ごめん牛乳のこと考えていた

何も考えていないから頭の中が空っぽだから、犬のことを猫だと見間違えるし、自分がいまどこにいるか正直よくわからない。

みんな何をしようとしているのだろう。何を求めているのだろう。何に価値があるのかもわからない。ただ一日が平穏に過ぎていくこと。それだけを求める。

いまテンションがそんなに高くない。というか死んでいる。ここから文章を書き連ねていくことで、テンションをバク上げすることができたら、もしバク上げすることができたら、今日はゆっくり眠れる気がする。

だから僕の中にあるDJの才能が目覚めて、この空間をディスコにして欲しい。縦ノリでも横ノリでも斜めノリでも構わない。とにかく揺らしまくれ。そして絵の具をぶちまけたような、よくわからないカクテルを飲む。

少しだけ楽しくなってきた。僕は恐らく、働くことに向いていない。それはもう十代前半で気づいていたけれど、されど人生は働かないといけないということも知っていた。

生きるために働かないといけない。社会貢献ってなんだろうね。何もかも無くなって、みんなで木でも埋めたら良いのに。

向き合うこと、逃げること、踊ること、食べること、眠ること、書くこと、見ること、見えること、見えないこと、世界がピンチになって救うためにぼくが必要とか、空から女の子が降ってくるとか、そんなことが一切なく、好きな作家の新刊で喜んで、踏切で電車が通ったり、水族館で泳いでいる魚を見ながらぼんやりしたい。

みんな踊っていて視界は歪んでいるし、魚が泳いでいる水槽のガラスはぬるいし、僕はもうどうでも良くなって、賞味期限が切れそうな牛乳のことを考えている。