アトピー周辺知識25: 腎臓障害・浮腫み
アレルギー疾患が長引くと起きる症状として腎臓障害とその影響による浮腫みがある。アレルギーによる異常な抗体産生がその腎臓への蓄積によりIgA腎症を発症させる訳だが、これも末梢循環障害や好酸球増加症・成長ホルモン欠損症と同じく、長期のアレルギー罹患に伴う見落とされがちな症状と言える。
私自身浮腫みが酷い時は手指を握り込むのに難儀する状態まで悪化していた。過去の記事でも皮膚症状は改善しても浮腫んだままの指が画像として残っており、アトピー性皮膚炎において皮膚症状とは別個に解決しなければならない課題となっている。
そもそも腎臓機能は一旦悪化すると症状の改善が難しく、栄養療法によっても皮膚症状と違い元の健康な状態へと完治させるのが難しい。
そのため浮腫み対策のサプリを継続的に飲む等何かしらの腎臓機能補助を行う事が推奨される。
一般にもどくだみ茶等がアトピーやアレルギー症状に良く効くと言われ、その利尿作用による組織障害性物質やヒスタミン等の排出促進、末梢循環の補強機能・抗酸化作用により症状の改善が期待出来る。
また枇杷の葉もアトピーやアレルギー症状に効果が有るとされ、民間医療や一部の医院によって治療に利用されてきた。
刀豆茶も同様に腎機能の補助として役に立つ。
個人的には更に摂取し易く効能も強い浮腫み対策サプリの摂取がより望ましいと思われる(クマリンやルチンが主成分のものが多いが、クマリンは過剰摂取による肝臓への害が指摘されているため隔日か半量での摂取に留めておくのが無難か)。
・追記
…余り関係無いが寺社や医者によるネガティブ・キャンペーンの説は何処かで聞いたような話で妙に真実味が有った。
この手の民間医療や漢方の様なものを扱うと、西洋医学と東洋医学の対比として二項対立的に扱いがちではあるが、個人的にはどちらも充分に扱えていない現在の日本医療に問題があるとの認識しかない。
勿論科学的な根拠に基づく治療である事は大前提であり、ただ古くから存在する治療法だから漫然と取り入れるなどということは無く、その点は標準医療と同様である。
標準医療であれ栄養療法であれ、はたまた民間医療であれ、充分な科学的根拠も無しに前例主義のみでその治療法を固持し他を排する意味も無いだろう(また各々に専門家がいるのだから利用するのであればその意見を参考にすべき)。
栄養療法を活かせないのは医学の問題ではなく医療政策という行政の問題である。
そもそも何故「対症療法と栄養療法の併用」という最も効率的な選択肢が始めから排除されているのか理解に苦しむ。何かしらの理由で片方しか選べないなら兎も角、双方利用出来るのなら併用しない理由も無いだろう。