって自習する。

これを夜間給食を食べ終わったあと
幼稚園児から小学校3年生までの児童が
筒井小学校の
同じ教室で自習する環境を整備する。

これには周りの大人のサポートが必須である。

同じ学年の生徒だけで固まるのではなくて
学年をまたいで様々な生徒と一緒に自習する、というのが
ミソである。

幼稚園の年長さんと小学校3年生が
同じ教室で自習してたら
ほっといても皆、勉強するようになる。

幼稚園児で一日30分、
小学生で一日1時間という
勉強量は決して難しいことではないと思う。

これをどうやって「あたりまえ」の習慣化させるか、は
まわりの大人の手腕によるところが大きい。

ならば、個々の家庭に委ねるよりも

夜間給食を実施して

大人を集めて、彼らの協力をあおいだ方が現実的である。

地域のお年寄りが一緒になって
ひらがな、カタカナの練習をしたり
九九を一緒に諳んじたりしてた方が

よほど効率がよいし
お年寄りたちにとっても
「自分の居場所」ができることになる、
これは大きい。

部分的な小中一貫校化して
筒井中学校の校舎でも夜間給食を実施し
午後7時からは
小学校4年生から中学校3年生までの生徒が
同じ教室で自習する体制を整える。

夏休み、冬休み期間も
昼間の給食、夜間給食を実施し

小学校3年生までは
夏休み、冬休み期間中の
平日午前中に
こくご と さんすう
をそれぞれ30分ずつ
計1時間を自習時間とし

昼間の給食を食べたらあとは日没までは
勉強を一切禁止とし、好きなだけ遊んでもらう。

夜間給食を食べたら
こくご と さんすう
をそれぞれ30分ずつ
計1時間を自習時間とし

それが終わったら、帰宅して寝るまでの時間、好き勝手にあそぶ。

だいたいこれで
小学校3年生までに
小学校の国語で学ぶ漢字1千字と
小学校の算数の範囲は終わる。

小学校4年生以降は
国語と算数と英語をそれぞれ
30分ずつ、計90分
午前中に自習

やはり昼食後は完全な自由時間とし
夜間給食後に
また同じセットで90分自習

だいたいこれで
数学は小学校6年生で
公立中学校の中学の範囲が終わる。

英語に関しては
中学1年の2学期あたりで
英検3級(中学卒業程度)には受かる。

中学卒業時点、青森高校入学時点で

数検準1級合格済(数3修了程度)の生徒数が
100名を超えた時点で

青森高校から国立大学医学部への合格者数は60名を超えるであろう。

これを官民一体となって本気でめざす。

中学3年時点で英検2級(高校卒業程度)合格済の生徒数が
100名を超えた時点で

青森高校から東京大学への合格者数は60名を超えるであろう。

これを官民一体となって本気でめざす。

これぐらいのレベルになると
日本全国から
幼稚園、小学校、中学校の時点から
毎年、計数千人単位で
教育に熱心でカネもってる子育て世代が
青森市に流入してくるようになる。

私ならば、これを本気で目指す。

かなりざっくりとしてる話で
まだまだ細かい部分での
制度設計が必要だけども

地方都市が生き残るには
ヨソから子育て世代を引っ張ってくるしかない。

その上で、私ならば
以上のような戦略で地方の生き残りを狙うが

いかがか?

決して机上の空論ではない。

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