見出し画像

『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』を読んで感じたこと


ピョートル・フェリクス・グジバチ氏の著書『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』を読み、ビジネスシーンにおける「雑談」の重要性やその本質的な目的に気付かされました。
この本は、ただの軽い会話としての雑談ではなく、仕事や人間関係を深めるための強力なツールとしての雑談の活用法を教えてくれます。特に印象に残った学びをいくつか紹介します。

まず、「自己開示」の重要性です。
雑談において、相手との信頼関係を築くためには、まず自分自身が率先して自己開示をすることが求められます。自分を開くことで、相手も安心して心を開くようになり、互いの信頼感が強まります。
特に、相手が自己開示しやすいような質問をすることがポイントだと感じました。これは、目の前の人が大切にしているものを理解し、それに関心を持つことから始まります。最近参加したワークショップでの「9マス自己紹介」というアクティビティでは、まさにこのプロセスを体験しました。各人が大切にしていることが浮き彫りになり、その場の全員が心を開きやすくなったことを実感しました。

次に、事前準備の徹底が雑談においても重要であることです。
著者は、日本のビジネスマンの約半数が事前準備を怠っていると指摘しています。しかし、雑談でも目的意識を持ち、相手がどんな人なのか、どのような話題が有益かを考えた上で準備することで、その会話は単なる雑談を超え、意味のある対話になります。
特に、以前マッキンゼーで学んだ「会議が始まる前に議事録が完成している」という教えが、事前準備の大切さを象徴しているように思います。初めは驚きましたが、実際に関係性が出来ている相手であれば、確かに徹底した準備ができる可能性を感じました。

さらに、ビジネスの雑談には4つの目的があるという点も印象的でした。
1つ目は「つながる」で、相手との距離を縮め、信頼を築くことです。2つ目は「調べる」で、相手の現状や最新の動向を把握すること。3つ目は「伝える」で、自社の意向や進捗状況を報告すること。そして、4つ目は「共有する」で、情報を相互に認識し合うことです。
雑談はこれらの目的を持って行うべきだという考え方は、非常に具体的で参考になりました。

また、ラポール(信頼関係)を築くための7つの質問も興味深いものでした。
価値観や仕事のモチベーション、成長、協力体制に関する質問を通じて、相手の深い部分を知ることができ、それがより良い人間関係を築く土台になると感じました。

これらの学びをもとに、私はいくつかの行動を実践していきたいと考えています。

まず、雑談や会話の際に目的意識を持ち、逆算して行動する習慣を作ることです。最近参加したワークショップで、チームメンバーから「ワークショップで率先して発言し、良い空気を作っていた」と褒められましたが、それが自然にできるようになれば、さらに強い力になると感じました。
日常的に雑談を目的を持って行う習慣を作ることで、自然と目的に基づいた会話ができるようになりたいと思います。

次に、事前準備を徹底することです。
毎回のミーティングや雑談の前に、相手や目的をしっかりと想像し、その会を最大限効果的に進められるように準備をします。こうして、毎回の会話を改善し続けることで、より良い結果を出していくことを目指します。

最後に、余白を持った会話を心がけることです。
すぐにすべてを解決しようとするのではなく、時には考える余地を相手に与え、次回以降にその話題を深めることで、長期的に良い関係を築いていきます。
例えば「あなたにとっての人生の意味は何ですか?」という深い質問をしたとして、その場で答えが出なくても、次に話す時にさらに深い議論ができるかもしれません。

これからも、雑談を活用し、より良い人間関係を築くためにこれらの学びを実践していきたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!