おもしろいものはつくりものばかり

「おもしろい」って感じるものは基本的につくりものばかりだなと思った。みんなが語る「おもしろい」もつくりものばかりだし、私が語る「おもしろい」もつくりものばかりだ。

人工物じゃない天然物のおもしろいものって何だろうね。たぶんそういうのって「自然ってすごいよねー」で全部帰結してしまうような気がしている。生命の神秘とか宇宙の広大さとかそういうの。

人生のすべての時間をそういった自然に対する考察に費やす人はいままで何百人何千人と出てきた。一冊の本を80年かけて読む人はいないから、天然物の方が実はおもしろいのかもしれない。

数学、数学とかはどうなんだろうね。フェルマーの最終定理とかポアンカレ予想とか、人生の大半を費やして熱中する数学者はいるけど、数学は天然物なんだろうか。たぶん天然物なんだろうけど、人工物のような気がしている。黒板やノートにしか存在しない遠い世界だからだろうか。

まあ私にとっては数学は人生をかけるほどおもしろいものではないし、もしそうならパソコンのモニターではなくて難解な数式と見つめ合っている。結局おもしろいもつまらないも人それぞれ。

私がおもしろいと思ったものは君にとってはつまらない、君がつまらないと思ったものは私にとってはおもしろい、そんな感じ。