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Last Goodbye、Akhuta。敬意と感謝をこめて。

11/22、火曜日。日本がサッカーで熱狂に包まれる一日前の事。
GITADORAにて追加されたとある楽曲に対して、

何やら言葉にならぬ、慟哭とも歓喜とも分からぬ音を発するものが一人。

その時の「彼」の頭の中は

このようになっていた。

どうも、もやし親父です。
みなさんには「推し」はいますか?
私の推しは、なんだ、ほら、説明なくてもわかるやろ???

というわけで、
個人的なギタドラ史上3位以内に入るとんでもない周知内容となった
今回の曲追加、「Last goodbye/これでホントにサヨナラ」
について語っていきます。
語るというか…これは…心辺整理のために書く文書ともいいますが…はい…

ちなみに、
なぜ今回この曲を取り上げるの?
もやし親父はそんなにAkhuta好きなの?
っていうのがイマイチ分からない人は

こちらをご覧頂くとわかるかと。
当時の湿気の高い感情がそこに散りばめられています。
また、今回の怪文書の解像度がそれなりに上がる事が期待できます。

ここから以下の内容には、
曲も曲なのでほーんの少しだけUNDERTALEのネタバレを含みます。
ほとんど核心に触れる内容ではないですが、ご了承ください。

〇 原曲について

まず、今回の追加曲は
UNDERTALEの「Last Goodbye/これでホントにサヨナラ」という原曲を
Akhuta Worksの名においてアレンジした楽曲となっています。

この曲は、UNDERTALEの分岐エンド内における
最高クラスのハッピーエンド、
通称「Pルート」におけるエンディングの
最後に流れるスタッフロール用の曲となっています。

原作では、
一通りのエピローグが終わった後にこの曲が流れるわけですが
その間スタッフロール
(というよりUNDERTALE制作に当たっての協力者)の名前が
主人公のハートに対して襲い掛かってくるという
若干面白い内容になっています。
これを全部避け切るのはものすごく大変で、
多分サンズ戦より頭が禿げる難易度です。
しかし無事に全部避け切るとご褒美もあったりする、
いかにもUNDERTALEらしいスタッフロールになっています。

…ということが説明できるくらい、
自分はGITADORAに「MEGALOVANIA」が来てから、
UNDERTALEが大好きになっちゃいました。

その辺の経緯はこちらを参照してね。

〇 今回の楽曲収録について

そんなスタッフロール曲、ぶっちゃけると
「他にGITADORA映えする曲はあるやろし、
もしUNDERTALE曲がまだ追加されるとしても
スタッフロールは来ないだろうな」なんて思ってたんですよ。
まさか、それを、Akhutaが、アレンジして出してくるなんて。
あまりの衝撃に、
冒頭でお見せしたように頭がカオスになってしまいました。

感謝、嫌疑、歓喜、焦燥、傍観、感動、考察――――

様々なものが一気に混ざり合い押し寄せるような、
強烈な感情の津波が押し寄せてきました。
ちなみに冒頭の画像における「感謝しかないだろ」は
自分に対しての一喝のような気持ちもこもっています。

〇 曲名!!!!!!!!!

まず真っ先に、
退社したAkhutaの、本人曰く「置き土産」の事が頭をよぎりました。

最近で言えば新規稼働したDDRA3やjubeatに曲があったけど、
以降に追加された曲といえば…?
もしかしたらこの後も来るかもしれないけど、
新規稼働の寺にも、同じく新規稼働のポップンにも
新規追加曲の中には彼の名前はなかった。
置き土産はもう全部公開されちゃったのかな…寂しいな…
なんて思っていました。

そこにやってきた、今回の追加収録。
よりにもよって「Last Goodbye/これでホントにサヨナラ」という原曲をアレンジで出すなんて
粋だし、真っすぐな意味にも感じるし、
でも自分の曲の名前じゃないのがズルいし、
でもでもそれが照れ隠し表現だとしたら愛らしいし、
あぁ、もうっ!!!!何なのよアンタ!!!!ってなったわけです。
お前は感情表現下手くそなツンデレキャラか。

今まで、様々なコンポーザーがKONAMIを去っていったわけですが、
自分の退社についてを匂わせるような、
いわゆる「これ、KONAMIで作った最後の曲な」という
メッセージ性がある楽曲は今まで心当たりがありません。
そもそも、明確にそんなメッセージを打ち出すと
「この作曲者はもう戻ってこない」という、
メロディや譜面以上の情報を楽曲に込めてしまうことにも繋がるので
以降の楽曲提供の可能性も潰しかねないし、
受け手もその曲の存在を素直に喜べなくなってしまう。
退社アピールになるような曲がないのは、
よく考えれば当たり前なんですよね。

そこに今回の曲ですよ。
直接の意味はないよ!「Last Goodbye/これでホントにサヨナラ」っていう原曲名だし、これ単なるアレンジだから!
というのが、あくまでAkhutaの言い分なのは間違いありません。
しかし、本人の口から退社が語られ、
そこそこの月日がたち、確かに追加曲もなくなってきて、
彼の存在は確かにKONAMIにはないのだろう、
と受け止め始めたこのタイミングで。

この曲名は、意味を持ちすぎている。

筐体上でプレイできる楽曲に、
「意味のある曲」が収録される。
音ゲー歴20年を越えてる人間にとっても、
今回の経験は初めてだったんです。

Akhuta…、貴方は、本当に「色とりどりの羽根」で繕うのが上手ですよね。
Glitter Flatter Scatterの時も思ったけど、
受け手に一考の余地を与える「自分以外の色」の扱いが、本当に上手。
でも、そこに至る経緯をたどれば、何を言いたいのかは伝わる。
Akhutaの魅力、改めて強く感じた瞬間でした。
いや強すぎるんだよもうちょっと加減しろ馬鹿。

〇 アレンジ内容と譜面について

プレイする前からこんなんだったので
ドラムBASICでは赤と緑を叩き間違えてエクセ逃したり
ギターMASTERではなんでもない所で指がすっぽ抜けたり
まぁリザルト自体は散々だったわけです。
恥ずかしいのでここには載せません。
しかし、曲のアレンジと譜面については「非常に真っすぐで優しい」という印象でした。

今までの氏の曲は、
どれもかしこも非常に「灰汁が強い」という表現ができるものばかりで、
正直今回のアレンジでは原曲がどう化けるのだろう、と思っていました。

でも今回。原曲の良さが、そのまま生きていたんですよ。
優しくて、包み込むような、まさにPルートエンドの余韻を残すような、
慈愛と感謝が込められたような音。
今までのようなAkhutaの灰汁をむさぼりたい人からすれば
ちょっと意外だったのかもしれません。
しかし、考えてみれば彼は原曲アレンジや、他の人とのタッグを組んだりした曲は
丁寧な味付けに終始するようなバランスのよい立ち回りをする事が多かったように思います。
だから、思うんです。Akhutaは他人に優しいんですよ。

それが伝わってくるような気がして
(そもそも、ここまでの全部が本当に自分勝手な解釈なんですが)
おかげさまで15回くらいやりましたが全然曲に免疫がつきませんでした。
心を落ち着けながらプレイに専念できるようになるのは、
もう少し時間が掛かりそうです。

〇 ムービーについて

UNDERTALE曲はサンズもパピルスも両方GITADORAにとって破格待遇ともいえる専用ムービー付きなのが
UNDERTALEファンにとって非常にうれしいポイントになっていました。
(サンズはDDRにもあるからだろというツッコミは受け入れます)
これも語ると長くなるので伏せますが、
パピルス曲も愛が深くて大好きです。
ムービーの作り込み方が単純に愛情のソレ。
パピルス好きな人じゃないと作れないよあれ。
なんで他の曲ないがしろでUNDERTALEばっかり!!と外野に突っ込まれてもお構いなしくらいの「ケツイ」のかたさを感じさせるクオリティです。

そんな前座があったので
今回のアレンジ曲ムービーも楽しみにしていたわけですが、
あれ…?でもこれ、スタッフロール曲だよな…?ムービーはどうなるんだ…?
と思ったら、「こうくるか~ッ」と腿をパァンと叩きたくなるような会心の出来で、そこも含めてGITADORAスタッフには五体投地をするしかないと思っています。

こちらがGITADORA
こちらが原作

内容は完全に原作オマージュ。迫ってくるものが今までのGITADORA、
というより、「ギターフリークス・ドラムマニア」シリーズの名前。

ぶっちゃけると、これがトドメになって普通に泣きそうになりました。

だって!!!!全部やってるもん!!!!!!!!
全シリーズに思い入れがあるんだもん!!!!!!!!

失礼しました。

ただ、曲名も曲名だし、ムービーの内容についても
「GITADORAが終わるのでは…?」ということを危惧するような人も
twitter上ではちらほらいたように思います。
確かにああいう内容のクリップじゃあねぇ。

でもこれ自分的には、
ある意味での「生前葬」なのではないかと思っています。

ポップンに「とある曲」がでたときも、シリーズ終了を示唆しているんじゃないかと言われた時がありまして、
そこに対して某氏が(たぶんツイ消ししてるけど)その曲の存在の事を「生前葬」であると言っていた記憶があります。

この社会情勢とアミューズメント業界の状況を鑑みると、
そもそもどんなゲームにだっていつ終わりがくるか分かりません。
ましてや、今はまだまだコロナによる不安定な情勢もプラスとなり、
様々な視点からも予断を許さない状況が続きます。

以前にあったアンケートの実施も、
そういった危機感を持っての対応だったのでしょう。
スタッフもリソースがない中、死に物狂いでシリーズの存続のために東奔西走しているのかもしれない。
そして、多分そろそろ次のシリーズがくる頃合いでしょうけども、
一旦ここまでの歴史に対しての「良い意味での弔い」を表現したのかもしれません。

他のKONAMIの音ゲーにしても、しっかり「FINAL」を銘打って満を持しての終了ができたのは五鍵しかないじゃないですか。
ある日、いきなり更新が止まって…いきなりまた更新がきたかと思えばそこからすぐに更新はまた止まり…
そういった動きがあったゲーム、たくさんありましたよね。途中で「ケツイ」が途切れてしまったような。
jubeatにしてもpop'nにしても、一時期は本当に終わってしまうんじゃないのかという疑念がでてしまう時期がありました。

組織で作っているモノを、ン十年も継続して続けていくという事は、本当に大変な事だと思います。
そして、本当は続けたいのに諦めなきゃいけないという「ケツイ」も、とても辛いものです。

そういった、「いつか唐突にくるかもしれない終わり」を迎える前に生前葬を行い、
しかしここで終わらせるわけにはいかないのだという区切りの意味も持たせた、自分はそう感じました。
なにせ、ムービー内で主人公のハートは全てのタイトルを避け切り、ノーダメージでクリアしましたから。
まだまだ続きますよ、きっと。

〇 まとめ

いかがだったでしょうか。
冒頭の脳内画像のカオス加減、理由についてを全てここに記しました。
自分でも言語化してみて思ったんですが、なげーよ馬鹿。
感情クソデカオタクすぎるだろ。
毎回思うんですが、原稿用紙10枚を超える文書はやりすぎだと思います。大変申し訳ございません。

ここまで記した内容が、会社で使う資料の締切が残り6時間半に迫る中、
休憩がてらtwitter見てた時に完全発症してしまったわけでして。
そこから無事に当日中に資料完納しているのですから、11/22の自分を全力で褒めてやりたいと思っています。

最後に。

Akhuta、貴方はこの曲のアレンジをするということを、どのように受け止めたのでしょうか。
もしかしたら、貴方なりの言葉遊びのためだったのかもしれない。それならそれでももちろん構わない。
しかし、Pルートのエンディングを、こんなにも優しくアレンジしてくれた事を、何も意味がなくやったとはとても思えずにいるのです。
貴方にとって、我々に提供してくれた曲達を生む日々が、まるでUNDERTALEのPルートのように
苦味もあるけど暖かく最後を迎えることができた…今回のアレンジがそれを意味するのなら。そう、願っています。

Akhuta、貴方へ最大限の敬意と感謝を。

(べ、別に何もなかったかのようにKONAMIに曲提供してもいいんだからネッ!?)
(健康に留意してこれからも元気で生きてね!!!!)
(ここからGルートにいくための布石とかそんな怖い事いわないでね!!!!)

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