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横道世之介にまた会えた話
先日、吉田修一さんの【横道世之介】シリーズの続編、第3弾であり完結編の【永遠と横道世之介】が発売された。
待ってました!と発売日より前に書店へ駆け込んだ。
そしたらなんと上巻は売り切れ。
次の日、同じ系列の別店舗へ行きなんとか手に入れた。
そこから4日間で上下巻とも読み切ってしまった。
私の世之介への思いはこちら
本を開いて、まず装丁が素敵でハアン...とため息が出た。
カバーは海辺ではしゃぐ青年たちの足元なのだが、カバーを外すと青と白のグラデーションの表紙が出てきて、これが読了した時に胸を打つ。
今回はこれまでよりも、心温まることばが溢れていた。優しい雰囲気をそのままに、生きるってなにかなー、どんなふうに生きたいかなーってことを考えた。
人に優しくなれなかったり、今の現状に満足できず疎かにしがちな日々だけど、もがきながらも1日の終わりを幸せで終われるようになりたいな。ここ最近、リラックスしてなかったな。
最後に、特に好きだな、と思った言葉をのこしておきます。
⚠️まだ呼んでない人はぜひ先に読んで!
はい。私が誰かに生まれ変わる。そしたらその生まれ変わった誰かは、きっと今、私が愛している人たちの生まれ変わりの人たちにとても愛されるんだと思います。
そうだなー。俺だったら、こう思いたいかなー。『あー、いっぱい笑った。あー、いっぱい動いた。いっぱいサボって、そんでもって、いっぱい生きたなー』って。
たぶんさ、好きって気持ちに時間は関係ないよ。きっとさ、好きって気持ちは強さが大切なんだよ。俺はそう思う
「じゃ、リラックス。」
「え?」
「だから、この世の中で1番大切なことが何かって質問でしょ?」
「うん、そう」
「だから、リラックス。この世の中で1番大切なのはリラックスできてること」
登場人物は誰1人として欠かせない人たちなのだけど、やはり特に二千花のような存在の登場は衝撃的でした。
誰かが生きる意味って、あぁ確かに平気で世界は回っていくけど、出会った世界と出会わなかった世界、確実に違うなあって。そうか、誰かの特別になるってそういうことなのかと思った。その人にとっての世界の終わりを迎えさせることではないんだな、と思い直した。
横道世之介シリーズは、読み終えた時の安堵感、爽快感、そしてリラックスした気持ちが心地よい。それって、この世之介たちの言葉が、そもそもの根本の考え方がくれてる。悩んでる時なんかは特におすすめ。
また時々読み返して時々世之介に会いに行こうと思う。