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双亡亭壊すべし(10)を読んだ

正直に言うと、惰性で買っている。
面白くないわけじゃない。
新刊が出て、読んでいる最中はノンストップで最後まで読み続ける。
巻の終わりには、次の話がどうなるのか気になっている。
でも、新刊が出るのを、首を長くして待っているほどではない。

「うしおととら」が大好きだ。
自分が大学生の頃、サンデーを買って読み、コミックが出ると読んでいた。
話の続きが気になり、サンデーを買うと、ページをめくり、最初に読んでいた。
去年頃、中学生の息子が偶然物置で全巻発見し、一緒に時間を忘れて読んだ。
今読んでも、熱い話だ。

そんな時に、Amazonが進めてきたのが「双亡亭壊すべし」。
面白いことを期待して購入した。
面白い。
面白いんだけど、「うしおととら」と同等かと言われれば、そうでもないと思う。
完全に個人的な見解なのだが、「うしおととら」の面白さが直木賞の面白さだとすれば、「双亡亭壊すべし」の面白さは、芥川賞候補作の面白さなのよ。
つまり、よくわからない。
難しいの。
私には。

そんな状態でも、10巻まで継続して購入させてしまう力が、藤田和日郎氏にはある。
藤田氏はすごいと思う。

「うしおととら」と同時期にヒット作を出した漫画家さんが、結局昔のヒット作を超える作品を作り出せず、続編を出しているのと比べたら、潔くてかっこいい。
「うしおととら」の終わり方が、とても綺麗で、完璧だったので、安易に続演を出さない(出せない?)のは、大正解だと思う。

だから、この作品に、私は期待しているのだよ。
きっと、終わってみたら傑作だったはずだと。

だから、新刊が出たら購入する。
惰性かもしれないが買い続ける。
完結してから買おうとは思わない。
買い続けて良かったと、最後には思いたいなあ。


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猛豚
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