
【013】「お外が涼しくなってくると、秋になるよね」【やかん】
はじめまして! 茹でタルトと申します。普段は絵が描きあがったときだけ活発に活動しています。S州大学のツイッター界隈という世界では、20Lのやかんとして活動しています。字面だけ見ると、ただのクソでか容量ケトル……
少しだけ、お知らせ的な何かを。
9月が始まったということで、餅果実文社から第2回合同誌『ごらく』が頒布されるのもそろそろですね。今回は、小説冊子とイラスト+α冊子の2冊になっています。有難いことに、私もイラスト枠として参加させていただいています。他の方の作品群もチラッと拝見しましたが、素敵な作品ばかりでした。手にとって見る価値、大ありなのではないでしょうか。
さて、表題でも言ったとおり、外の気温はお世辞にも(?)夏とは言えない状況になってきました。季節の変わり目を肌で感じる今日この頃。タンスの奥から長袖のパーカーを引っ張り出してきたり、芋味の飲み物に手を出してみたり。皆さんの日常にも、少しずつ「秋」が忍び寄ってきているのではないかと思います。
私の場合も例外ではありません。季節の変わり目というものは、創作にもダイレクトに影響を与えてきます。水着だ! かき氷だ! 花火だ! 青色をもっと誇張しろ! といった、the・夏をテーマにしたものは描けない体になってしまいました。今はもう「かぼちゃのタルトを食べている、ベレー帽を被ったショートヘアの女の子が描きたい」という思いで頭がいっぱいです。
などとね、上ではごちゃごちゃ言っていますが、実を言うと、例年この時期の創作スピードはぐんと落ちてしまいます。というのも、悪い言い方をすると、秋という季節が、他の季節に比べて地味だと思うからです。
春は曙。やうやう白くなりゆく山際、パステルカラーに包まれて、出会いも多く。一枚絵はふんわりとした印象をかもし出すことが出来たら勝ち。そんでもって、とりあえず菜の花とか桜とかの自然をぶちこんでおけばそれっぽくなるやろ知らんけど。
夏は青。海に、祭りに、花火大会といった一大イベントだけでなく、夏を想起させる食べ物・飲み物も充実しており、さらには恋愛・友情もこの時期が一番盛り上がる。まさに季節界のリア充。テーマが在庫切れること無し。最悪、背景に水しぶきをあげとけば夏っぽさを演出できるやろ(最悪)
秋は……
秋といえば……
秋って何があるんだ??????
このように、秋は他のシーズンに比べると「秋と言えばこれなのだ!これこそが秋なのだ!」といった概念やモノが少なく、印象が薄いです(※私調べ)
冬は省きました。あいつは、夏同様イベントが充実しているので言うまでもないかなと。
イラストにおいて、秋っぽさを演出しているものは一体何なのでしょう。
その季節特有のイベントや食べ物、自然はもちろんそうなのですが、こと秋に関して言えば、「落ち着き」という、性質的なものが最も重要になってくるのではないかと考えます。
そして、この「落ち着き」をどう描くのか。その答えの一つとして、私が考えたのは、「レトロを意識した絵を描く」というものです。まだ頭のなかで考えているだけで、形には出来ていないのですが、秋を想起させるような落ち着いた雰囲気は、レトロなものと親和性が高い気がします。
人それぞれ、思い思いの「秋」があると思います。私のように、秋に対して抽象的なイメージしか思い浮かべられない人もいれば、反対に「秋と言えばこれがあるじゃないか!」とスッと答えられる人もいるでしょう。
あなたがもし秋をテーマに一枚絵を描くとしたら、どんな絵を描きますか? どうやって、秋らしさを演出してみますか? また、絵だけでなく創作全般において、あなたはどのような要素が秋を秋たらしめていると思いますか?
別にこれは問いかけを行うことで、読者に問題提起をしているなどという、堅苦しい現代文的アプローチではなく、割とガチの相談です。なので、「自分はこう思うなあ」という考えがあれば、是非とも共有してくれという思い……
今日はここまで。皆さん(私)の秋の創作意欲に、一筋の光あれ……!
2021/09/02 茹でタルト