透明で涼しげ。セリアのクリアシーリングスタンプ作り
2023年に発売されて話題となった、100円ショップ「セリアのシーリングスタンプ」。その手頃な価格から、初めてのシーリングスタンプとして、購入した方もいるのでは?
2024年3月上旬には、新たなシーリングスタンプの道具やワックスがラインナップに加えられ、再び話題となる。人気商品のため、発売当初は欠品も多かった。だが、今では取り扱いも安定してきたようだ(2024年6月時点)。
そこで、今回は「セリアのクリアワックス」を使って、この季節にぴったりな涼しげクリアシーリングスタンプを作ってみたい。
セリアのクリアワックス3種
発売当初から、「安すぎる」と人気だった「シーリングワックス クリア」。
左から、
シーリングワックス クリア乳白10g MA-1493
JANコード:4978929 914936シーリングワックス クリア10g MA-1491
JANコード:4978929 914912シーリングワックス クリアイエロー10g MA-1492
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特に、「クリア」と「クリアイエロー」は欠品の続いたアイテム。今回はこの2つを中心に紹介したい。
クリアワックスと一緒に使いたいアイテム
他のセリアのシーリングワックスとは違い、「クリア」と「クリアイエロー」は、素材の特徴からスタンプ作りが難しい。そこで、クリアワックスを作りやすくするアイテムを加えてみてほしい。
▼基本的なシーリングスタンプ作りに必要なアイテムはこちら。セリアでそろえられる。
レジンコーナーのシリコンマット
シーリングワックスを直接封筒に垂らさないとき、使いたいのがシリコンマット。シーリングワックスコーナーにもシリコンマットがあるが、レジンコーナーのシリコンマットを選ぶのがポイント。
こちらは、シーリングワックスコーナーにあるシリコンマット。
理由は、シリコンマットの表面を触ってもらうとわかる。レジンコーナーのシリコンマットは「ツルツル」している。シーリングワックスコーナーのシリコンマットは「マットな質感」だ。
クリアタイプのシーリングワックスは透明であるために、シーリングスタンプの仕上がりにシリコンマットの素材を反映しやすい。
左がレジンコーナーのシリコンマット、右がシーリングワックスコーナーのシリコンマットで作ったもの。シーリングスタンプの透明度が全然違う。
そのため、より透明度の高いシーリングワックスを作るには、「レジンコーナーのシリコンマット」が最適なのだ。
ワックスが剥がれるスプーン
こちらはテフロン加工を施した、シーリングスタンプ用のスプーン。クリア系のシーリングワックスならではの「手入れが面倒」という悩みを解消してくれる。まずは、シーリングワックスの主原料について説明したい。使われている原料によって、お手入れの簡単さが変わってくるからだ。
透け感のないシーリングワックスは、蝋をなど使った天然素材中心のものか、パラフィンなどを使った人工素材中心のものに分かれる。どちらも溶かしてみると、粘度が低い液体になる。なので、スプーンに残ったワックスは、スプーンが温かいうちなら、キッチンペーパーで拭き取れるのだ。
クリア系のシーリングワックスは、グルー系(接着剤)が主な材料。溶かしてみると、粘度が高い液体になる。そのため、スプーンからワックスが垂らしにくく、残りやすい。その上、粘着力もあるため、使い終わったスプーンにも残りやすいのだ。
テフロン加工を施したスプーンを使ってみる。ワックスがスプーン残った状態で冷ます。すると、剥がれるように取れるのだ。剥がしたワックスは、細かく切って再利用できる。
ちなみに、スプーンに残ったシーリングワックスは、温め直すと使える。予算の関係上、普通のスプーンを使いたい方は、クリアワックス専用のスプーンと、他のワックス用のスプーンと分けてしまうのも一つの手だ。
▼今回紹介したスプーンはこちら。
ペイントマーカー
クリアワックスは印影がわかりづらいので、ペイントマーカーで塗るといい。シーリングスタンプ上で弾かない、油性ペンを選ぶのがポイント。
私は「マッキー」を愛用しているが、ペイントマーカー自体は100円ショップで取り扱っているので、探してみてほしい。文具コーナーかプラモデルコーナーにある。
▼今回紹介したペイントマーカーはこちら。
無地のスタンプヘッド
セリアのスタンプヘッドは、押したときに模様が入るように印面に図柄が入っている。でも、クリアワックスならではのアレンジを楽しむなら、無地のスタンプヘッドを用意するのがおすすめ。
具体的な使い方は、「シーリングスタンプアレンジ」の章で紹介する。
▼今回紹介したスタンプヘッドはこちら。ハンドルが付いていないので、別途購入してほしい。セリアのスタンプヘッドのハンドルは、ネジ切り部分が短いので流用しづらい。
セリアのクリアワックスで作ってみた
実際にセリアのクリアワックスで作ってみた。模様がわかりやすいように、黒い背景を採用している。スタンプヘッドはセリアの「スズラン」「ハチ」を使った。
クリアワックスのみ
左が「クリア」、右が「クリアイエロー」。
ちなみに気泡が多いのは、ワックスを長時間温めて沸騰したため。ワックスの温度が低いと、気泡は少ないが粘度が高く扱いにくい。ワックスの温度が高いと、気泡が多いが粘度が低く扱いやすくなる。好みで選んでほしい。
こちらは「クリア乳白」。透け感はあまりない。
ただ、長時間ワックスを温めなくても、粘度が低い液体になるため扱いやすい。初心者が初めて使うクリアワックスにおすすめしたい。
マーカーで色を塗ってみる
「マッキーペイント」で塗ったもの。印影がはっきりした。スタンプの押しが足りなく、印影が上手く出なかったときにもおすすめ。
セリアのクリアワックスを使ったシーリングスタンプアレンジ
セリアで買えるアイテムを使って、シーリングスタンプをアレンジしてみる。スタンプヘッドは、「クリアワックスと一緒に使いたいアイテム」で紹介した「無地」を使っている。
①クリアワックスに乗せる
1つ目に紹介するのは、「クリアワックスに乗せる」アレンジ。シーリングワックスに乗せるとおしゃれなアイテムは、
ブリザートフラワーや押し花
ネイルボイル
ラメパウダー
などがある。
今回使った「ブリザードフラワー」は、インテリアのハーバリウムコーナーにあった。
シーリングスタンプを垂らしたら、使いたい「ブリザードフラワー」や「押し花」をピンセットで置く。ワックスは固まるのが早いので、あらかじめ使いたいサイズに切って、素早く置くのがポイント。
水面に漂う花のようなクリアシーリングスタンプができた。この場合、気泡も良い味を出してくれる。
②クリアワックスを乗せる
2つ目に紹介するのは、「クリアワックスを乗せる」アレンジ。クリアワックスを乗せるアイテムは、シールやデザインペーパーなど平らであればいい。ただし、熱で変形や変色をしないか、小さなサイズから試してみてほしい。
今回使った「クリアポログラムシート」は、文具コーナーの折り紙があるところやシールがあるところ、もしくは推し活コーナーにある。
クリアワックスを直接「クリアポログラムシート」に垂らして、スタンプを押す。シールタイプの場合、表裏を間違えないようにセットしてほしい。
シーリングスタンプに合わせて、ポログラムシートをはさみで切る。キラキラとしたポログラムが楽しいシーリングスタンプができた。
クリアなシーリングスタンプに、自分だけの世界を閉じ込めて
ブリザードフラワーやラメパウダー、可愛い柄のデザインペーパー……クリアなシーリングスタンプを重ねた世界は、いつもと違って見えるだろう。
夏が近づき暑くなってきた今日この頃、冷房のきいた部屋で、見た目にも涼しげなクリアシーリングスタンプを楽しんでみてはいかがだろうか。
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