ポピュラー音楽理論その1
①オクターブと音名
現在の調性音楽は、オクターブ(octave)を12分割して構成されています。これを12平均律といいます。
オクターブ上とは、ある音の周波数比(Hz)が2倍の音であり、オクターブ下とはその音の½(半分)の音、ということです。
オクターブ下 220Hz←440Hz→880Hz オクターブ上
この3つの周波数はどれもAという音ですが、次のAまでの間を12個の音に分けます。つまり調性音楽には全部で12音しかありません。
それではまず、この中の7音の名前を見てみましょう。
(英)C D EF G A BC D・・・
(伊)ド レ ミファ ソ ラ シド レ・・・
(日)ハ ニ ホヘ ト イ ロハ ニ・・・
ジャズ、ポップスなどのポピュラー音楽では英語のアルファベット表記が一般的です。そしてこの7つの音を幹音と呼びます。
幹音は音の距離が隣り合っている半音と、一つ飛ばしの全音という二つの音程で成り立っています。
上の図を見ていただくとEとF、BとCが半音で隣り合っており、他は全音で並んでいるのがお分かりでしょう。
オクターブの残りの5音は全音の間に入る半音がそれに当たります。
例えばCとDの間の音はCから見ると半音高いので C♯、Dから見ると半音低いのでD♭という音が入ります。この♯や♭などの臨時記号が付いた音を派生音といいます。
このC♯とD♭のような関係は異名同音(enharmonic/ エンハーモニック)といい、実際の音は同じですが理論上は厳密に区別されます。
オクターブとはこの7つの幹音と5つの派生音によって構成され、言い換えると
半音12個分の音の隔たり or 全音6個分の音の隔たり
とも定義できます。
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