かたづけ
4月に入ってから家の片付けをしている。きっかけは娘のピアノの先生が変わり、教室ではなく自宅での指導になった事だ。
せっかくの機会なので物置やクローゼットの中も含めての大掃除をすることにした。私はどうやら1日2時間片付けるのが限界のようだ。2時間近くになると疲れてボーッとしてくる。
子どもが生まれてから約7年、「片付けてきたつもり」であった事が良く分かる。捨てたオモチャの箱が出てくる等、中途半端なモノが色々とあるからだ。
最近、やっと棚の片付けに取りかかれる段階になった。最後にいつ読んだか忘れた本、もう使わない生け花の本。片付けの本も2冊あった。そして、買ったことを忘れて同じ漫画を2巻買っていた事に気づいた時はガックリした。妹の事は笑えない。後で謝らなくては。
そして、札幌で暮らしていた頃の友達が作ってくれたアルバムが出てきた。
出会ってから仲間が増えて行く様子。ご主人の転勤でお別れした友達。作ってくれた友達のメッセージ。
2才未満の子育てがあり、忙しいなか作ってくれた気持ちを思うと涙が出た。そして、楽しかった日々が思い出されて泣いてしまった。
札幌から引っ越す時も泣かなかったのに。
娘を連れて夫より先に旅立たつから引っ越し先まで娘を安全に連れていかなくちゃ!引っ越しの片付けを一人でしなくちゃ!責任感で頭を一杯にして泣かないように頑張った。
そして、気付けば5年が過ぎていた。
ああ、今、やっと、札幌から引っ越さなくてはならない無念さ·友達と別れた時の悲しさに向き合う時が来たんだ。
片付けの敵は忘れていたモノの「思い出」に浸ることだと思うけど、今だけは浸ることを自分に許そう。5年間向き合えなかったかなしみに向き合って、気持ちも片付けよう。