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⑩5/4 メジャー球の素質を持った男~65~

5月4日(金・祝) 対ヤクルトスワローズ
先発投手 ジョンソン-Sブキャナン
Carp LOSE… 0-8 敗戦投手 ジョンソン

1日、3日の試合で読売に勝利し(2日は雨天中止)、
連勝で神宮へ乗り込んだカープ。
自身観戦ゲーム3連敗中なだけに今日こそは勝ちが見たいと思い
神宮球場へ駆け付けた。

先発はカープがジョンソン、ヤクルトがブキャナン。
投手戦になるかと思われたが、
ジョンソンが2回に8番中村にセーフティスクイズを
決められ先制される。
続くピッチャーのブキャナンにタイムリー二塁打を打たれ、
その後満塁にしたのち青木へ押し出しの死球を与え
この回3点を与えてしまう。
なんともジョンソンらしくない投球だが、
バントを絡めてイラつかせるというのは、
2018シーズンからヤクルトへ移った石井コーチの案か。

打線はブキャナンを打ち崩せず、点を奪えない。
そんなこんなで、無得点のまま8回を迎えてしまう。
投手陣の方は5回でマウンドを降りたジョンソンの後を継いだ
中村恭平が2回無失点の投球を見せ、何とか3点差のまま来た。
そして8回のマウンドに上がるのは中田廉。
しかし、2本のヒットと2つの死球で1点を与え尚も二死満塁。
ここで途中から守備に入っていた田代の代打で打席に入った
荒木が初球を捉えると、なんと満塁弾となった。
中田廉は29球を投じ2アウトしか奪えず、5点を失った。

ここでブルペンの電話が鳴る。
グランド内に設置されているため観客席からも見ることが出来る
ブルペンから「背番号65」がマウンドへ駆けていくのが見えた。
つくば秀英高校出身のプロ2年目、長井良太である。
これが彼にとってプロ初登板。
個人的には2017年に高橋樹の初登板を
横浜スタジアムで観て以来の「処女作」だ。
長井はプロ1年目から非常にストレートが評判がよく、
2018年シーズン密かに期待していた若ゴイである。

また、2017年の夏に由宇へ観に行った際、
確かその試合で打たれた長井が
試合後に澤崎コーチと話し込んでいる姿を観た。
その時はちょうどフォームで悩んでいたような様子であったが、
話し合いの後には「そっか」等と言いながら、
吹っ切れたような様子で
屈託のない笑顔を見せていたのが印象的であった。
そんな彼が1年足らずでこうして一軍のマウンドへ上がっている。
少し感慨深かった。
(長井と歳は5つしか変わらないが、もう私の心はおっさん?)

マウンドに上がった彼はとてもプロ初登板とは思えないほど
堂々としていた。
相手はヤクルトの5番雄平。
初球のストレートはアウトローいっぱいの151㌔のストレート。
これ以上ないプロ第1球だ。
2球目も同じく151㌔のストレート。これは内角低めへ外れた。
3球目。低めへのスライダーでファールを打たせ追い込む。
4球目、ストレートはやや外気味であったがファウルを打たせる。
球速表示はなんと154㌔を示している、球場がどよめく
5球目、外低めのスライダーを打たせて一ゴロへ打ち取る。
球速は申し分ないが、それに加え変化球も低めに決まっており、
プロ2年目にしては非常にレベルが高い投手だと感じた。

打線は9回にも得点をあげられず、ブキャナンの前に完封負け。
しかし、そんなこと以上に非常に楽しみな投手の初登板を
観ることが出来て、お腹いっぱいであった。

長井はその後3試合に登板し、
結果的には計4試合で防御率は13.50。
だが、その結果以上に素晴らしい素質を持っていると感じた。
オフにはU23の日本代表へも選ばれ、
コロンビアで武者修行も行った。
来季は、たとえ1か月いや2週間でもよいので
「勝ちパターン」へ入ってくるような活躍が見たい。
いや、彼ならきっとやれるはずだ。

<ぷちぶち長井メモ>
シーズンオフのラジオに出た際、
高校からピッチャーを始めた理由をMCに問われると
「モテたくて」と答えていた。
当然それだけではないだろうが、
よくぞピッチャーへ挑戦してくれた!
その「モテたい」という思いで2019年は突き抜けてほしい。

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