そして、本は笑うー近世崎陽異説譚ー【連載部門 あらすじ】
江戸時代の長崎。稽古通詞見習の名村雪之丞は、オランダ船から運ばれてきた荷物の中に不思議な本を見つける。本は、人格があるかのように文字で語り掛け、自身を全知を知る者と紹介する。そして、彼と契約し「招待客」になる事で、1つの奇跡が万物の通りを超えて叶う「会議」に参加できると言う。鎖国政策により国外に出ることができない雪之丞は、憧れを抱く西洋に行きたいと願う。
一方、「会議」が長崎で行われることで、世界中から鎖国政策下の長崎に「招待客」が集まり、国の体制を揺るがす事態に発展しかねないことが示唆される。異国の侵入を防ぎ、「招待客」とたった一つの奇跡を争奪する「人」+「本」の戦いがはじまる。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?