開かずの間

礼儀正しくお座敷上がる
伝統という名の呪縛に囚われ
身動き取れぬ 無様な僕を
畳の縁が笑って見ていた

闇の現に忍ぶ恋

壁に耳あり 障子に目あり
夜を這う微かな気配も察知な
君は自身が魔法(とくべつ)なんだ
誰もまだ気づいてないけれどね

息を殺して励む行為

太郎が人魚を愛したのは
彼女を食べれば 永遠の若さが得れるから
太郎が人魚を愛したのは
彼女を食べれば 乙姫の呪いが解けるから

礼儀正しくお座敷上がる
文化とか呼ばれるものに躾けられ
死人に口なし 勝ったもん勝ち
襖の奥で睦み合う営み

闇の現に病める恋

太郎が人魚を愛したのは
彼女を食べれば 永遠の若さが得れるから
太郎が人魚を愛したのは
彼女を食べれば 乙姫の呪いが解けるから

太郎が人魚を愛したのは
彼女の笑顔が 何よりも愛しく感じたから

いいなと思ったら応援しよう!