見出し画像

コーチングされる際の上手な教わり方

今までは教え方について言及してきましたが、今回は教わる側に大切な要素を紹介します。

皆さんは人から何かを教えてもらったり教えたりする経験があると思います。その際に上達しやすい人とそうでない人がいたはずです。そこにどのような差があるのかを今回説明していきます。

1.上達の秘訣は「気づき」

人から教えてもらうときの相応しい態度はどんなものでしょうか?

話を聞く、ノートを取る、素直に受け止める、良い返事をする等の様々な意見が出ると思います。しかしながら、このようなやり方では教えている人はいい気分で教えてくれるので教われる機会は増えるでしょうが、教わる人はあまり成長しません。

教育をする際に最も必要なことは、教育者の満足感などではなく学習者の能力向上であるべきです。何回教わっても結局上達しなければ、技術的視点から見れば無駄になります。(友好関係などの社会的要素は除く)そこで大切なのが学習者の「気づき」です。

2.「気づき」とは何か

「気づき」という言葉には様々な意味や使い方がありますが、ここでは学習者が教授されている中で得た疑問を自らが解決することとします。

皆さんは子どものころや職場で他の人から教わっているときに「なんで〇〇になるんだろ?」と考えたことがたくさんあるはずです。そこで生まれた疑問を放っておけば忘れてしまいますが、自らの力で解決できることができれば、その事項について得意な人になりやすいです。つまり「気づき」とは「疑問」+「解決」となり、どちらも上達には必要不可欠となります。コーチングされているときには「疑問」と「解決」をよりたくさん得ることが大切です。

3.「疑問」を持つためには

「疑問」がなければ「解決」はできません。「疑問」をたくさん得るためには、教育者を疑ってみましょう。「私に教えてくれるこの人の話は、本当に正しいのだろうか?」と疑うだけで教育者が出す情報一つ一つに「疑問」を持つことができます。例えば、「FPSにおいてAIMはヘッドラインに合わせるべきです。」と教育者が言ったとします。そこで「へぇ、そうなんだ。」と考えるだけでは、上達は見込めません。「なんで、ヘッドラインに合わせないといけないだ?体のほうが大きいじゃないか!」といった疑問を持てることが大切です。教えてくれている人は全知全能の神様でもなんでもありません。疑いましょう。

4.「解決」するためには

「疑問」をたくさん持っていても「解決」しなければ「気づき」に繋がりません。見つけた「疑問」を「解決」する方法は、何かに関係づけることです。例えば、「ヘッドラインにAIMを合わせるのは、ヘッドショットはダメージが高く、1撃で相手を倒せるのゲームにおいて、その瞬間で撃ち合いの決着がつくからである。」というようにヘッドラインに合わせるのは、撃ち合いの決着の短さが関係すると予測することが大切です。ここで覚えておいてほしいことが、この予測は間違いでも構わないということです。予測は間違っていても自分で解決できる能力が養えているので、自らその間違いを正すことができます。たくさん「解決」し、たくさんの経験を得て、自分で「解決」する習慣をつけることが大切です。

5.学習者の思考の流れモデル

(1)「気づき」がない人

①教育されているとき

画像1

②同様のパターンに遭遇したとき

画像2

③ちょっと違うパターンに遭遇したとき

画像3

(2)「気づき」がある人

①教育されているとき

画像4

②同様のパターンに遭遇したとき

画像5

③ちょっと違うパターンに遭遇したとき

画像6

「気づき」がある人は、ちょっと違うパターンと遭遇しても対応できるようになっています。それに加え、新しく考えを拡張していく様子も見せ、勝手に上達するパターンに入っています。「気づき」がない人は、ちょっと違ったパターンに対応できないので、また似たような教育を受けなければいけません。何度も何度も同じような教育を受けなければいけないので非効率的です。授業中では同じような様子を見せる両者も、思考が大きく異なるため上達に差が出ます。

まとめ

「一を聞いて十を知る」ということわざがあるように、上達の早さは人によって異なります。その原因は学習者の思考の中にある「気づき」です。学習者は実際に「気づき」を声に出して、教育者に聞くことも効果的ですが、その返答も少し疑ってみることが大切です。まずは「気づく」ために「疑問」を持つことを習慣化し、それを「解決」する経験をたくさん積みましょう。また、「解決」の結果が間違えていても大した問題ではありませんが、間違えをずっと訂正しないのも良くないので、自分が出した答えに対して自問自答を繰り返すようにしましょう。


いいなと思ったら応援しよう!