今まで避けていたフリクションを取り入れる。私の筆箱紹介2024
去年、#わたしの筆箱紹介というお題で、持ち歩き用の文具についてのnoteを書いた。
私は、基本的に毎日使うような文具は、あまり入れ替えず長く使うタイプ。ところが、私を取り巻く事情が変わってきたために、文具も入れ替えることになったのだ。
「Helvetica 多機能ペン3in1」を「フリクションボール4」に変更する
以前、マンスリースケジュールを書き込むペンは、伊東屋オリジナルの『Helvetica 多機能ペン3in1』を使っていた。今はパイロットの『フリクションボール4』に変更している。
実はフリクションがあまり好きではなかった
実のところ私は、付属のラバーで消せるボールペン『フリクション』をあまり手帳に使いたくないタイプだった。
と、いうのも私は、「手帳の見た目がきれいであることより、変更工程が見えることを優先するタイプ」で、二重線などで取り消して直していた。そもそも、消せるボールペンを使う必要がなかったのである。
また、摩擦熱でインクが消える仕組みを使っている以上、高温で筆記線が消える可能性がある。過去の手帳を読み返したいタイプなので、リスキーなアイテムは使いたくない。
その上、通常のフリクションシリーズ全般のインキ色は、他のボールペンに比べて色が薄い。特に黒がわかりやすい。個人的に書いた文字は目立っていてほしいので、あえてフリクションを選ぶ理由がなかったのだ。
スケジュール変更が頻繁に起こる
ところが、今年に入って夫のスケジュール変更が頻繁に起こり、息子も来年小学校の入学を控えたスケジュールが入るようになる。家族のスケジュール変更に合わせて、自分のスケジュールもズレるため、書き直しが苦痛になってきた。
今までシャープペン1本を使い、家族のイニシャルを添えてスケジュールを書いてきた。だが、スケジュールが入り乱れると、誰のスケジュールか一目でわかりづらい。スケジュールを消すたびに消しカスが出るのも面倒になってきた。
当たり前のことだが、自分以外のスケジュールがたくさん入るようになって、実感するようになったのだ。
消去法でフリクションに
私がスケジュールを書き込むのに求めているペンは、
筆記線が簡単に消せて、消しかすなどが出ない
替え芯が手に入りやすい
多色であること(家族一人につき3色に分けたい)
スライドレバー(赤や黒など)の主張が少ないこと
左利きでも書きやすい(左利きの押し書きは、相性の悪い文具があるのだ)
黒インクは消えないほうがいい(書類記入に使う)
これらの条件をだいたい満たす筆記具は、私の知るところフリクションしか思いつかなかった。
自分好みの多色ボールペンを作ろう
筆記線が簡単に消せて、消しかすなどが出ない
多色であること(家族一人につき3色に分けたい)
替え芯が手に入りやすい
という条件はフリクションをそのまま使えば良い。ところが、
スライドレバー(赤や黒など)の主張が少ないこと
左利きでも書きやすい(左利きの押し書きは、相性の悪い文具があるのだ)
黒インクは消えないほうがいい
という条件を成立させるには、多少工夫が必要である。
『フリクションボール4』透明ボディに0.5のインキを入れ替える
スライドレバー(赤や黒など)の主張が少ないこと
は個人的にシンプルな見た目を好んでいるからだ。この条件は、『フリクション 透明ボディシリーズ』を買うことで解決する。
こちらの多色ボールペンのボディはスライドレバーに白色を採用しているのである。
▼透明ボディの『フリクションボール4』はこちら。
多色のフリクションボールには、通常、ボール径が0.38mmと0.5mmのラインナップがある。ところが、『透明ボディシリーズ』についているインキはボール径が0.38mmの超極細タイプのみ。ここで、個人的な問題が発生する。
左利きである私は、横画を押すように書く“押し書き”。そのためか、ボール径の小さなボールペンは、ボールが上手く回らないので、インクがかすれる。念のため、フリクションも試筆してみたが、やはりかすれてくる。
私の場合、経験上ボール径が0.4mm以上ないと、快適に使えないのだ。なので、
左利きでも書きやすい(左利きの押し書きは、相性の悪い文具があるのだ)
が成立しなくなってしまう。
でも、フリクションの多色軸は、多色用の軸であれば太さ違いの替え芯でも互換性があるのがポイント。そこで、ボール径が0.5mmの極細タイプを別途購入して差し替えてみた。これでインクがかすれることなく書ける。
今まで避けていたが、やはり多色かつ消えるフリクションは、スケジュール書きには向いていた。長期保存を重視しないメモ書きには、積極的に取り入れたい。
欠点は、ボール径が0.38mmのリフィルが余ることだ。あいにく、身近に使いたい人がいないため譲ることもできない。
『フリクションボール4』に消えない黒インクのリフィルを入れ替える
黒インクは消えないほうがいい(書類記入に使う)
というのは、病院や役所など外出先での書類記入に使いたいためだ。私が左利きのため、借りたボールペンとの相性が悪い、紐でくくられたボールペンが書きずらいという問題がたまに起こるのである。
また、熱でインキが消えるフリクションは公的書類に使えない。つまり、フリクションボール4に通常の油性ボールペンのリフィルを入れれば良い。ところが、フリクションボール4に互換性のあるものはないのだ。
そこで、UNUS PRODUCT SERVICE.の『ボールペンリフィルアダプター』を使う。
こちらのアイテムを、対応しているボールペンリフィルに差し込むと、フリクションボール3・4に使用できるようになる。
『ボールペンリフィルアダプター』を使うことで、長さと太さが『フリクション多色用替え芯』に近づく。
ボールペンリフィルをフリクションボール4に差して完成。これで理想に近い多色ボールペンができた。
欠点は、見た目がフリクションなので、書類記入のときに指摘される可能性があることだ。また、対応している替え芯は、基本的に「4C規格(JIS規格D型)」のもので、高級ラインのボールペンに使われることが多い。そのため、小さい文具店などでは取り寄せの可能性がある。
▼『ボールペンリフィルアダプター』はこちら。
シャープペンと消しゴムも使いたい
頻繁には取り出さないが、持ち歩きにシャープペンも使いたい。図を書いたりスケッチしたりする場合は、面で色が塗れて、筆記線が消しやすいシャープペンの方が良いからだ。
ちなみに、フリクションの場合、消したインクの上から重ねるとやや書きにくい。個人的に文字を書くときは許容範囲なのだが、図を書くときには使いづらい。
『Helvetica 多機能ペン3in1』には、シャープペンの機能もある。また、消しゴムは、シードのホルダータイプ字消し『レーダーノック』を使っていた。
『フリクションボール4』にシャープペンと消しゴムの機能は組み込めなさそうなので、別のアイテムを用意したい。持ち歩きのペンの本数は増やしたくないので、トンボ鉛筆の『モノグラフ グリップ』を選んでみた。
シャープペン本体を振ると芯が出てくる「フレノック」機構と、クリップを押し下げて芯を出す「クリップノック」式、2通りの芯の出し方が選べる。
こちらのシャープペンは、繰り出し式の消しゴムが入っているのだ。
消しゴムは全長26㎜あるので心おきなく使える。文具売り場で取り扱っているモノグラフシリーズは、“MONO消しゴム搭載”がセールスポイントだからか、近くに替え消しゴムが置いている場合も多い。意外と手に入りにくい替え消しゴムのなかでも、取扱店が多いのでありがたい。
▼『モノグラフ グリップ』はこちら。
筆箱の中身をのぞけば、その人のこだわりがわかる
ここまで書いて思ったが、私は異様に文具にこだわりがある。軸のデザインにこだわらなければ、ボール径の違うリフィルに差し替える必要がない。持ち歩き数を減らすことにこだわらなければ、ボールペンリフィルを差し替える必要も、シャープペンを買い替える必要もないのだ。
“文具”というアイテムに、目的を達成する道具と、見た目を好みでそろえたいファッションアイテムとしての役割、すべてを求めているのだろう。
人の筆箱をのぞくのは楽しい。その人のこだわりが見えてくるから。
ご興味あったらこちらもどうぞ
ということで、文具に思い入れがあるためマガジンやっています。文具レビューや使い方が気になる方はせひ見てみてください。
▼下敷き選びもこだわりのため、同じシリーズを3枚そろえていました。
▼「左利きに使いやすい文具とは?」を探求しています。こちらは難易度高めのつけペン選び。
▼Instagramもやっています。