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トイドローンの進化を感じさせたTelloのビジョンポジショニング

トイドローンは、通常のドローンより小さく、軽量であるため、「空いた時間にちょっと飛ばしてみよう…」みたいな手軽さがあります。ドローンは難しそうだけど、トイドローンなら簡単そうだし、安いものなら2,000円くらいからあるから買ってみよー、みたいなノリで購入したら、全然、思い通りに飛んでくれないで挫折したという人も少なくありません。

大抵のトイドローンは、空中に浮かぶと左右前後にフラフラと動き、一箇所に落ち着いてくれませんので、コントローラを操作して、小まめにバランスを取らないとなりません。「六軸ジャイロセンサー採用」、「オプティカルフロー搭載」とかパッケージに書いてあり、安定感バッチリみたいにアピールしてあっても、なかなか空中でピタッと止まってくれるトイドローンはありませんでした。

その従来のトイドローンの常識を覆したのが、RyzeTech社のTelloなのですが、その安定感を生み出しているのが、「ビジョンポジショニング」というシステムなのです。

RyzeTech社 Tello

Telloは、中国の大手ドローンメーカー「DJI」とパソコン関連で超有名な「インテル」が技術提供をしている機体になります。「ビジョンポジショニング」は「DJI」で販売されている主要なドローンに採用されている画期的な機体制御システムの総称になるのです。(機体によってシステムの内容は異なる)

Telloの取説から引用すると、「ビジョンポジショニングシステムの主なコンポーネントは、カメラと機体の下側にある3D赤外線モジュールです。」と書かれています。この3D赤外線モジュールは、特に注目すべき点であり、ホバリング性能を一気に高めた要因だと考えられるのです。

ビジョンポジショニングシステム

しかし、そんなTelloの「ビジョンポジショニングシステム」にも、いくつかの弱点があります。これを知っておかないと、機体が予期せぬ動きをして、ロストしてしまう事もあるので、要注意です。

これについても、取説にありますので引用します。

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a.高度0.5m未満を高速で飛行させる場合。

b.モノクロ(黒一色、白一色、赤一色、緑一色など)の地表面の上空を飛行させる場合。

c.反射率が高い地表面上を飛行させる場合。

d.水面または透明な地表の上空を飛行させる場合。

e.動く面または物体の上空を飛行させる場合。
f.照明が頻繁または急激に変化するエリアを飛行させる場合。

g.非常に暗い(10ルクス未満)地表や非常に明るい(10,000ルクス超え)地表の上空を飛行させる場合、または明るい光源(日光など)に向かって飛行させる場合。

h.はっきりした模様や構造がない地表面の上空を飛行させる場合。

i.タイルなど、同じ模様や構造が繰り返されている地表面の上空を飛行させる場合。

j.木の枝や電線など、小さくて細い物体の上空を飛行させる場合。

k.高度1m以下を18km/hを超える速度で飛行させる場合。

●ビジョンポジショニングシステムは、非常に暗い(100ルクス未満) 地表にある模様を認識
できないことがあります。暗すぎる環境であることを知らせる警告メッセージがTelloアプリに表示される場合は、離陸させないでください。

●カメラおよびセンサーは常にきれいな状態に保ってください。汚れやゴミが付着していると、センサーの効果に影響を及ぼす恐れがあります。
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例えば、夕暮れ、湖畔の水面などでも操作が効かなくなったりする事がありますので気をつけましょう。

機体の特性をきちんと理解して、安全な飛行をする。これは、ドローン、トイドローン共に重要な事であり、ユーザーは必ず把握しておかなければならない知識なのです。

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