私の反抗期
ママ友から、
『子どもが反抗期に入ったかも』という相談があった
10歳ともなると、そういう話しはチラホラ出てくる。
私自身、反抗期は無かった、と思っていた。
父に対しては恐れ多くて反抗できなかったし、
母に対しては私が牙を向けたら母の逃げ場が無くなってしまうから
いい子ちゃんでいた気でいた。
だけど、今考えてみると、逆だった。
私はずっと反抗期だった。
5歳位の頃、泣きじゃくる私に父が『泣き虫ゆうかー』
と揶揄われて、
『うるせぇんだよ!』と言い返した
それを横で聞いてた祖母から頭を思い切り叩かれた。
今、娘と同じ10歳の私は
家出をした。
父から『お前なんて出て行け』と言われ
『分かった、出てってやるよ』と言われ、出てった。
あまりに何時間も帰らないもんだから、近所の人を巻き込んで大騒ぎになり、
見つかった瞬間母親からビンタされた。
出て行けって言ったのはそっちなのに。。。
世の中は理不尽だった。
金髪にパーマだった母が、授業参観にくると
『あれ、誰のお母さん?』とざわつくので、
『お母さん派手過ぎて恥ずかしいから来ないでほしい』と言った。
母の派手過ぎるファッションセンスも理解できなくて、
母が選んできた洋服を着ていって、
六年生の先輩たちに目をつけられて、
生意気、と言われたこともあり、
それから出来る限り、母の真逆で、
地味な服を好むようになった。
一見真面目そうに見えた私は
常に反抗していたのかもしれない、、と気づいた。
高校生になり、初めての登校
制服をキッチリ基本通りに着こなす私に
母は『もっと短くしてさ、ルーズソックス履いたら可愛いんじゃない?』とスカートを短くしようとしてきた。
私は嫌だ、この丈がいい。と母に冷たく言い返した。
私の高校では入学すると、ほぼほぼの生徒が髪を染めて、スカートはどんどん短くなり、当時流行った長ーいルーズソックスに
制服のネクタイを自分たちが好きなリボンに変えて登校する子がほとんどだった。地域ではギャルが多い高校と言われていたほど。
私はそんな皆んなを見ながら
私はスカートは少し長めが可愛いし、紺のハイソックスがいいし、指定のネクタイをキッチリ付けていくのが可愛い。髪は絶対染めない。と思っていた。
学校の前に長ーい階段があり、
みんなパンツが見えないように隠しながら階段をのぼるのが普通だったんだけど
『見られたくないなら、短くしなきゃいいのに』って思っていたし、
先生に注意されるそのやり取りがそもそも面倒くさくね?位に思っていた。
ゆうかちゃん、真面目だよね!と言われることがほとんどだったけど、
真面目を装って
私は世の中への反抗心でいっぱいだったんだと気づいた。
母に対して従順に生きてきたと思いきや
母に反抗し続けてきたことに気づいた。
母の愛を素直に受け取ることが出来ずに
母のようにはなりたくない、と思っていた。
私は私のことしか信頼していなかった。
(あと祖母)
だから、こんなにあまのじゃくになって
頑固になっていたんだ。
だけど、その反抗が馬鹿らしくなってきたようにも思える。
もっと軽くなりたいと思っていたものを
重たくしていたのは自分だった。
続いていた自分の反抗期に気づいた朝。