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いいチームをつくるには? 自走する仲間を集結させる《人》の魅力

過去にも仕事にやりがいをもって取り組んできたが、今はあのとき以上にさらに刺激的で楽しい毎日を過ごしている。

「海外に来ちゃった??」
と勘違いしそうになるほど、考え方や習慣の違う人たちに触れ、刺激のある毎日。学びだらけで、最高の日々だ。


部下の育たないデキる上司


「君はこんなこともできないのか!」

会社員の時に勤めていた広告制作会社でのある出来事。上司が女性の部下(わたしの後輩でもある)に怒鳴っていた。

「こんなこともできないのか!」は毎度恒例のセリフだ。

その部下は何を言われても気にしないメンタルの持ち主(彼女の強みでもある!)で、言われたことを受け止めずに、ハテナマークを頭に浮かべたようなキョトンとした表情をしていた。


その上司は、会社の代表取締役兼やり手のクリエイティブディレクターだ。広告関連の賞を数えきれないほど受賞し、この業界でよく知られた才能あふれる、いわゆる「スゴイ人」だった。

なのに、直属の部下がなかなか育たない。

私が入社してから直属の部下が2人退職したのち新たに2人が入社、そのうちの1人は会社を休みがちになり、もう1人がこの女性の部下だった。


あれをやれ、これをやれ。命令するたびに、しばらく経つと「まだやっていないのか」「いつまでやっているんだ」と、次のセリフが聞こえてくる。

言い終わると、サッと飲みに出てしまう。(仕事がデキる人なので、テキパキこなして昼から飲みに行くこともよくあった)

残された部下は平然と言われた作業を後回しにして、別の仕事をゆっくりと取り組み、いつも遅くまで残業をしていた。

「さっき言われていた案件、すぐやらなくて大丈夫??」
わたしが心配して彼女に声をかけると
「あとでやるから大丈夫ー」
と平和な返答が返ってきた。

いつもそんな調子で同じことを繰り返していた。


部下をイキイキさせる上司


もう1人、別の上司がいた。
会社のトップ2となる人だ。

わたしはこちらの上司についていた。

この上司は、いつも部下の気づかないところでかなりの仕事量をこなしていた。それを知った時は、尊敬せずにはいられなかった。


仕事をする時に曖昧な話をすると、
「数字で言って」
とシンプルに返ってきた。

何をどのようにいつまでにやるのか?
どの程度をどこまでやるのか?
いつも明確なやりとりが求められた。


初歩的なミスは叱るが、部下にちょっと背伸びさせた大きな仕事をあえて任せ、失敗しても笑顔を見せつつ明確なフィードバックをして次の行動を促した。

本当に驚くほどいろいろと任されるので、ある意味厳しい。

自分で自分の作業の管理をし、タイムスケジュールを組んで、クオリティを上げるのも無難に終わらせるのも自分次第で決まる。

厳しいが、その上司と取り組む仕事はおもしろかった。


その上司が一番仕事をしているのを知っていたから、彼のチームに入っているメンバーは、自分も期待にこたえたくて力を出し切って仕事に取り組むのが当たり前だった。

部下たちはイキイキと仕事をしていた。

ただ、その上司がいない時は急に不安になった。
あたたかく厳しく自分たちを管理してくれるスタイルに甘えてしまっていたのかもしれない。言われたことはできるものの、自発的に仕事をとってくる人は少なかった。


そんな経験を経て
どれだけスゴイ人でもいいチームをつくるとは限らない、どれだけいい上司でも自走するメンバーを育てるのには苦労する、と思うように。

今は自分で仕事をしているので、上司という存在はいない。
雇用関係もない。
会社員の時以上にまわりの人との関係性を大事にして、いいチームをつくる必要がある。


いいチームのイメージがない中でその道のプロに出会えたのは、わたしの運のよさが発揮されたのかもしれない。

経営だけでなく、自分が生きる上でも、最強のチームをつくることはとても大事なことだと思っている。


「自分もやる」宣言


わたしが人生の方向性を変えようと一歩踏み出し始めた頃にいただいた、宝物の言葉がある。


「ボクもやるから、あなたもやろう。」

この一言が、わたしにとって人生のターニングポイントとなった。


彼は、
わたしが大尊敬している経営者。
前述した、"いいチームをつくるプロ" だ。


それまでわたしのまわりのスゴイ人たちは、「〜やりなさい」と「君は◯◯するといいよ」など、指示はしてくれた。

でも、
「自分もやる」と宣言される人はいなかった。
「一緒にやろう」というスタンスの人もいなかった。


経営のイロハもわかっていない超初心者のわたしが、大成功されている方に直接こんな風に声をかけていただけるなんて普通ならありえない。

夢のようだった。
自分以上に自分に期待してくださる、そのまっすぐな心にしびれた。


相手がどんな立場とか関係なく、いつも本音で接してくださる。

素直に自分を律して努力したくなる、彼にはそんな風に自然と人を動かすパワフルな力があった。


「共にいる」 感覚


彼は、先頭を切って
ご自身が全力で走る姿を見せてくださる。

何も言われてないけれど、
その姿を見てみんなヤル気にさせられる。

そんなありがたい存在だ。


山の頂上から見下ろすのではなく、一度麓までおりて、汗水かきながらスピーディーにみんなの前をズンズン登っていらっしゃるような方である。

不思議なほど「共にいる」感覚を感じさせてくださる、これまでに出会わなかった圧倒的な魅力がある。


彼は、たくさんの仲間に囲まれて毎日幅広く活動されている。

「やれ」と言わない。
むしろ、まわりの方から「これやりますね」「ぜひわたしにやらせてください」などのセリフがいつも飛び交っている。

自発的に徹底的にやる人が集まっているのだ。

任されるって面白い。
それは広告制作会社でも経験していた。

わたしがついていた上司も、誰よりも仕事していて尊敬できる人だった。だから仕事を楽しみながら努力することができた。
ただ今思えば、指示されて動くことが多く、自分で考える機会をつくらずにすべて上司任せだった。


こんなに強くて輝く自走したチームを見たのは初めてだった。

チーム力って、スゴイ。

まわりの人たちを見て、
その中心にいらっしゃる彼の魅力がヒシヒシと伝わってくる。

こんなに魅力のある人たちが集結したチームがあるのか?と驚かずにはいられなかった。

単なる人数の多さではなく、数も質も備わっている。それって人気アニメの世界だけだと思っていたが、現実にもあるのだと知ったのだ。

日々、成長


今もずっと彼のコツコツとやるべきことを継続していらっしゃる姿から大きな影響を受けている。

昨日よりも今日、今日よりも明日、より成長できるよう、わたしも自分のやるべきことにこれからも集中して取り組みたい。





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