嗚呼、長老
私はとても転職回数が多い。
知識や知見は増えたと言えば増えてはいるが、中年になって人生最後の職場を見つけたいなんて思ってみたものの転職回数の多さが足を引っ張る。
中年にもなって、得意分野がないということなのである。
しかし、裏を返すとたくさんの職場を見てきたからこそ、業務の改善ポイントやずっと同じ会社にいては見られない視点があるのだけど、人事の方達はそんな風には受け取ってくれない。
おばはんの愚痴はさておき。
ここ数年は派遣社員としてお勤めしているのだが、まぁ長老の減ったこと減ったこと。
私が新入社員で社会に出た頃は、長老やお局様がどこの会社にもいたと思う。
この人たちは面倒な面々も多々あるのだが、ある種の生き字引きなもんで使い方こちらの出方によってはとんでもなく頼りになるお方なのだ。
最近、長老やお局様の姿をあまり見なくなった。
私が気づいていないだけかもしれんけど。
要するに、業務に精通した生き字引きがいないのだ。
するとどうなるか?
なんとなくで日々業務が進んでいくのである。
引継ぎやレクチャーもなんとなく。
なんでかはわからないけど、こうやればいいみたい。
私もそう習ったから、とりあえずそうやって。
それで問題が起きないうちはいいの。
いざ今まで通りにいかないことが起きたときに大騒ぎ!
大事件!!
でも、私もあなたも習ったやり方以外のこと、それ以上のことはわからない。
もちろん上長も細かい作業レベルのことは把握していない。
なので、聞いてもわからない。
誰もわからない。
そんなことが平気で起きているんだけど、AI推進だなんだって言ってる人たちはそれもゆくゆくはAIがやれるようになるとか思ってるんだろうな。
誰もわからないことの責任をなんとなーく作業者に押し付けられ、
やってられんわ!!
なんだこのブラック!!
人は辞めていく。
辞めたらまた派遣でも取ればいいやと
人が辞めてく問題に向き合わないまま人の補充だけが行われていく。
そんなことを繰り返せているうちはいいけど、IT・デジタルに頼り切ってばかりいて業務の根幹を誰も把握しないまま、このままだと数年後に取り返しがつかないことが起きそうな予感がするのは私だけかしら。
ある日、大停電が起きたら?
PCを一斉に起動出来なくなったら?
業務に精通した長老ってデジタルに弱いことが多いけど、その分アナログに強かったりするのよね。
もし、長老が在籍している会社があるのなら、今のうちに長老の頭の中の経験値を可視化しとくことをオススメしたい。
そんでもってハサミと派遣も使い用。
うまく使えば一端の戦力になると思うのです。
それをうまく使えないのは使う側にも問題があるのでは?
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