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NASDAQ100指数 月次チャート分析[2025/1]


1. はじめに

 明けましておめでとうございます。テクニカル分析をもとにトレードを行っている「望月ういの」です。2024年は大変お世話になりました。2025年もよろしくお願いします!

 自分自身でしっかりチャート分析する習慣をつけるためにも自分自身の分析を記事にしています。もし読んでくださるどなたかの参考になる部分がありましたら幸いです。

 基本的に月足が確定されたあとの第一週末に更新することを考えています。詳しく分析するのは各月でこの第一週末のみですが、個人のトレードという意味では毎日観察しながら微修正していっています。

 YouTubeでも本記事の内容を動画で解説しています。こちらもよければご覧ください。口頭での説明になるので、このnoteに書ききれなかった内容も補足的に話していたりします。

https://www.youtube.com/watch?v=1FI2ASIsoKA

 それでは、よろしくお願いします。

2. 分析の骨子

 ダウ理論をもとに、いろんな視点で分析してみようと思います。ダウ理論は6つの理念があり、それぞれに対して行う分析方針を下記します。


 この章は毎回コピペなので、私の記事を読んだことある方は読み飛ばしてもらって大丈夫です。


2-1. ダウ理論 (1) 平均株価はすべてを織り込んでいる

 NASDAQ100は平均株価指数ですので、ダウ理論(1)に従えば、現在の価格は過去・目先・先行きに関するあらゆる知見が織り込まれているということになります。すなわち、この平均株価指数をしっかり分析しましょうとなるかと思います。

 そこで、本noteでは基本的に平均株価指数についてのみ触れたいと思います。ちなみになぜS&P500等ではなくNASDAQ100か?といいますと、単に私がメインのトレード対象がNASDAQ100だからです。

2-2. ダウ理論 (2) 市場には3種類のトレンドがある

 いわゆるメジャートレンド、インターミディエイトトレンド、マイナートレンドと言われるものですね。これについては、マルチタイムフレーム(MTF)分析という形で、月足、週足、日足のチャート分析をしていこうと思います。

2-3. ダウ理論 (3) メジャートレンドには3つの局面がある

 アキュミュレーション局面、パティシペーション局面、ディストリビューション局面と呼ばれるものですね。エリオット波動理論的に言うと、推進波が5波動構成で、1波、3波、5波がそれぞれの局面に対応するものと考えます。

つまり、本noteではエリオット波動理論のカウントを試みます。

2-4. ダウ理論 (4) 2つの市場平均を確認する

 ダウさんは工業株と鉄道株で、両方の平均株価が同じシグナルを出していないといけないとしていました。工業株が調子が良いと、その部品や製品を輸送する輸送株も調子良くなるよね、ということかと思いますが、それをNASDAQ100で考えると……因果関係的な厳密性は欠けるとは思いますが、米国全体の景況感的な意味で、S&P500とダウ平均株価を確認するようにしようと思います。

2-5. ダウ理論 (5) 出来高でトレンドを確認する

 これは書いてある通りですね。

 また、本理念と趣旨はずれるかもしれませんが、価格帯別出来高についても分析手法として取り入れます。

2-6. ダウ理論 (6) トレンドは明確な反転シグナルが出るまで効力を持つと仮定する

 これは分析の中で触れればよいかと思います。明確な反転シグナルとは?となるのですが、本noteでは「フェイラースイング」「ノンフェイラースイング」「反転を示すチャートパターン(といってもフェイラースイングやノンフェイラースイングに大体当てはまるとは思いますが)」という観点で見てみることにします。


3. 免責事項

  • 投資は自己責任です。本note記事の内容及びリンク先から発生するいかなる損失や損害、被害について、投稿者は責任を負いかねます。

  • 本note記事は会員登録なしでどなたでも閲覧可能です。

  • 本note記事は個別の株式(有価証券)の価値について述べるnote記事ではございません。

  • 特定の売買ポイントを具体的に述べるものではありません。

  • テクニカル分析は将来の値動きを予想したり当てようとするものではなく、現状を分析し、様々なシナリオを想定することで優位性のあるポイントを掴むものだと考えております。本noteに記載されるものは1シナリオにすぎず、その通りに価格が動くことを予言するようなものではございません。


4. NASDAQ100指数分析

4-1. エリオット波動分析

 まず、エリオット波動理論をもとにカウンティングを行ってみたいと思います。この波動カウントの結果を次のMTF分析の項で考慮します。

 マクロの視点の全体感については前回記事で記載しているのでそちらをご確認ください。本記事ではそのマクロ視点の内容を前提に述べていきます。

  では、まず週足チャートでマクロ的に見てみます。

 橙Ⅳ波がどこまで下がるかの目安を探るために橙Ⅲ波に対してフィボナッチリトレースメントを引いています。対数ベースと実価格ベースで灰色とピンク色の2パターン書いています。
 どこまで下がるかはもちろんわかりません。いったん、上図ではピンクの38%戻し程度で橙Ⅳ波の終点をおいていますが、それだとⅣ波そのものが小さすぎる気もするなあといったところです。ただ、これ以上下がるとなるとピンク線の50%戻し(11000くらい)~灰色の38%戻し(6200くらい)あたりになりそうでしょうか。ピンク線50%戻しくらいなら、「まあ」と思えますが、灰色38%戻しは結構絶望的な下落であり、ただただ感情的に考えたくないな…といったものです。
 ひとまずうっすらと頭の片隅に置いておくに留めます。

 次に直近に焦点を当て、細かい波を見ていきます。

 下図は3日足チャートです。大きな波動を橙線とし、各階層の波動を、橙→黒→青→水色という順番で線を書いています。

 前回からの差分として、橙線の4波を一旦ランニングフラット(上図黒線ABC)と置いて、副次波である青線を追加しました。一旦えいやでランニングフラットと置きましたが、明確な根拠があるわけでないです。ジグザグや普通のフラット、トライアングル等になる可能性はもちろんあると思っています。
 フラットは、3-3-5の構成なので、そうなるように青線を書いています。

 もっと寄ってみます。下図は日足チャートです。

 水色の5波動が完成し、次の青色A波の形成が始まったと想定して波動をカウントしています。肌色三角形の上昇ウェッジを直近ではブレイクして下に下がっています。このことから、一旦5波は完成したのだろうと想定しています。

 現状、5波動が終わって3波動の修正が始まっただろう想定で書いていて、ここから結構下がりそうという感じで書いていますが、5波動が延長して9波動のようになることもありますし、カウンティングミスも全然ありうるので、あまり「下がるぞ下がるぞ」と思い込み過ぎないようにしておくのが良いかなと思います。

 いずれにせよ、そういう微妙なタイミング”かもしれない”、”単に下がったから買い増しする押し目買い戦略を見直す時期かもしれない”といった感じで本分析結果を念頭に置いておくことが大事なんだと思います。

4-2. 月足チャート分析

 それでは、MTF分析に入っていきます。MTF分析では、色々な観点から分析を進めていきますが、私がこれは注目しておいたほうが良いかなと思うものを記載します。

 まずは月足です。

 正直、月足ベースでは前回とほぼ変わりはないです。やや気になる点としては、②12月の月足がそこそこ大きな上ヒゲだったことでしょうか。上髭があるから即座に下がるよ!と言えるわけではないですが、兆候としてうっすらと覚えておくといいかなという感じです。

 また、前回同様移動平均線の乖離もまだ気になるところです。

4-3. 週足チャート分析

 次に週足チャートです。

 ①に書いていますが、これまで順調に高値と安値を切り上げていたのに直近の週足安値(12/16週)を下回ってしまいました。これにより、ダウ理論的にはいったん週足レベルの上昇トレンドは終了したと判断できそうです。

 仮にどんどん下がっていった場合にどのあたりが支持帯になりそうか?ですが、価格帯別出来高で見てみると、②で示した紫の部分(19800前後あたり)が出来高が多く、支持帯になりえそうな箇所の候補になりそうです。

 ③移動平均線を見てみます。相変わらず上から短期→中期→長期で並んでいてパーフェクトオーダーな状態です。中期線と短期線も離れていますし、しばらくパーフェクトオーダーが崩れることはなさそうですね。価格も短期線(25EMA)より上方にあり、まだまだ強さは顕在といった感じです。

 ④RSIを見てみます。RSIにトレンドラインを引いています。トレンドラインを下回ったところに縦線を引いています。過去2回の例ですと、トレンドラインを下回ったあとはそこそこ下落しています。今回もトレンドラインは下回ったと考えて良さそうなので、今後どうなるか気になるところですね。

4-4. 日足チャート分析

 次に日足チャートです。

 ①に書かれているように高値と安値が切り下がっており、下降トレンドに入っていると考えられます。押し安値を割っているのでノンフェイラースイングです。結構明確に上昇トレンドが終わったという判定になるかと思います。

 ②移動平均線を見ると、移動平均線自体は上から短期→中期→長期と並んでいてパーフェクトオーダーですが、価格が短期線を下回っています。しかも、片足下回ったというレベルではなく、ローソク足そのものや実体部分が下回るくらいしっかり下回っています。下降トレンドに入ったんだなという感じが湧きますね。

 前回からの続きでボリンジャーバンドでも見てみます。

 気になるところとしては、③基準線が下向きになっていて、価格が-2σ~-1σの間を推移しているというところです。直近1年くらいで似たような箇所を探すと、結構しっかり下がっているので、今回もちょっと警戒した方がいいのかな?という印象です。 

 Fear & Geed Indexは下図のようにFEAR。特にコメントは無いです。


 日足の分析をまとめると、先月までの勢いは無く、だいぶ陰りを感じるなあというところでしょうか。

5. S&P500指数分析

 SP500指数のチャートを見てみます。

 S&P500の状況としてはほぼNASDAQ100と同じです。①高値安値の切り下げで今は日足レベルで下降トレンドと判断できそうです。②に書いていますが、NASDAQ100より早めにもみ合いで若干の下落が起きていました。③こちらは75EMAに支えられる形で下落が一旦止まっています。④で画像だとうっすらとしすぎて分かりづらいかもしれませんが、薄い緑色でヘッドアンドショルダーズの形を示しています。まだネックラインが明確に割れたという感じではないので完成だ!とまでは言えませんが、なんとなくネックラインが意識されているような価格っぽく見えますね。

6. ダウ平均指数分析

 次にダウ平均指数を見てみます。

 いつも違った視点を与えてくれるダウ平均指数ですが、今回は他と似たような感じです。

 ①で同様に下降トレンド転換か。②でS&P500と同じようにヘッドアンドショルダーズ形成っぽい動き。まだネックラインは割れていないです。

 少し気になった点としては、③前回の記事でRSIでひょっとしたら下落の警戒を示唆した後に下落が起きていましたね。

 とはいえ、総じてS&P500もダウ平均株価も似たような動きになっていて一緒に日足レベルで下降トレンドになっている感じですね。

7. まとめ

  • 前回の12月の記事でそろそろ上昇トレンドが終わる警戒が必要かもしれないと記載していたが、実際に日足レベルで下降トレンドと判断できそうな値動きが起きた

  • エリオット波動論的には5波が終わって、次の大きなリアクション波の中にいると想定され、もしそうであればそのリアクション波が終わるまでは色々やりづらいかもしれない

  • エリオット波動論以外の視点でも、週足、日足レベルでは少なくとも上昇トレンドが終了していそうで、日足レベルでは下降トレンドに転換していそう

  • 一方、月足レベルではまだなんとも言えない

  • S&P500、ダウ平均株価指数も同様の動きで、ヘッドアンドショルダーズのネックラインを超えるかどうか注目しておきたい

  • だいぶ惑わされそうなので、数ヶ月レベルの中期的な視点の取引は難しそう

 2025年早々からちょっと不穏ですね。もし本当にエリオット波動論で見たような大きい波のリアクション波(橙線Ⅳ波)に入っているとなると、中期的なスイングトレードをメインとしている私的には結構やり辛くなりそうです。。

 以下は余談です。

 ETFでNASDAQ100のベア商品って何があるかな?と探してみたら下記のようでした。

  • QID ベア2倍

  • SQQQ ベア3倍

 等倍ベアのETFって無いんですかね?ご存知の方がいれば教えて貰えると嬉しいです。値動きは1.5~2倍くらいまでが好みなので、1倍と2倍を組み合わせる的なことをやりたいんですよね。国内だと2842とかってのもあるみたいですが、通貨単位合っていないとややこしいし……うーむ。

8. さいごに

 長々とさいごまで読んで頂きありがとうございます。何かの参考になれば幸いです。

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