実績と請求と給付管理と
ケアマネさんでも給付管理と実績と請求がごっちゃになってる人をたまに見ます。僕の周りだけならそれでいいんですけど、もしそうでなければちょっとだけ知っておいたほうが困ることが少なくなると思うので、今日はそんなお話です。
前回の記事は今回の前フリでした。
ケアマネの仕事は「給付管理」
上記のページ見てもらったらわかると思うんですけど、で終わっちゃう話ですが下記のように書いています。
給付管理とは利用者の介護費や支援費の支給限度額を管理することで、主に居宅介護支援事業所のケアマネージャーが行う業務です。
それぞれのサービス事業所の行ったサービスをもとに予定やプランに照らし合わせて適切に支援できているかを見る作業になります。
実務としては、送られてきた実績を利用表に入れてい草業のことになります。そのときに疑問やわからないことがあれば、サービス事業所さんや利用者さんに聞くこともあります。
例えば回数が増えた理由や、時間が変更になった理由など。そういうことをしていって利用表に実績を入れていきます。
利用表に実績を入れる作業が給付管理と言えます。
そして給付管理は国保連に送ります。
「実績」は仕事をした証
サービス事業所さんが送ってくる実績とは、上でも書いたようにサービス事業所さんが実際に行ったサービスのことです。実際に行ったサービスと言ってもなんのことがわかないので、それを書面にしたものです。我々の業界では提供表といいます。
ケアマネは、この月はこういうふうにサービスしてくださいねっていう予定を書いた提供表(予定)を各サービス事業所さんに配ります。で、実際にサービス提供を行いその結果を提供表に入力して提供表がケアマネのもとに帰ってきます。その提供表のことを提供表(実績)と言うので、この提供表を実績といいます。
ということで、実績を見れば各サービス事業所さんがサービスを行ったかが見えるようになっています。
「請求」とは国保連にお金を請求すること
介護保険事業所は国保連というところに介護保険費請求というものをしてお金をもらいます。
介護保険費を請求することを請求と言います。
サービス事業所さんは実績をもとに〇〇さんは〇〇点を使ったから〇〇円の負担割合を除いた分を下さいという感じで請求します。
負担割合とは所得に応じて使った介護保険の金額の1~3割を負担するその割合を決める仕組みです(令和3年現在)
例えば5000点利用して、地域加算が10.45で、2割負担の場合は
5000×10.45=52250円で、2割負担なので利用者には自己負担分10450円の請求、国保連には41800円の介護給付請求となります。
ケアマネも「請求」しているんですよ
ケアマネの場合は介護給付費ではなく居宅介護支援費といいます。
ケアマネの仕事はプラン作ったり色々あるんですけど、給付管理をしないと居宅介護支援費請求ができないんです。(ちなみに給付管理だけして居宅介護支援費請求をしなくても給付管理だけなら通ります。いや、今はわからないですけど通ってました。)
ケアマネ事業所もお金がないと運営できないので、居宅介護支援費の請求を行います。
ケアマネは今の所利用者負担がないので、平たく言えばただで利用できる制度です。ケアマネだけ利用しても特にいいことはないとは思いますが、ケアマネを利用するにはサービス提供がセットとなることが一般的です。(令和3年度現在)
言葉の問題とは言えども
サービス事業所さんの「実績」をケアマネが「給付管理」して、サービス事業所さんは介護給付費を「請求」して、ケアマネは居宅介護支援費を「請求」します。
うちのケアマネさん、給付管理をしている時に「実績終わりました」と言われるんですよね。給付管理は実績を入れることなんで、まぁ間違ってはないとは思うんです。ただケアマネ業務としては給付管理という名前なんですよね。
サービス事業所さんが「実績どうでした?」って聞くことや「実績持ってきました」は言葉として正しいんですよね、うちのケアマネさんはそれに引きづられているように思えます。
伝わらなかったら正しい言葉でも意味はない、とは思いますが、伝わるからと間違ったままの言葉を使い続けることはどうなんだろうと思います。
なにかの時に不適切な言葉でその人が窮地に立たないためにも、知ってる言葉は正しく使って貰えばと思います。