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責任を持つという事 ツアーナースのつぶやき

今年は台風と重なってしまった国際交流のお仕事
まさかのフライト欠航で3日も予定が短縮され、しかも飛行機が夏休みと重なり振替がなかなか出来なかったとの事。
その為関東圏からの出発が出来ずに、関空からの出発となった。
移動時間の長かった事…

小学生から中学生までのメンバーに大人数人
初海外の子供さんもいました。
こりゃ大変だぞ、前回は5泊出来た中での行事が、たった2泊で凝縮して終えなくてはならない。
顔を合わせた最初の私のひと言は「帰る頃には発熱する子も出ますかね?怪我にも気を付けないと。」
はい、その通りになってしまいました。
なんと私が…

飛行機を降りて4時間後にはフィンランドの森の中をハイキング

いやぁきつかった。
自分の体力の無さを痛感しましたね。日頃暇さえあればサブスク三昧の日々
運動しろよ、自分。

ツアーに出ると1日15000〜19000歩
クリニックの勤務で6000〜8000歩
オフの日300〜800歩
万歩計を観ては自分にツッコミを入れる

そんなほぼトイレとキッチンにしか動かない私。羽田から伊丹、バス移動で関空からヘルシンキとまぁほぼ1日がかりでの移動。郊外のホテルにチェックインをした後、現地校と対面をしてすぐに、ハイキングに出かけました。

森の中には沢山の野生のブルーベリーが!

子供達は順応性があるなと感心する。
気付くとあちこちでグループが出来、語学堪能な子供を中心として話が弾んでいるではないか。素晴らしいなと。
道すがらブルーベリーを摘んで食べたり、小休止では、おやつ交換をする。

毎回これがなかなか楽しい。

去年はたまたま私が持っていた小梅ちゃんと男梅キャンディがウケて、交換してと沢山のフィンランドのいろんなお菓子が集まった。
今年は都昆布を持参
1人の子は泣きそうな顔をして可愛かった。日本の子供達はヘルミアッキという現地の黒い食べ物に吐き出しそうになりながら、悶絶していた。

こうした他愛もない交流が非常に有意義で、まだ経験の浅い子供達には一生の宝物になる。そんなお手伝いが出来る幸せを噛み締めている。
ツアーナースを辞められない理由かなと。

そして約6キロの行程を終わる頃、「みんな気を付けてね〜、走らないよ〜。」なんて下り坂で声をかけていた矢先
道に埋まっていた石とその先直ぐに出っ張っていた木の根
目視していたのに、石を避けたあとまるで罠にかかった様に足を取られ、足首を捻り右手を突いて派手に転倒

現地ガイドと校長先生に見られ恥ずかしいやら情け無いやら。

何とか歩ききり、午後からの交流授業のサポートも参加してホテルにようやく帰宅。
夕飯後は恒例のフィンランド式サウナ体験。
看護バッグを持参して見守るだけだが、ビーチサンダルに履き替えると、それまで何となく痛いな…とは感じていたが、足の甲が腫れ上がり足首がなくなっていた。

途端に歩くのが困難になる程、激痛に変わるという…何これ!
驚いた。
知らぬうちに気が張っていたからなのか?本来の痛みに気付かないまま1日過ごしていた様だ。

夜9時を過ぎる迄明るいフィンランド
サウナ体験をして、身体がポカポカすると湖にドボン
実に楽しそうに水着でサウナと湖を行ったり来たり…

ようやく1日の行程を終え健康観察カードにコメントを入れ、明日の打ち合わせに向かうが、完全に足を引きずらないと歩けない状態に。右手を突いた事もあり、ペンを持つのも痛かった。
情け無い事に明日のスオメンリンナ島散策は同行出来そうもないので、場所を決めて待機をお願いした。

奇跡が起きた!

ほぼ絶望的と見られた足の捻挫
とにかく歩けなければ仕事にならない。明日はホテルを移動してヘルシンキ市内のホテルにチェックインする。
スーツケースを持ち、また移動。

何とかしなくてはと、持参の湿布と痛み止めを使用。そしてオパルモンという整形外科で過去に事故の後遺症で処方された薬を持っていたので内服。また機内用に持って行ったエアークッションを使い、足を上げて寝たら…

朝には全く痛みが出なくなっていた。奇跡だ〜。薬の効果か下肢挙上が功を制したか?

スオメンリンナ島

「歩けます。復活です!」と朝食の時に報告すると添乗員さんはじめ、一様に安堵した様子で改めてツアーナースがお荷物にならなくて良かったと私自身が1番ホッとしました。

この仕事、歩きますからね〜 男子校の仕事なんぞ、ただついて歩くだけで必死ですもん。最後尾を歩かされると特に死にます。(途中先生が間あけるなーの声で走り出す訳)

一難さってまた…

2日目、午前中は現地校での交流発表会
去年はお別れの時泣き出す子供達もいて、数日を過ごしただけで、こんなにも感情豊かで素晴らしいと感動しました。
流石に今回は短かったからそこまではありませんでしたが、今はソーシャルネットワークの時代
皆繋がっておりました。笑

午後は予定通り、船で世界遺産のスオメンリンナ島に。
1人ハードワークだったのか?スタッフが酔ってしまい、夜の答礼会で体調を崩されてしまいました。
だけどここまで、と言ってもたった2日ですが子供達は元気一杯で。有難き幸せ。

答礼会に参加予定の国際部の先生が体調を崩して欠席。一年ぶりに会いハグで懐かしみ、話をして盛り上がった時、痰がらみのひどい咳をしていたのをふと思い出しました。

嫌な予感が的中…

帰国日の朝、なんと身体が熱い。まずいな、これは熱がある。
そして焼け付く様に喉が痛い!

最終日は班ごとでフィールドワークなので、私と添乗員さんは本部待機
と言ってもチェックアウトした後なので、市内中心部のカフェで半日過ごす事に。

熱で店内が暑く感じ、外のカフェで過ごすことに。喉の痛みも薬を飲んで少し改善。

昼はフィンランド鰊のフリッターを食べさせる有名店に。
去年も行った店でしたが、喉が痛くて食べられなかった。
そのまま駆け足で2箇所の観光名所を周り、息切れしながらようやく空港に。

飛行機に乗った途端死んだ様に寝て、機内食もすっ飛ばし…途中、子供に起こされることがあったが、CAに対応してもらえる内容だったので問題なくまた爆睡。

羽田空港に到着し、何とか役所までバスで移動
解散式をして無事解散。
体調不良に気付かれたかどうか…。
しかしきっちりご挨拶をして、帰路に着く。

ニシンのフリッターは絶品

そして今

深夜2時半
帰宅して流石に空腹だったのでうどんを食べ、さっとシャワーを浴びて寝る

明らかに38℃以上あったであろう身体は、瞬時に眠ることが出来たが、喉の痛みで目が覚めてしまった。

責任ある仕事

ツアーナースは健康管理が主な仕事である。
そんな責務の人間が体調を崩してツアーに支障を与えるなどあってはならない。
が、人間なので万全を取ったつもりでもこういう時が無いとは言えない。
もう長くこの仕事をしているが、過去に食中毒になり、ツアー3日目にして完全に機能しなくなり、政府の仕事だったので以後私にこの仕事はまわって来なくなった。
幸いにも看護師6名での業務だったので、私の病気は伏せられ周りにカバーされて終わったが、同じものしか食べていなかったのに悔しい思いをした。

だからまたその時のことが脳裏をかすめたが、添乗員からも怪我の復活の速さと、体調を崩してもやり遂げた根性は流石です。と、帰りにゆっくり休んでねと労いの言葉を頂きホッとした。

今月は南半球で冬のオーストラリアでの業務の後、富士山エリアでのサマーキャンプ、からの北欧とまぁ良く働いた。
明日から1週間はオフなので体力回復に努め、また来月からのツアーに備えよう。

もう少し病気を跳ね飛ばせるくらいの体力をつけなきゃダメだな、と反省を含め責任ある仕事の意味を改めて噛み締めることに。

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