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AIと著作権 令和6年度版

文化庁のガイドラインが堅苦しいので自分用にnoteにしました。(理解力が低いので難しく書かれると睡魔に襲われる仕組みらしいです。)
もし同じような人がいたらこちらも参考に実際の文化庁のを確認してもらえればと思います。

AIと著作権に関するチェックリスト&ガイダンス

第1部 AI開発・提供・ 利用のチェックリストについて

1.AI開発者のリスク低減方策

  1. データの準備と学習

    • AIを作るときには、いろんなデータを集めて学習させます。でも、このデータを集めるときに、著作権というルールを守らないといけません。著作権とは、誰かが作ったもの(絵や文章など)を勝手に使わないようにするルールです。

    • 例えば、絵や文章を学習させて、そのままそっくり出してしまうような学習をすると、ルール違反になるかもしれません。なので、データを使う前に、そのデータを使っていいかどうかを確認する必要があります。

  2. データを使うときの注意

    • 学習させるデータが、著作権を守っているかどうかを確認します。もし有料で売られているデータを勝手に使うと、ルール違反になることもあります。

    • また、データを集めるときに、IDやパスワードが必要な場所からデータを無断で取ってきたりすることも禁止されています。こういうことをすると、大変なことになります。

  3. 悪いサイトからデータを取らない

    • 海賊版という、ルールを破って作られたものを使わないことも大事です。もし海賊版を使って学習したAIが、他の人の著作権を侵害すると、AIを作った人が責任を問われることもあります。

  4. 学習後のリスク管理

    • AIが学習したデータに似たものをそのまま作り出さないようにする技術も大切です。これをすることで、AIを使うときに、他の人の著作権を守ることができます。

  5. 情報の共有

    • AIを作った後、その仕組みや使い方をみんなにわかりやすく教えることも大事です。そうすることで、みんなが安心してAIを使えるようになります。

2.AI提供者のリスク低減方策

  1. AIをシステムに組み込むとき

    • AIを使って誰かの著作物(絵や文章など)に似たものを作らないようにする技術を使うことが大切です。これによって、AIが他の人の著作権を侵害することを防げます。また、AIを使う人がそのルールを守るかどうか、AIを提供する人にも責任が問われることがあるので、最初からそういう技術を使っておくと安心です。

  2. AIを使うための準備

    • AIが著作権を侵害しないように、適切な方法でAIを使うことを考えて準備します。もしAIが著作権を侵害してしまった場合に備えて、どう対応するかもあらかじめ考えておくことが大事です。例えば、AIを一時的に止めたり、問題が起こった原因を調べたりする準備をしておきます。

  3. AIを提供した後

    • AIを使う人たちに、AIがどういう仕組みで動いているのかや、どう使うのが正しいのかをわかりやすく教えることが大切です。これによって、使う人たちが正しくAIを使うことができ、問題が起こりにくくなります。

  4. 利用規約の準備

    • AIを使うときのルールを文書でしっかりと決めておくことも重要です。これには、著作権を侵害しないために、AIをどう使うべきかということが含まれます。このルールを守ることで、AIを提供する人がトラブルに巻き込まれるリスクを減らせます。

  5. 社会への情報提供

    • AIがどのように動くのかや、その技術について、みんなにわかりやすく説明することも必要です。そうすることで、AIを使うべきかどうか、またはどうやって使うのがいいのかを、みんなが正しく判断できるようになります。

3.AI利用者(業務利用者)のリスク低減方策

  1. AIシステムを使うときに

    • AIの仕組みや特性を確認する: AIを使う前に、そのAIがどういう仕組みで動いているか、そしてどんな特徴があるかをしっかり確認しましょう。例えば、AIが何かを作るとき、元のデータに似たものができることがあるので、それを知っておくことが大切です。

    • AIが使っているデータを確認する: AIが学んだデータがどんなものかを確認することも大事です。これによって、AIを使うときに、著作権に関わる問題が起こる可能性があるかどうかがわかります。

    • 利用規約を確認する: AIを使うときのルールが書かれた「利用規約」を確認しましょう。例えば、他の人の作品をそのままAIに入力することが禁止されている場合もあります。

    • 従業員への教育: もし会社でAIを使うなら、働いている人たちにも著作権についてしっかり教えておくことが必要です。そうすることで、誤解やトラブルを防げます。

  2. 著作権侵害を防ぐために

    • AIに入力する著作物を確認: AIに指示を与えるときに、他の人の作品をそのまま使う場合は注意が必要です。著作権のルールを守るために、どんなデータを使うのかしっかり確認しましょう。

    • AIが作ったものが他の作品に似ていないか確認: AIが作ったものが、他の作品に似ていないかを確認することが必要です。インターネットで検索して確認するのも一つの方法です。

    • 生成と利用の違いを理解する: AIが何かを作ること自体は問題にならない場合が多いですが、それを他の人に見せたり、使ったりする場合は別です。その時は著作権に注意しなければなりません。

  3. 説明と情報提供

    • 関係者にAIの利用を説明する: AIを使って作ったものが取引の対象になる場合、そのAIがどうやって作られたのか、著作権に関わる問題がないかなど、しっかり説明することが大事です。

    • 生成過程を記録しておく: AIが何を基にして作られたのか、その過程を確認できるようにしておくと、後で説明がしやすくなります。

  4. 社会への情報提供

    • AIの仕組みや技術をわかりやすく教える: AIがどのように動くのか、その技術について、社会にわかりやすく説明することが大事です。みんながAIを正しく使えるようにするためにも、情報を共有することが大切です。

4.業務外利用者(一般利用者)のリスク低減方策

  1. AIを使う前に知っておくこと

    • AIの仕組みを理解する: AIがどうやって動いているのか、そしてどんな特徴があるのかを理解することが大切です。AIは学んだデータを使って新しいものを作りますが、そのときに他の人の作品に似たものができることがあります。このことを知った上で使うことが大切です。

    • AIが使っているデータの確認: AIが学んだデータについて、どんなものが使われているのかを確認しましょう。これによって、AIを使うときに著作権に関わる問題が起こる可能性があるかどうかがわかります。

    • 利用規約を確認する: AIを使う前に、そのAIの使い方のルールをしっかり確認しましょう。ルールを守って使うことが、安全にAIを楽しむための第一歩です。

    • 著作権の理解を深める: AIを使うときに、著作権というルールを守ることがとても大事です。基本的な知識をしっかり学んでおけば、トラブルを避けることができます。

  2. AIを使うときの注意

    • 他の作品を使うときの注意: AIに他の人の作品を入力するときは注意が必要です。その作品を分析して新しいものを作る場合でも、著作権に違反しないようにしましょう。

    • 著作権侵害を防ぐための対策: AIを使って作ったものが他の人の作品に似ていないかを確認しましょう。これは、インターネットで検索して確認することができます。また、問題が起こった場合の対応策も考えておくと安心です。

  3. AIで作ったものを使うときの注意

    • 作ることと使うことの違い: AIで何かを作ること自体は、個人で楽しむためであれば大丈夫な場合が多いです。しかし、それを他の人に見せたり、インターネットでシェアしたりする場合は、著作権を侵害しないかを確認することが必要です。

  4. 作ったものが他の作品に似ていないか確認

    • 作品の確認: AIで作ったものが、他の人の作品に似ていないかをしっかり確認しましょう。これを怠ると、著作権の問題が発生するかもしれません。

  5. AIを使ったときの記録を残しておく

    • AIの指示や生成過程を記録する: AIがどうやってその作品を作ったのか、どんな指示を出したのかを記録しておくことが大事です。これをしておくと、後で説明が必要になったときに役立ちます。

  6. 個人的に楽しむ範囲なら安心

    • 個人的な利用の範囲を守る: AIを使って自分だけで楽しむ場合は、基本的に著作権の許可を取らなくても大丈夫です。ただし、これを他の人に見せたり、シェアしたりする場合は注意が必要です。

第2部 権利者のためのガイダンス

1. 著作権の基本的な考え方

  • 著作権とは: 著作権は、創作された作品(著作物)を保護するための権利です。この権利は、著作物が「複製」されたり、インターネットなどで「公衆送信」されたりする場合に適用されます。著作物をただ見たり覚えたりする行為には、著作権は及びません。

2. 生成AIに関連する法定利用行為

  • 法定利用行為とは: 著作権法に基づいて、著作物を使用する際に許可が必要な行為のことを指します。生成AIを使う場合、いくつかの法定利用行為が生じる可能性があります。

3. 生成AIに関連する具体的な利用行為

  • ①〜⑧の法定利用行為:

    1. 複製: 著作物をコピーする行為。生成AIが学習データを使う際に発生します。

    2. 複製: 同じくコピー行為ですが、AIが追加的に学習するデータに対しても適用されます。

    3. 複製: 生成AIに指示を与えるためのデータベースを作成するときに、著作物がコピーされる場合に発生します。

    4. 複製: 生成AIが生成したものを出力する際に、著作物が含まれている場合のコピー行為です。

    5. 複製: AI生成物そのものが著作物に似ている場合、その生成行為自体が複製とみなされる可能性があります。

    6. 複製: RAG(Retrieval-Augmented Generation)という技術で、AIがデータベースから情報を引き出す際に発生する複製行為です。

    7. 複製: AI生成物が既存の著作物に依拠している場合、これも複製行為に該当します。

    8. 公衆送信等: AIが生成したものをインターネット上で公開する場合に適用されます。

4. 生成AIの利用における注意点

  • 著作物との類似性と依拠性: AI生成物が既存の著作物に似ていたり、依拠しているとみなされる場合、著作権侵害の可能性があります。そのため、これらの点に注意して生成AIを利用する必要があります。

自身の作品に類似したAI生成物

への対応

1. 著作権侵害の要件を確認する

  • 類似性と依拠性: 著作権侵害を主張するには、AI生成物が既存の著作物に対して「類似性」と「依拠性」があることを証明する必要があります。

  • 類似性: AI生成物が既存の作品の「表現上の本質的な特徴」を感じさせるものであるかどうかを確認します。単にアイデアが似ているだけではなく、具体的な表現が共通している場合に類似性が認められます。

  • 依拠性: AI生成物が既存の作品に基づいて作られたことを示す必要があります。これには、AI利用者が既存の著作物を認識していたり、その作品を生成AIに入力していたりする事実が関係します。

2. 類似性があるかどうかを判断する

  • 既存の作品とAI生成物を比較し、表現の本質的な特徴が共通しているかどうかを確認します。もし共通しているならば、著作権侵害を主張できる可能性が高くなります。

3. 依拠性があるかどうかを立証する

  • 依拠性の証拠: 例えば、AI利用者が既存の作品をAIに入力していたり、その作品にアクセスできたことなどを証明することが必要です。また、AI生成物が既存の作品に非常に似ている場合も依拠性の証拠となります。

4. 侵害が認められた場合の対応

  • 差止請求: 著作権を侵害しているAI生成物の生成や利用を止めるための請求ができます。

  • 損害賠償請求: 著作権侵害によって生じた損害を賠償するよう求めることができます。

  • 刑事罰: 侵害が故意に行われた場合、告訴して刑事処罰を求めることも可能です。

5. 権利制限規定を確認する

  • 権利制限規定: たとえ類似性や依拠性が認められた場合でも、特定の条件下では著作権侵害とはならない場合があります。例えば、私的使用目的であれば著作権法の規定により許可されることがあります。このため、権利を主張する前に、そのAI生成物の利用がこうした権利制限に該当しないか確認する必要があります。

6. 責任の所在を確認する

  • 著作権侵害の責任は、通常AIを使用した者にありますが、場合によってはAIの開発者や提供者も責任を負うことがあります。具体的な状況に応じて、どのような責任があるかを確認することが重要です。

このように、著作権を守るためには、侵害の有無を正確に確認し、適切な手続きを踏むことが大切です。

自身の作品がAI学習に利用されることへの対応

1. 事前の対応:学習データとしての収集を防ぐ方法

  • クローラによる収集を防ぐ: AIがインターネット上のデータを収集する際、クローラと呼ばれるプログラムが使われます。このクローラによるデータ収集を防ぐために、ウェブサイト内にある“robots.txt”というファイルに、クローラをブロックする設定を記載します。これにより、AIが自動的にデータを収集するのを防ぐことができます。

  • アクセス制限の設定: 作品をIDやパスワードで保護された場所にアップロードすることで、AIが簡単にアクセスできないようにします。これもクローラによる収集を防ぐのに効果的です。

2. 事前の対応:AI学習用データとしての販売

  • AI学習用データベースの販売: 自身の作品を含むデータをAI学習用のデータベースとして販売することも一つの手段です。これにより、無許可での学習を法的に防ぐことが可能です。販売する際は、前述の“robots.txt”の設定やアクセス制限も合わせて行うと効果的です。

3. 事後の対応:著作権侵害に対する措置

  • 著作権侵害の確認: AI学習のために自身の著作物が無許可で複製される場合、それが著作権侵害に該当するかどうかを確認します。著作権法第30条の4が適用される場合、権利者の許諾なしに複製することは著作権侵害となります。

  • 差止請求と損害賠償: 著作権侵害が認められる場合、権利者としては、侵害行為の差止請求や損害賠償を求めることができます。また、悪意があった場合は刑事罰を求めることも可能です。

4. 著作権侵害に対する相談と支援

  • 法律専門家への相談: 著作権侵害に対する対策や権利行使を行う際には、弁護士などの法律専門家に相談することが重要です。文化庁では、著作権に関する相談窓口を設けており、無料で弁護士相談を受けることができます。これらの窓口を利用して、適切な対応を検討しましょう。


文化庁の著作権テキストまとめ

1. 著作権とは

  • 定義: 著作権は、創作された「著作物」に対する権利であり、著作物を無断で利用されるのを防ぐための法的な保護手段です。著作物には、文学作品、音楽、絵画、写真、プログラムなどが含まれます。

  • 権利の内容: 著作権には、著作物を複製、演奏、上映、送信、翻訳、改変する権利が含まれます。

2. 著作物の範囲

  • 保護対象: 創作性が認められる限り、文学、学術、芸術、音楽などの分野のものが著作物として保護されます。ただし、単なるアイデアや事実そのものは著作権の保護対象にはなりません。

  • 著作物の例: 小説、詩、脚本、絵画、彫刻、プログラムコード、映画、音楽などが含まれます。

3. 著作権の権利内容

  • 複製権: 著作物をコピーする権利。

  • 公衆送信権: インターネットなどを通じて著作物を公開する権利。

  • 翻訳権・翻案権: 著作物を他の言語に翻訳したり、改変したりする権利。

  • 展示権: 美術作品などを展示する権利。

4. 著作権の発生と保護期間

  • 発生時期: 著作権は、作品が創作された時点で自動的に発生します。登録や申請は必要ありません。

  • 保護期間: 著作権の保護期間は、著作者の死後70年(日本の場合)です。法人が著作権者の場合は、作品が公開されてから70年です。

5. 著作権の制限

  • 私的使用のための複製: 個人的な利用のために著作物を複製することは許されますが、インターネット上に公開することはできません。

  • 引用: 学術や批評などの目的で、正当な範囲内で他人の著作物を引用することは可能です。ただし、引用部分が明確に区別され、引用の必要性が認められることが条件です。

6. 著作権の譲渡とライセンス

  • 譲渡: 著作権は、契約によって他人に譲渡することができます。ただし、著作者人格権(作品の内容や名前を守る権利)は譲渡できません。

  • ライセンス: 著作権者が第三者に対して、特定の条件で著作物を使用する許可を与えることです。ライセンスには、有料・無料、独占・非独占などの種類があります。

7. 著作権侵害とその対応

  • 侵害行為: 著作権者の許可なく著作物を利用することは、著作権侵害に該当します。侵害が認められた場合、差止請求や損害賠償を求めることができます。

  • 対応策: 著作権侵害が発生した場合、法的措置を取ることが可能です。文化庁などの相談窓口や、弁護士への相談が推奨されます。

8. 著作権とインターネット

  • オンラインでの注意点: インターネット上で著作物を利用する場合、著作権の取り扱いに十分注意が必要です。特に、SNSでのシェアや二次創作には著作権の問題が絡むことが多いため、適切な対応が求められます。

9. 国際的な著作権保護

  • ベルヌ条約: 日本を含む多くの国が加盟する国際条約であり、加盟国間で著作権が相互に保護されます。これにより、日本で保護されている著作物は、他の加盟国でも保護されます。

終わり

あまりの量で理解するのに何回も見直ししないと入らないので困ったら見直ししていこうと思います、、、。
どんどんAIが普及して能力もあと数年で人間も追いつかない領域に入ると聞いたので、毎年、もしかしたら変わるかもしれません。その都度新しい情報を入れていきたいですね。

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