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散歩録@加古川
11/9に加古川ツーデーマーチというウォークイベントに参加してきた。上司(52、以下Hさん)と先輩(40、Kさん)と3人で20キロ歩く、というハタから見ると不思議なイベントだったが、記録として思ったことを書き留める。
◼︎河川敷〜スタート地点までのバスにて
マイクロバスは意外にも老若男女で混み混み。後ろのおばさんの会話から、どうやらウォークイベント界隈なるものが存在してると知る。全国各地のウォークイベントに参加しながら、そのエリアに宿泊し観光する、といった健康的かつ素敵な趣味をライフワークとしてる人たちが一定数いるようだ。
◼︎スタート地点にて
市民会館?に集合するが、何千人といった人でごった返していた。ゼッケンに一言コメントを書かないといけないのが、中々恥ずかしい。なぜかコスプレをして応援してる人がいたり、BGMは情熱大陸ばりの如何にもこれから戦いが始まるような曲調だったりで、いわば歩くだけのイベントに対するギャップにじわる。ほぼ最後尾集団からスタート。
◼︎〜5キロ
Hさんの会話のテンポは独特で、知識に富んだ彼の話は引き込まれる。今旅も同様で仕事以外の話を楽しくしながら歩き始めた。どんどん抜かされていくが、年配の方でもペースが早いことに驚く。休憩ポイントの卸団地にてよくわからないロックバンドの生演奏を聴く。ウルフルズ風。鯛焼き150円で小腹を満たす。NIKEランでペース観測。
◼︎〜10キロ
Hさん、Kさんは二人とも12月より転勤になる。そのため、彼らは新居探しを最近までしていた。歩きながら見える住宅を見ながら、Hさんが「アリ?ナシ?」と聞き、Kさんが「ギリ無しですね〜」とか「いけますね」とか答える徒然なる時間が少しばかり続く。多分、二人には建物が物件にしか見えてない。ランチどきに差し掛かり、昼食をどうとるか、を考え始める。周りは一切食べる気配がない。
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◼︎10キロすぎ
腹が減ってきた一同はウォークコースを抜けて餃子の王将へ行く。ノンアルビールと天津炒飯を食べる。Hさんは私の天津炒飯のチョイスに「渋いとこ攻めるねー」とツッコミを入れたが、私はどこが渋いか分からなかった。Hさんのオーダーだけ入っていなかった。上司の料理が来る前に、ほぼ食べ切ってしまう珍事件発生も、スープをスローペースで飲みながら帳尻を合わせる。
◼︎ウォーク再開〜15キロ
王将で一息ついて、いざ歩き再開。と思ったら、もうゼッケンを着た人はどこにも見えない。一同は、「何千人中のビリではないか」と少々不安になるも、「そんなばかな」、という思いで歩き続ける。休憩所に到着するが、なぜかテントを片付けている様子が目に入る。これはアンカー(イベントのスタッフが最後尾についている。)がすでに通過したことを表す。完全にビリだと分かりペースを一段上げる。その焦りからキロあたり11分のハイペースを記録。アンカーに追いつくも、なにしてたんですか?と軽く説教をくらう。
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◼︎〜18キロ
浜の宮公園で自然美に触れる。雲ひとつない晴天と常緑樹のコントラストが綺麗。木漏れ日も差し込み、気持ちが安らいだ。年配の二人組の女性に写真を撮ってもらう。プロ顔負けの画角。そして、ラスト休憩ポイントである鶴林寺に到着。聖徳太子ゆかりのその寺は迫力満点で見入ってしまった。甘酒を提供された が、最後の活力になった。
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三重塔も超立派であった。
◼︎〜20キロ
急に右足が痛くなる。正直歩くのもきついくらい。52歳と40歳の先輩たちが元気に歩いてる中、さすがに恥ずかしくて言い出せない。痛みを堪えて平静を装うがもう限界に近い。丸亀製麺発祥の地を通過する。Hさんは他店舗より気持ち美味しく感じる、と言っていた。無事スタート地点に帰ってきたときには、なんとも言えない達成感があった。
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◼︎その後
「みとろ荘」のお湯で疲れを癒した。ザ昭和な旅館にある温泉は天然湯で非常に良かった。ミストサウナで汗を出し、露天風呂でかれこれ1時間ほどのんびり過ごした。湯上がりにはフルーツオレを奢っていただいた。そこでもHさんにチョイスが渋いね、と言われたが、私はいつでもフルーツオレ派である。
夕飯は「すし・かつめし 一平」でかつめしを食べた。店内は洋室と和室が共存しており、慣れない感じでおもしろかった。かつめし自体は美味しかったが、劇的においしい!というわけではなかった。グリル一平と関係あるかはよく分からない。
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◼︎終わりに
上司や会社の先輩と長らく話しながら歩き続けるのもいいものだ。転勤になってしまう二人と最後に良い思い出ができた。Hさんは風情を大事にし、小さい発見を幸せに思う感性を持ってらっしゃる。言動に人間の深み・渋さを感じるHさんは私が心から尊敬するお方である。
また来週も仕事終わりに温泉に行く予定。定期的に誘ってもらえる関係に感謝して次も楽しみたい。