第14話:【最終話】小学校受験の完了
大分間が空いてしまったので、前回の話はこちらからどうぞ:
そんな訳で、期待も虚しくサラッとA校に落ちてしまった我が家。
ショックもほどほどに、夫、そして何かと応援してくれた夫の両親にも報告をしたのだが、夫の両親には図らずも予想以上に期待させてしまっていたようで、ものすごく落胆させてしまった…。一方、私達の切り替えは早かった。
ダメであれば、次!それだけである。実力を出し切った事もあり、「あの時ああしていれば…」みたいな後悔が一切なかったのも大きい。
A校の結果は娘には伝えないでおいた。というか、むしろ娘は合否が出る事さえあまり理解していなかった節があり、ここらへんの誤魔化しやすさは凄まじくてラッキーだった。家庭によっては子供自ら「◯◯校の結果まだ?」と聞いてくる子もいたので、家庭でどこまで説明していたかも含め、子供それぞれなのだろう。
我が家は小学校受験の事を、「どの学校に行こうか〜色んな試験受けてみようね〜」というフワッッッとした説明だったので、そもそも合否が出るという発想にたどり着かなかった可能性がある。・・・もしくは、3月生まれはみんなこんなもんなのなのかもしれない(笑)
さて、次はB校の1次試験結果が返ってくる。また、しばらくするとC校の審査があるので、今までやってきたペーパーと運動の特訓を再開した。親は結果が出たり次に備えたりと気持ちのアップダウンが激しいが、子供的にはできるだけその起伏を見せず、淡々と日常のルーティンをこなすように心がけ、精神的な疲れが出ないように気をつけた。
B校1次試験の結果
そんなこんなで、B校の1次試験結果の日をいともあっさりと迎える。
B校の1次試験の結果はオンラインでの照会であった。あれほど絶望していたB校だが、やはり何かの奇跡が起きるのではないかと期待してしまい、ついついソワソワしてしまう…。
しかしソワソワしている時間も無いのが朝の時間帯である。起床→朝ごはん→着替え→幼稚園送迎を終えれば気づけば結果発表の時刻を過ぎていた。
帰り道の途中、道端に自転車を止めて恐る恐る合否発表を見に行く。
IDとパスワードを入力。
(ロード時間長かった…)
いざ、
いやフォントちっさ!!!(※実話)
心臓が跳ねたような気がした。
念の為拡大してみる。
と・・・・
一次試験通過!!!
き・・・
奇跡よ!!!!!!!←ひどい
一次試験合格
よくわからないが通過した。よくわからないが通過した!!!びっくり箱を開けたかのごとく次々「?」が頭から飛び出すが、合格ならばもなんでもヨシ!!
なんかよくわからんが・・・やったぜ!!!!!(思考の浅さよ)
すかさず夫に連絡すると、しばらくして夫から返信が来た。当然のことながら大喜びであった。
すかさずB校2次試験へ切り替える
B校の2次試験はそう日数をまたがずにやってくる。ペーパーの出来があまりに芳しくなかった時点で、私は今まで、頭のどこかでB校はないだろうと決めつけて国立対策ばかり行っていた。ここでまたB校対策に「戻る」必要があったので、ワタワタ大忙しである。
今更すぎるが、急いでB校2次試験対策をやっている教室を探した。幸いな事に元々通っていたお教室でも開催されており枠が空いていたので、ひとまずそちらに登録。そして以前通った例の体操教室にも履修登録をした。
直前対策講座でレベルの高さを感じる
2次試験専用の授業となると、当たり前だが1次試験に通過した子達だけが参加する事になる。いざその教室に参加してみると・・・残っている人選には確かに納得できたが、意外な子がいなかった事にも気づいた。残った事を喜んでも良いかもしれないが、残らなくても落ち込む必要もないなこりゃ・・・と冷静になれた。
感想を先に言うと、B校の2次試験対策の授業は参加して良かった。
いつもであれば、志望校別担当であるモリモリ先生の受け持つ授業である。だが今回の2次試験対策専用授業は、試験と同様に男女別々に授業が行われた。男の子の担当はモリモリ先生、そして女の子担当の先生は・・・
ハキハキ先生だったのだ!!!!
うおおおおおおお!!!
(モリモリ先生との相性の悪さ、およびハキハキ先生への信頼度の高さは以下のエピソードを御覧ください)
我が家が内心尊敬して止まない、ハキハキ先生であった。試験直前に一番相性の良かった先生に教わる事ができたのはラッキー中のラッキーであった。
1次試験を通過しただけあって、もはや緊張感の無い子供は一人もいなかった。それどころか、1次試験を通過した事によってみなぎる自信を感じ取れた。言われた事はできて、積極性もある。授業内容としては特別な事はなく、ただただ今までやったことの確認であったが、緊張感のある子供同士で行っただけあって、大分得るものはあったと感じた。
いざB校の2次試験へ
B校の2次試験の時間もかなり早く、1次試験とそう変わらぬ時間に起きて、学校へ向かった。幸い1次試験ほど寒くはなかったので、コートを着込む必要もなく、遠い駅まで歩いてから、B校へ向かった。
2次試験は1次試験と会場が異なり、前回とは別部屋に案内された。今回はペーパーが無い試験とあって、私と娘にさほど緊張感は無かった。ペーパーが無いならどうにかなるだろう、という謎の自信があったのだ。
しかし、会場にたどり着くとその自信も一瞬で吹き飛ぶ。想像していた雰囲気と違っていたのだ。
覚えているだろうか、A校のふわっふわしていた様子を。「同じ3月生まれが集まるとこんなにフワフワしてるんだぁ〜、よかったうちだけじゃなくてw」なんて安心できる余裕があったのだが・・・
その空気が一切ない。
みんな超シャキっとしてる。
さすがに我が家も初めての試験ではないのでフワフワはしてなかったが、前回のような「これはいけるかな?」みたいな期待は全く持てなかった。
なんとか平静を装って娘と折り紙をしているうちに、試験官が迎えに来た。呼ばれた子から整列し、あっという間に子供達は各々別室へ消えていった。
もう、祈るしかない。
帰ってきた娘
1次試験の時の反省(?)を活かし、今回は暇つぶしグッズを数独からクロスワードに切り替えた。おかげで前回のようにものすごい目つきで作業することはなくなった。
1時間ちょっと待った後、娘が帰ってきた。帰ってきたのは良いのだが・・・
テンション高っ
試験が終わったとは言え、まだ試験官の目があるのであまりはしゃいでほしくないのだが、気のせいか、他の生徒も結構みんなテンション高めなのだ。
なにがあったのかw
小声で「まだ試験終わってないよ〜」と釘を刺しつつ、試験会場を後にした。しばらく歩いて学校が見えなくなった所で娘から試験内容を説明してもらったのだが…
びっくりするほど簡単な内容であった。
またか!!
これで本当に差がつくの??というほど、単純な指示ばかりであった。ペーパーの時も同様に簡単に感じて疑心暗鬼になってしまったが、本当に内容は難しくなかったのだろう。また、どうやら先生が意図的に子どもたちの素を見ようとあの手この手で笑いをとりにきていた事もわかった。娘はもちろん爆笑だったが、中にはシャキッとしたまま笑わないようにしていた子もいたとか。さすが2次。
うわあ素が出すぎていないかなぁ・・・と心配したものの、出だしこそ面白おかしく登場したみたいだが、問答は割としっかり行われていたほうだ。絵画制作のお題に対していくつか質問があったが、論理思考がある程度問われるような質問内容であった。
ラッキぃイイ!!!
というのも、我が家は途中から絵画制作のレベルアップを放棄し、人にプレゼンする内容の練習のみにシフトしていたからだ。この懸けが吉と出た!(実はA校ではこれが凶と出ていたのだが)
結果が出るまでの1週間は地獄
試験というものは罪である。A校もそうだったが、受ける前は「受かればラッキー♪」なんて覚悟だった学校でも、いざ受けてみるとついつい本気で期待してしまうのだ。今回B校の結果が出るまでも、間に試験が入らない事もあってかなりフワフワしてしまった。。
これまで何があろうと淡々と続けていたペーパーや運動の特訓も、初めてストップしてしまった。B校の結果の翌々日には国立Cの試験があるというのに。
料理をする気が起きず・・・
下の子と遊ぶにも上の空・・・
気を抜けば妄想に頭を持っていかれる日々・・・。
待てど待てど時間はちっとも経ってくれず、実に生産性のない1週間であった(笑)。あまりに試験の事が頭から離れないので、心を無にするため数独ドリルを問きながら過ごした。試験の待ち時間用に用意したものだったのに、気づけば全ページ解き終わってしまった。
そうして時間を消費する日が続いた後、ついにB校の合否結果が発表された。
B校の結果
B校は1次試験結果と同様、2次試験もweb上での照会であった。A校の時は気づけば過ぎていた合否結果時間だったが・・・B校の時はチラチラチラチラ時計を確認していた。娘を幼稚園に送り届けたあと、自転車を一旦停車。自転車を離れて1分前からスタンバイ、おそるおそるアクセス。
蘇る、試験直後の娘の自信たっぷりの笑顔。
こんな校舎に通えたら嬉しいなぁ、と思いを馳せた学校。
いざ、アクセス!!
すると・・・
まさかの
ま、ま、
まァアアアアアアアアアア!!!!
ファーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!
あああああああああああ!!!
わあああああああああああああああああ(語彙力低下中)
就業時間中であるにも関わらず、夫に即電話。夫も流石にソワソワしていたのか、すぐにつながる。留め置いたチャリを放棄し、近くの無人エリアに駆け込んで報告。何を話したかは覚えていないが、やったね!よかったね!と繰り返しキャイキャイはしゃいだ事は覚えている。
なんだか随分と久しぶりに、
何の陰もなく、
心の底から笑えた感覚であった。
国立C校の試験
さて、理想の本命がB校、現実的な本命校がC校であった我が家。C校の試験は、、、明日。
C校、受けるのか?
前回、国立C校へ4度目の往復をした事によって夫は職場からのリアルな距離感を感じてしまっていた。C校近くは、今まで私達が暮らしていたエリアとガラッと変わる事になる。学校はもちろんの事、下の子の幼稚園も探し直し、病院、好きなお店、友達、、、その全てが一新される。
娘にとってよりよい環境を整えるためであれば、どれも頑張れる事ではあった。・・・が、教育の質は変わらないまま、今のエリアのままで通えるB校に合格した。
・・・それでもC校を受ける意味はあるのか?
否、
受けぬ!!!!!
よって、
我が家の小学校受験はここで完結したのであった。
振り返ってみて
用意を3月から始めたので、約9ヶ月間。客観的に見れば短い方だったのであろう。しかし、
友人に受験している人はおらず、
覚悟もないまま突っ込んだので全てが手探り。
いちいち受験業界に違和感を覚えつつ心を殺してこなす日々。
その違和感の渦に子供を放り込む所業。
こなせない子供にヤキモキし、でも心の底では「こなした所で何のプラスになるのか」とセルフツッコミをいれる、自己否定の日々。
心の中はいつもモヤモヤ、イライラ、常に情緒不安定。
控えめに言って、
地獄のような9ヶ月間であった。
本当に終わって良かった。
ガチガチに凍っていた心が煙をあげて溶けていく感覚があるほど、わかりやすく肩の力が抜けていった。
と、同時に思い出される、例の「終わった人達の輝き」。
表情は緩むし、ウキウキするし、ワクワクもする。
なるほど。
そりゃ輝いて見えるだろうな。
我が家は本当に私の容量が悪く、子供のこなせる具合によって心があっちこっち持っていかれてしまった。心が振り回される事によって母の情緒は不安定になり、それが子供にも伝わり、、、とにかく悪循環の9ヶ月であった。(受験しようかどうか迷いながら悶々としていた時期を含めればもっと長い)
終わってみれば、学校はお教室が言うほど色々と求めてこなかったし、我が家の場合は早生まれだったのでなおさらその傾向が強かった。お教室では4月生まれと肩を並べて課題をこなすのでついつい劣等生のような気分に陥りがちだったが、この時期、1年違えば発達が遅れているのは当たり前であった。わかっていたつもりだったが、今考えると全然わかっていなかったなと改めて反省だらけである。
かと言って4月生まれの争いはお教室の雰囲気通り、熾烈であろうかというと、そんな事はないらしい。4月生まれのお子さんをもつ親御さんも、同じく「え、こんなので差がつくの!?」とその内容の単純さに驚いていたのだ。
教室の課する課題に一喜一憂するよりも、子供ができてもできなくても、親はどっしり構えてあげている事の方が将来100倍役立ったであろう。お教室では試験の雰囲気に慣れ、切り替えスキルを学べただけでも準備としては上々なのではなかっただろうか。
次に受験する時にはぜひ覚えておきたい心得である。
長らくお付き合いいただきまして、ありがとうございました!!!
更新頻度も最後の方、大分ペースダウンしてしまいました。
正直、思い出すだけでも結構しんどいものがあり、筆(指?)がついつい重たくなってしまいました。絞り出して終わった感じですが、ここには書けないような失態の方が多いです。
本編はこれで終了ですが、今後ツラツラと、私立に入って結局どうだったか、や受験に必要な道具Tipsを載せていくかもしれません。決して受験推しをする訳ではないですが、受けてみようかな〜というライト層の方はぜひのぞいてみてください。
それではまた!
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