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マウンテンバイクの世界へ


この記事のつづきです。

「興味は死んだら戻らない」

その言葉が心にとても刺さった。私の生活が、水泳をきっかけにどんどん変化してきたのは、自分の中に沸いてきた興味が死んでしまう前に行動してきたことが大きい。とにかく興味が沸いたと感じたら、それを試してみる。私はそれを大事にしている。

興味とは、新しい可能性への扉。開けてみれば可能性が開けるが、開けないでいれば何も変わらない。そして、開けないでいるとその扉は目の前を通り過ぎて、手の届かないところへ行ってしまうのだ。扉を開けてみて、それで「なーんだ、大したことなった」となれば扉を閉めて、手放せばいい。でも興味が沸いたときに何もしないでいると可能性の扉は通り過ぎて行ってしまう。そして、興味は死んだら戻らないのである。

今日はミニトライアスロンの大会に参加してから、マウンテンバイクの世界へたどり着くまでのお話

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7月に人生初のミニトライアスロンに挑戦した。それはある意味、達成感みたいなものもあったけれど、私にとって、出場を決めてからたった1つ考えていたこと。それは「楽しむ」ということ。楽しくなかったら意味がない。だから大会に向けて練習していく1日1日が楽しかった。普段からやっている運動も、大会というイベントがあると一層楽しい。本番に向けて、こうしようかああしようか、想像しながら練習する。だけれど結果を出そうとか考えていなかった。とにかく、エントリーした選手たちと一緒にこの体験をできることが嬉しかった。大会に出たことをSNSで報告したら、知人の一人から、「きっとものすごい努力を重ねて、準備されたんですね。本当に尊敬します」という趣旨のコメントをもらったんだけど、努力という言葉がなんだかピンと来なかった。

さて、トライアスロン大会が終わり、またマイペースに水泳、ジョギング、自転車とローテーションで体を動かす日常に戻った。しばらくすると、何か新しいことをやってみたい気持ちでうずうずしてきた。

そのとき、子供のバレエ教室主催の発表会を見て、自分もダンスで体を動かしてみたい、と思った。子供のころからダンスやバレエには縁がなくて、全然やったことも、バレエの公演を見たことすらもないけど、子供がレッスンしているのを見ていたら、私もできるのかな?という興味が沸いた。それで、近くにあるバレエ教室の大人クラスがあるところを2か所見つけて、お試しクラスへ行ってみることにした。

こういった、何か日々のルーティーンから離れたちょっとしたイベントをときどき日常に挟み込むのが私は好きだ。それで、お試しクラスへ平日の夜のクラスと、週末朝のクラスで行ってみた。今まで使ったことのない部分の筋肉を使い、今までしたことのない体の使い方をするのはそれなりに面白かった。そのまま、週1くらいのコースに申し込もうかと考えたけれど、一歩踏み込むにはなにか押しが足りないような気がして、そのままになった。

そんなときもある。試してみたけれど、それで気が済んでしまった。


しばらくして、参加しているサイクリングクラブが月1回のペースでマウンテンバイクのグループライドを提供していることを知った。それで、せっかく自分の手持ちの自転車がマウンテンバイクなので、マウンテンバイクらしい乗り方を一度試してみようかという興味が沸いた

それで、そのグループライドへ早速参加してみる。すると、そこには今まで見たことのない世界が広がっていた!

今までの自転車の経験とはまったくの別物だ。トレイルの立地は平地だけれど、森林のなかを曲がりくねって走っている。地面には木の根が張り、枝や枯れ葉が散らばり、時には石が転がっており、舗装道路とはまるで違う。時には頭を低く下げて、木の枝をくぐり抜けなければならないし、クモの巣が顔にひっかかることも(笑)。そして、ところどころにこんな坂、自転車で行けるの?という崖ともいえるようなアップダウンが登場する。

私を入れて5人のメンバーだったけど、私ともう一人の女性が初心者ということで、男性メンバーもかなり気を付けて要所要所で止まって待ってくれた。ここは無理かな、と思ったところはバイクを引いて歩き、時には思い切り絶叫しながら、ジェットコースターのような下りをかけおりる。細いトレイルの道から逸れると、脇は崖のようになっていて、ちょっとハンドル操作を誤ったら、雑木林を転げ落ちて、下の川へ転落するのかも・・・?というようなところも。

「(ノ・ω・)ノオオオォォォ-、ノー!」って百万回くらい言った(笑)。一瞬も気が抜けないライドを続けること約1時間。終わるころには心身ともにクタクタだった。

とにかく、ケガせずに無事に戻ってこれて良かった。ほかの仲間に、辛抱強く初心者のペースに合わせてくれて、ありがとう!とお礼をたくさん言って、やれやれという気持ちで家に帰ってきた。

こんなに心身ともに疲れたことは多分、数十年ぶりなのではないか。でも悪くない。今まで見たことにない世界に飛び込んだ感覚。こんな遊びを日常的にしている人たちがいるなんて。

それにしても、なんか悔しい。なんか悔しいぞ。全然どうやってトレイルの色々な障害物(?)を乗りこなしていいのかわからないけど、みんなはあんな激しいコースを乗れてるのはどうして?もっとうまくなりたい!悔しい!また今日みたいなコースを乗りたいかと聞かれたら、どうだろう?無理かも?って思う半面、すごい悔しい気持ちが沸いてくる。それでその夜からYouTubeのマウンテンバイクの乗り方の動画を夢中で見始めたのだった。


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