拝啓ウォニョン様

 あぁ私にも、寂しさ紛れの生意気を言って相手を困らせる愛嬌があればと思わない日はないよ。私だけのために水晶の舟を歌ってくれるジム・モリソンはいない。本当はジム・モリソンじゃなくたって、たった1人いてくれたら、それでいいのに…。
 口角がずっと切れてる。最近は膿も出てきた。そういう人生なんだ、ずっと。今までもこれからも"そうだった"よ。これからの人生がどうなるのかなんて、目を瞑って人生に思いを馳せていたらわかる。直視するのは辛いから、目は閉じておくんだよ。目を瞑ったらセロリは消えるけど、目を開けたらまた復活してるんだ、おかしな話だね。今日の過剰分の295kcalも、目を瞑ったらなくなってくれないかな。そしたらずっと目を瞑っていられるのに。
 柄にもなくお弁当を作ったり、毎日の努力を惜しまなかったり、それでも私はどうしてもあの子にはなれなくて、悲しいというより、空しい。
 なるべく後悔のない人生を、なんて意識して生きてたわけじゃない。むしろ後悔することこそが人生の本質だとすら思う。だけど…後悔と言うよりも本当に、自分の人生に空しさをここまではっきり覚えたのは初めてだったから、辛くて仕方ないな。普通に友達を作って、普通に大学に通って、普通に恋愛して、普通に、普通に生きられてたらなァ。普通って何?って話になるけど、わかるでしょ。人生生きてきてたら何が「普通 」かなんて。「普通」にこだわる人間って、自分が何かしらでマイノリティ側にいることにコンプレックスを感じてるんだと思う。今まで別に自分がどんな環境にいようと全部自分で選んできたことだし今幸せで楽しいから普通がどうとか考えてなかったんだけど、圧倒的な普通の幸せを手にしてる人を身近で見てしまったらそれはもうコンプレックスを刺激されずにはいられないよね。
 ハァ死にてぇ〜❗ウォニョンへ、私を殺してください

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