hydrangeaの季節
電車のなかでは、きみの幸せを願う言葉ばかり思い浮かんだ
笑って送り出すつもりだったんだ
18時42分着の阪急電車
珍しく駅前で待っててくれたね
貸したばかりの小説と一緒に
はじめて話をしたとき きみは「僕には嘘はつけないな」と笑いながらいった
普段嘘をついていきているの?
喉元まで出かけた言葉を慌てて飲み込んだ
会ってしまったらうまくいえなかった
こんなに文句ばっかり言うつもりもなかった
きみはうつむいたまま…申し訳ないと繰り返す
申し訳ないの理由教えてくれないの?
あ