日々は気付かぬうちに流れる
鬱病を患ってからもう20年が経とうとしている。
お金が無くまともに治療も受けられず周囲の理解も無く、生活の為にぐちゃぐちゃになりながら働いていた日々。
元配偶者からのDV、元義母からの執拗な暴言と理不尽な振る舞い。
心身を壊すまで堪えたのは、幼い頃からあまり変わらない環境だったからのように思う。
実家に帰るくらいならまだこのまま身体を壊して死んだ方がマシだと思っていたし、今もその気持ちは変わっていない。
心身が限界に達しもう少しで餓死出来るくらいにまで壊れた時に実家に引き取られた。
この人達にそんな感情があったのかと驚いた。
歳をとり丸くなっていた親との関係は、今は表立っては良好だ。そうなるように取り繕っているだけにすぎないが、心身を壊し全て失い夜逃げのように出てきた私に他に行く場所はなかった。
ただ、血の繋がった他人と上手く暮らせる術は身についたと思う。
引き受けてくれた事に感謝しなければならない事は重々承知しているし、実家があるだけまだマシじゃないかと思われるのも重々承知している。
ただ、あの時死ねていたらどんなに良かっただろうという気持ちを未だに拭えていない。
焦りで始めた仕事の度に悪化する鬱。幾度と行った自殺未遂。目が覚めた時の絶望感。
前に進んでは戻り、何度もそれの繰り返し。
仕事を始めて鬱がまた悪化して、結局今はまだ同じ所に立ちすくんだまま。
幼少の頃に身に付いた諦めが何時になっても消えない。
21年前の今日地獄は始まった。
物凄く前の事なのに未だに苦しんでいる。
進んだり戻ったりを繰り返しながら。
それでも日々は気付かぬうちに流れている。
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