おかえりなさい!
私が帰ると玄関におどけた顔の娘。
お疲れ様でした!
と満面の笑み。
一歩中に入ると自分の食べた食器が洗ってなかったり。頼んでいた洗濯物がとりこんでなかったり。
まあ、そんなことよりも。
お疲れ様!ってにっこりしてくれる24歳の娘にジーンとしてしまいました。
去年の今頃は、意味不明なことを口ばしり、家出したりしました。
暴力的になって手がつけられず警察に来ていただきました。
自殺サイトで知りあった子に会うと約束したり、見ず知らずの男性に一緒に泊まってください!と言ったり。
ムクムクと湧き上がるいろんな考えが暴走して手がつけられなくなりました。
閉鎖病棟に緊急入院した先で大暴れして注射を打たねばなりませんでした。
わたし、本当に力が抜けました。
何年も娘に治ってほしい!と神様にお願いしていましたが、降参しました。
もう、治らなくていいです。
娘と、ただ穏やかに暮らしたい。
旅するように、娘の妄想につきあっていきますから。娘の妄想旅行の舟に乗りますから。
そんな感じで1年後。
いま、この瞬間、おだやかに暮らせています。
娘のことに比べたら、私に降りかかることはすべてが些細なことになりました。
そして、何でもない一瞬が奇跡みたいにありがたく感じるようになりました。
昨年の夏が遠い思い出のよう。
娘のおどけた顔を見て、ちょっと泣きそうになった昨日でした。
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