時光代理人が面白すぎる
すっかり時光代理人にハマっています。
ストーリー、キャラクター、作画、BGM、主題歌…どこをとっても時光代理人は私にドンピシャでした。
本当は最終回を迎えてから感想をと思いましたが、どうしても待ちきれなかったので今回は時光代理人の魅力を記事にしてみました!
時光代理人とは
「時光代理人 -LINK CLICK-」は中国発の人気アニメです。2022年の1月から日本語吹き替え版が放送されています。
あらすじ
メインキャラクター
二人の任務
撮影者の精神に乗り移れるトキと、写真の世界を把握できるヒカルが協力して依頼人からの任務を請け負います。依頼はデータやレシピの入手、伝言など様々です。
写真にダイブする際、過去を変えずに任務を遂行するには鉄則がありました。それは「過去を問うな、未来を聞くな」です。過去に何があったか、未来がどうなるかは考えずに、あくまで依頼が最優先となります。
衝撃の1話
1話の任務は「財務データの入手」でした。
エマに乗り移ったトキは過酷な残業やパワハラ・セクハラにも耐えて財務データの入手に成功します。無事に任務を達成したものの、一つだけ間違いを犯しました。
それはエマの家族にメッセージを送ったことです。
エマは都会で辛い生活を送りながら、故郷には優しい家族がいました。そんな一人で辛い時に家族からメッセージが届きます。エマを気遣う優しい言葉に、トキは思わず「会いたい」と返信してしまいました。
任務完了後、エマが帰宅すると家には母の手料理がありました。わざわざ両親が届けてくれたと分かり、慌てて連絡を入れます。どうやら自分が「会いたい」とメッセージを送ったのを心配して、料理や荷物を届けたようでした。家族の愛を感じたエマは無性に会いたくなり家を飛び出していました。
しかし再会は叶いませんでした。
両親の元へ向かう途中、ある男に声をかけられます。男は急いでるエマを見て、「ターミナル駅まで送ろうか」と親切に提案してくれました。ところが後日のニュースでエマの死亡が伝えられ、死因は自殺ではないかと報道されています。
ニュースを見ていたのはヒカルだけで、トキはエマが亡くなったことを知りません。
先の読めない展開
1話で衝撃的な結末を迎えました。
それも最後の最後に地獄に突き落とされるようなエンディングでした。
もしトキがあのメッセージを送っていなかったら??
家族はエマの家に来なかったかもしれないし、
エマも両親に会いに行かなかったかもしれません。
そうすれば不審な男に声をかけられることも、命を失うこともありませんでした。大胆な行動だけが未来を変えるのではなく、たった一通のメッセージでさえ生死を分けてしまう。それくらい任務には危険が伴うと物語るエピソードでした。
2話以降もハッピーエンドなのかバッドエンドなのかギリギリまで分かりません。この予想のつかない展開が面白く、最後まで見逃せない魅力になっています。
ちなみに9話までは、以下の通りです。
時光代理人でこんなに泣くとは思いませんでした。
1話は家族愛、2話は親友との友情に、5話はトキと共に絶望して、母の愛や陳瀟の思いを感じて涙しました。
依頼ごとに新しいキャラクターが登場しますが、1エピソードの密度は濃いです。余計な説明は省かれていて、ストーリーが進むにつれて依頼人の詳細(過去や現在の姿)が明らかになる構成でした。キャラクター像もしっかりしているので短い時間に感情移入ができ、1話完結のような人間ドラマを楽しめました。
トキとヒカル
人間ドラマの中でもトキとヒカルのコンビは面白い要素でした。常に冷静沈着なヒカルとお調子者のトキは正反対です。
トキは自分なりの正義感や優しさを持っていて、他人に感情移入しやすい性格だと思います。そんなトキが写真の世界に入るのでヒカルの指示通りに行動しない場面が多々ありました。撮影者の精神に入って過去を追体験すると、どうしても感情的に動きがちです。そのうえ撮影者の精神とトキの精神がリンクするため(家族を思い出す・好きな人に緊張するなど)、余計冷静でいるのが難しいのかもしれません。
ヒカルは写真の世界で起きたことを理解している上、どんな時でも依頼人の任務が一番だと考えています。過去に良かれと思う行動でも、未来にどんな変化をもたらすか分からないので「過去を問うな、未来を聞くな」を徹底していました。そのため予想外の行動をとるトキには毎回ハラハラさせられています。
そんな感情的なトキと理性的なヒカルですが、二人はお互いの性格を理解しているように見えました。特に印象的なのは第5話「告別」です。
5話 「告別」
陳瀟の任務を終えたトキは陳瀟の故郷が大地震の被害に遭う村だと気づきます。その地震が来る夜、どうにか近所に避難を呼びかけるも誰も信じてはくれません。せめて陳瀟の母だけでも救いたいトキはテーブルの下へ一緒に避難して地震に備えます。しかし母が「忘れ物をした」と言ってテーブルから離れた途端、予告通り大地震が発生しました。
テーブルの下にいた陳瀟は助かりましたが、母は帰らぬ人となりました。母は陳瀟のカメラを取りに行った際に瓦礫に埋もれてしまったからです。母の愛情を陳瀟を通して感じていたトキは、目の前で起きた母の死に呆然とします。
♢
写真から戻ったトキはヒカルに怒っていました。ヒカルは写真の出来事を理解できるので母が亡くなることも知っていました。知った上で何も言わなかったのです。
ただしそれには理由がありました。
人の生死を変えるのは過去を改変する中でも一番リスクが高い行為です。たとえ目の前の人を救っても、代わりに誰かが亡くなるかもしれず予想不能の事態に陥ります。最悪、現代に生きるトキやヒカルも例外ではありません。また依頼人の陳瀟は母の死を受け入れた上で今回の依頼をしています。そのためこれまでと同様、過去を変えずに任務を遂行する予定でした。
ヒカルがそういった理由で指示を出さなかったこともトキなりに理解しているはずです。だから初めはヒカルに怒っていても、次第に泣き崩れてしまいました。頭では理解しても、感情が追いつかなかったのでしょう。写真の撮影者に入るのはそれほど精神的に負担がかかります。今回のように死を経験してしまうと尚更です。そしてヒカルもそんなトキの心情を理解しているようでした。
今後の見どころ
1話でエマが亡くなったことをヒカルは黙っていました。それもトキのためにあえて言わなかったようです。どうにもならない自然災害でさえあれほどショックを受けていたのに、自分の行動がエマの生死を変えたと知ればトキはどう思うでしょうか。警察から依頼が来た際もエマの件を知られないよう断っていました。
しかし任務のあと(9話)徐姗姗の行方も分からなくなりました。徐姗姗の携帯から不審な電話があったのを考えると、エマと同じ連続殺人犯が絡んでいる可能性があります。
もう一つ気になる点があります。
それはメインキャラであるトキ・ヒカル・リンの過去や家族がほとんど語られていない点です。回想シーンから分かるのはトキとヒカルはバスケ仲間だった、トキとリンは幼馴染、3人は同じ大学に通っていた…くらいでしょうか。そして時折、トキの幼少期と家族のシーンも見られましたが詳細は不明です。
なぜ特殊な依頼を請け負うようになったのか、そもそも二人はなぜ不思議な能力が使えるのか、何の為にやっているのかなど分からない点が多くあります。3人の素性も物語に関係しているのか、今後明かされていくかどうかも含めて気になる所です。
☆物語はいよいよクライマックスへ…
来週からますます目が離せない展開になりました…!!
続きが本当に楽しみです。
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おまけ・感想
いま見ても1話は衝撃的でした。
だってエマちゃんあんなに頑張ってたのに、あの結末は無いでしょう…家族愛に泣いていたら、急な暗転にびっくりして涙が引っ込みました。普通だったら、職場で大変な思いをして家族と久しぶりの再会を果たしてハッピーエンド✨を予想しませんか?それを更に地獄へ突き落とすという…なんという無慈悲。。
でもストーリー的には、この1話を軸に展開する構成はとても面白かったです。1話を面白いと思うか思わないかで時光代理人にハマる人とそうでない人に分かれる気がします(たぶん)。
私的にはエマちゃん救済エンドを希望しています…!!