月曜モカ子の私的モチーフ vol.170「西野Japan」
あまり公言してないですが、実はわたし、サッカー好きです。笑。
だって滋賀県出身だもの。
知ってましたか? 滋賀県ってすごくサッカー盛んで、
わたしが中学生の頃、少年サッカーは滋賀のセゾンがとても強くて全国優勝レベル、中学2年の時にJリーグができた時は、男の子たち、これでサッカーを仕事にできるって、すっごく喜んでいました。そんな流れなので当然高校サッカーもいつも強いし、
昨日最初にゴールを決めた乾くんも、妹と同い年で、
これは滋賀の野洲高校が優勝を飾った時のメンバーです。
そんなわけで県民のサッカー意識が高いので、
女優になります!演劇!とか言って少女時代を送ったわたしも、かの「ドーハの悲劇」はじめ、結構歴史的な試合をちゃんとその時生放送で見ているんですよね。SNSのない時代、ドーハの悲劇の直後は家電で泣きながらクラスメイトに電話したりなんかして。
そんなわけで今日はこのことを書かずには、という感じで、
昨日のセネガル対日本! 日本いい試合してましたね!
あれはまさに勝てた戦いだったと思うからみんな悔しそうにしていましたが、わたしは日本のサッカーというものが、こんな風に高まってきたことに感動しています。
なんでも否定的なことを見もしないで言う人がいます。コロンビア!?勝てないッしょ。とか。もともとサッカーで世界目指すなんて日本には向いてない、とか。
でもかつてわたしは友人のビッグウェイバー(大きな波専門のプロサーファー)に、世界が大きくて乗りこなせないかもしれないけれどチャージ[挑戦]していくのには、どういうモチベーションでいつも挑むのか、聞いてみたことがあります。(彼はすでに世界でベスト8なんだけどさらなる高みの話ね)彼は即答しました。
「結果よりも、まだ見ぬ世界に向かって”チャージ”していく、そこにスピリットがあるから。大切なのは”チャージ”していくことやから」
日本ではJリーグができてから、カズやラモスや北澤さん前園さん武田さんら今もテレビでよく見る先陣たちが、世界を夢見て少しづつ日本のサッカーを切り拓いてきた。
そんな中であのカズは一度もワールドカップに出場することなく今も現役で頑張っていて、けれどもその出来事は、まさかの代表落ちした才能ある選手が、でもカズさんだってと思ったりカズに励まされたりしながらまた歯を食いしばって頑張って、ということを繰り返しながら、2010年の岡田Japanの時に、日本ってもしかして結構行けるのじゃない!!!
という感動を日本にもたらし、そこから海外のリーグに日本選手が出ていくのは当たり前の時代になった。
わたしは個人的には日本チームの監督は日本人監督がいいと思っていて、やはりそこには日本人同士特有の「行間」があるからだと思っている。
もちろん外国人監督にも間のセンスや阿吽の呼吸はあると思うけれど、
やっぱりその呼吸の仕方が少し違っていると思っていて、その繊細な采配が、
今とても日本に合っていると思う。調子が悪いのに使い続けてくれたから絶対決めなくてはと思ったという乾選手のゴールや、
ここでやはり川島選手を使っていく感覚、
本田選手を投入するときには岡崎選手も入れて、そこに生まれる長い試合経験での阿吽の瞬間が来る、何かが起こるのを信じ期待して待つ。
今、日本はとても日本らしいサッカーをしていると思います。
信じる、というサッカー。
ただ信じるだけじゃない、ちゃんと裏打ちされた努力や戦略や経験によって。日本人は一丸となるメンタルが強いと思う。
昨日のポーランドなんかは、もちろんコロンビアがやべえ強かったですが、途中からチームがバラバラになって行った。
昔日本は、世界を前にした時にその優しさが仇になるというか当たり負けることが多かったけれど、それは海外経験の長い選手が増えて、そこらへんは臆することなく行けるようになった。場合によっては乾選手のようにテクニカルなファールも、やっていくようにもなった。サッカーってやっぱり、綺麗事だけじゃすまないとこあるから、完全にクリーンにやっていったら勝てない部分もある。
でも、日本は、コーナーキックの際に一気にディフェンスラインをあげてオフサイドを誘発する作戦など、クレバーにやりながら、ココ!という時は個人が思い切り自分を信じて行く!というような感じで、世界のサッカーのいいところを吸収しながら、日本らしいサッカーというものを今作れていると思う。セネガル相手に2回失点したのに2回追いついた。この2回追いついたところに日本の進化を強く感じる。
チームとしても、攻めの大迫選手があれだけ身をていして当たりのディフェンスをしたり、チームのために乾選手がイエローをもらったり、
柴崎選手が天才的な視野で、信じられないパスを出したりしている背景で、
じっと耐えて守っている吉田選手や酒井選手なんかがいて、
もちろんみんな自分が輝くチャンスは欲しいはずだけど、そんなことよりというか「チームありき」という大前提が本当に浸透していて、
野心溢るる「思いやりJapan」で、
すごくいいチームだなと思ってる。この自己犠牲の精神というのは、各々の実力がちゃんとあって、その上で高みを見据えているという高いメンタリティの元に発動していると思う。
本田選手は、先発から外れていますが、西野監督やチームメイトとはちゃんと随時コミュニュケーションをとっていて、
西野監督は、選手の能力、コンディションもあるが、
「その選手がピッチにいる」という”気”のもたらす部分もとても日本人的に捉えていると思う。
結果、失点後すぐ本田を入れて、
岡崎が何度もキーパを巻き込み倒れる阿吽プレイがあり、
やはり本田はあそこでGOAL!!するのである。
あのゴールは泣けるゴールでした。
もちろんサッカーもっと詳しい方たちにはもっと思うところあるだろうし、控えの選手でも「なんで彼を出さない!?」とかあると思うのですが、それでもやっぱり、今西野Japanはいい感じだと思います。
ポーランド戦、いい試合を見せて欲しい。
新たな日本サッカーの歴史を、刻んで欲しい。
そんなわけで今日はサッカー1色の月モカでした〜
<モチーフvol.170「西野 Japan 」/ イラスト=Mihokingo>
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☆モチーフとは動機、理由、主題という意味のフランス語の単語です。
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