見出し画像

Huawei、Xiaomiストアで、原神・Rise of Kingdomが出せない事実

元記事:
こちら


感想:
1週間ほど前に、Epicは「嘘」をついていると裁判官から厳しい指摘というニュースがあったが、一方で、中国市場はどうなの?というのが本ニュース。
中国市場はプラットフォーマーとパブリッシャーの取り分が50%:50%で、30%なんて目じゃない市場。だからLilth Gamesが中国本土ではなく、海外市場に集中している、中国企業の海外売上が伸びているというのもそういう流れである。
本ニュースは、その中でプラットフォーマーとパブリッシャーの対立を見ることができる記事。※なお、ここの話は基本A級。ゲームにも等級があるらしく、A級が50%、B級が30%みたいになっているらしく、なので売上を伸ばし過ぎないのが中国企業の命題らしい。

本文:
 この秋に最も期待されている中国の2つのゲームは、収益分配をめぐる意見の相違の中で、中国の人気携帯電話ブランドHuawei、Xiaomi、Vivo、Oppoのアプリストアでは利用できなくなるという。
 Lilith Gamesが開発した『Rise of Kingdoms―万国覚醒―』とmiHoYoの『原神』はどちらも中国建国記念日の祝日を前に数百万人の事前登録ユーザーを獲得していた。しかし、2社は先週の金曜日にHuaweiとXiaomiのアプリストアではゲームを利用できないと発表。また、VivoとOppoが運営するアプリストアからもゲームが削除された。
 2人の情報提供者によると、アプリストアが提案しているそれぞれのプラットフォームにおけるゲーム販売収益の50%の手数料を減額するよう、開発者らが要求した後の撤退だという。
 HuaweiとXiaomiはこのことについてコメントを拒否。 Lilith GamesとmiHoYoは、本紙のコメントの要求に、すぐには応答しなかった。
 この分裂は、Appleがアプリストアを介したゲーム販売から得ているいわゆる「プラットフォーム税」に反対するため、Spotify、Epic Games、Match Groupを含む13の欧米テクノロジー企業が連合を結成したのと同じ週に起きることになる。
 ほとんどの中国のAndroidベースのアプリストアは、これまで、プラットフォームを通じたモバイルアプリ販売収益の50%の手数料を要求してきた。
手数料を30%としているGoogle Playは中国では使用することができない。AppleのAppStoreも中国内でもその他の地域でも30%の手数料を要求している。
 9月18日、miHoYoとLilith Gamesは、Huawei Game Centerでゲームをリリースしなかった理由を「Huaweiと相互協力協定を結ぶことができなかった」と説明した声明を発表した。
 先週の月曜には、Xiaomi Gamesが、開発者の要求により2つのゲームをリリース時に利用できないとした2つの声明を発表したが、具体的な理由は示さなかった。
 世界的なヒット作である『フォートナイト』を開発しているEpicは、Appleの30%の手数料への反対を訴えるキャンペーンを開始し、対照的に収益の12%を手数料とする独自のゲームプラットフォームEpic Games Storeを推進した。
 Sinolink Securitiesの調査レポートで、アナリストのPei Pei氏は、収益の分配をめぐる論争と、開発者らのより大きな自社ゲームの管理権限への要望が撤退の主な理由である可能性が高いと主張した。
 Pei氏は「『原神』と『Rise of Kingdoms―万国覚醒―』が主流のAndroidアプリ流通者との協力を拒否したことは『分配が最も重要』という邪悪な考えがゲーム業界で破綻しかけていることを意味する。実際、ゲーム業界はすでに長い間『最も重要なのは高品質のコンテンツ』の時代にある」と記した。
 いくつかの中国メディアの報道によると、Tencent HoldingsとNetEaseはどちらも、長年にわたり50%の料金を引き下げるためにアプリストアと交渉していた。さらに、Pascal’s Wagerなどの一部の新しいゲームは、Androidデバイス用のTapTapにのみ表示されるようになっている。新しいプラットフォームはゲームから料金を徴収しないためだ。
 Lilith Gamesは、水曜日に発売された『Rise of Kingdoms―万国覚醒―』は、AppleのApp Store、X.D. Network Inc.のTapTap、Alibabaの9Gameおよび同社のWebサイトで入手できるとしている。
 9Gameの50%の手数料に対し、新興のアプリストアTapTapは手数料を取っていない。Lilith Gamesはユーザーが同社のサイトから直接ゲームをダウンロードした場合にも収益をすべて得ることができる。
 『Rise of Kingdoms―万国覚醒―』と『原神』もまた、国際的に大きな支持を集めている。2018年9月に中国国外で発売された『Rise of Kingdoms―万国覚醒―』は、中国で最も成功したモバイルゲームの1つとなっている。アプリ調査会社のSensor Towerによると、8月に1600万米ドルの収益を上げ、同月の売上高は国内3位だった。
 今週水曜日には、『Rise of Kingdoms―万国覚醒―』はチャートを急上昇させ、国内のiOS上で5番目に高い売上を上げたゲームとなった。
 『原神』は来週の月曜日にモバイルゲームとして世界に向けリリースされる予定だ。このゲームに、世界中で1800万以上が事前登録している。
ただし、一部の専門家は、ゲーム開発者はアプリストアを放棄する前に注意する必要があると主張している。
 WebメディアのGamerBoomの共同創設者であるZhengJintiao氏は「『フォートナイト』は以前、Google Playをボイコットしていたが、最終的には断念した。Google Playが『フォートナイト』を届けられるユーザーの数は、広告で代用できるような数ではない」と話した。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?