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音ゲーマー合コンについて本気出して考えてみた

なにやらX(旧:Twitter)にて、「音ゲーマー合コン」という非常に面白い試みのお話がされているなと興味深く拝見しておりました。
当然、男女関係の醸成を目指す催しについての話題ですので、どうしてもある程度のハウリングが発生しているようにも見受けられますが、誰かがやらにゃそういった交流の場が増えぬという側面も確かに存在する以上、開催する事自体については私はありだと考える派です。

しかしながら、開催方法や個人情報の扱いなど、別の側面からもより強めのハウリングが発生しているようで、なるほどこれは大変そうだなぁと遠方から眺めている次第であります。
主催される方につきましては、無事に催しが行われ、参加者に不利益が発生せずしっかりと着地して終了する事ができるよう、心よりお祈り申し上げます。

では、仮に自分が実際に主催するとしたらどうなるんじゃろか?何に気を付ければいいじゃろか?という事をちょっと本気出して考えてみました。

ご笑納頂ければ幸いです。


●ジャンルは「限定コン」。しかし…

まず、今回のテーマは「音ゲー」をたしなんでいる人が対象である、という所から深堀をしていかなければなりません。

通常、共通の趣味を持っている人が集まる事が確定しているのですから、それだけでも「話が合う人が集まるだろう」という安心感のもとで応募する事ができると思います。
しかし私個人としては、「音ゲー」というジャンルだけで人を集めると、それは結構難儀な話になりかねないのでは?という不安がぬぐえない側面があるかと思います。

・やってる「音ゲー」問題

まずは、X(旧:Twitter)で多くの人が意見として出していたこちら。
「音ゲー」はなんだかんだ種類がメチャクチャに多いのです。

これは思った以上に厄介な問題であり、「ACゲーム」「ソーシャルゲーム」「コンシューマーゲーム」というくくりだけでも大きく派閥が分かれるであろう事が想像できます。
そこからさらにACであれば「KONAMI」「セガ」「ナムコ」などのメーカー違いが発生するでしょうし、さらに同じメーカーであっても複数種類の音ゲーが存在するわけです。
現行稼働機だけでなく稼働終了した旧タイトルも含めれば、それはもうとんでもない数の音ゲーがこの世には存在するわけです。多い。メチャクチャに多い。あの超兄貴にだって音ゲーはあったんだぜ?

もちろん「全部制覇してるよ!音ゲーならまかせて!」という剛の者もいらっしゃる可能性はあるかもしれません。ただ、合コン参加希望する全員がそこまでを網羅しているであろう可能性は非常に低く、むしろ「音ゲーといったら●●でしょ」という先入観を持っている人が多く集まる可能性というのも十分に考慮する必要があります。

いや…これはしょうがないんや。音ゲーはどうしても回数を刻む必要があるタイトルが多いし、回数を重ねるということは他の音ゲーを広く浅く触るのも時間的に難しくなるんですから、個人の経験値に偏りが出てしまうのは構造上仕方ないんじゃないすかね。

なので、募集時に提供を依頼する情報の中には「やった事のある音ゲータイトル」というものを外すわけにはいかなくなると思います。
この情報を予め仕入れておけば、主催者側が合コン内で会話を振る際にも、誰かを置いてきぼりにするという事故を減らせるのではないかと思うのです。

また、「音ゲー」というジャンルに一定の理解がある人が集まっているのであれば、たとえ畑違いの話題であったとしても話を弾ませる事が不可能というわけではありません。
全く別のゲームをたしなむ人たちしか集まらなかった…となったとしても、まだその時点では合コンが破綻することはないと思います。

楽曲の傾向、コンポーザー、デザイナー、タイトルの歴史、トリビア的知識、上達に必要な要素、有名人の音ゲー事情、収録されている版権曲、etc…
全く別のゲームであったとしても、ある程度話のタネとなる共通項目は存在する為、自身と相手のやっているゲームの「共通点・違い」をネタとして話すことは可能と思います。
そこから話を広げていけば、相手が音ゲーのどういったところが好きな人で、他にどんな事に興味を持っている人なのだろうと知っていく切っ掛けを作ることも出来るかと思います。
思ってもみなかった共通認識がそこで発覚すれば、そこから一気に話に花が咲く可能性もありますしね。

・「音ゲー」の何が好き問題

そこで次に問題となるのが、「音ゲー」の何が好きかという問題です。

これも、「音ゲー」という題材を基に話をする、となった場合には結構重要な要素となりえます。
音ゲーには「楽曲」「参加している作曲者」「デザイン」「キャラクター」「ストーリー」「操作性」「難易度」「やりこみ度」「大会」などなど、様々な要素があります。
そのどれが琴線に触れ、ゲームとして好きになっているかは人によって様々であるという『大前提』を、主催者も参加者もしっかりと理解しておかないと強烈なすれ違いを生みかねません。

先ほど挙げていた「お互いにやってる音ゲーが違うとしても共通項目をネタに話ができる」という部分についても、この『大前提』をお互いがわかっている上でなければ成り立ちません。

例えば、そう、これは例えばの話ですが、「高難易度をいかに攻略しているか」という観点のみで音ゲーを楽しんでいる人がいるとした場合、他の音ゲーの「キャラクター」や「デザイン」の話をしても、それが会話のきっかけにならない可能性があるわけです。コミュニケーションが生まれない合コンほど地獄なものはないでしょう。

お互いの音ゲーに対する「嗜好」の違いを理解し、お互いにチャンネルを合わせた会話ができるかどうかは、『大前提』を理解した上でチャンネルの幅を広げられているかどうかに尽きます。

ともすれば、自分が好きな音ゲーはどんな要素があって、その要素に対して自分はどれほどの理解ができているだろう。そういった部分を顧みれているかどうかは非常に重要です。

また、今までそういった要素を顧みれていなかったとしても、合コンという場を通して自身の「音ゲー」というものを改めて見つめなおすいい機会にはなるのかもしれません。

そして主催者側だったとすれば、情報として収集したいのはやはり「音ゲーのどういう所が好き?」でしょうかね。
そうすれば、参加者の嗜好傾向も概ね把握することが出来るので、どんな話題だったら盛り上がるかという予測をすることもある程度は可能となります。

・主催者としての知識量

そうなってくると、今度の問題は主催者の「音ゲー」に対する知識量なのかなと考えます。

主催者は、集まってもらった人たちがマッチングできるように場の空気について配慮しなければならない側面があると思います(合コン主催したことなんてないので想像で書いてますけど)。

コミュニケーションがうまく取れてないところに入っていって橋渡しをする際に、どんな話題を振れば盛り上がるだろう…と考えると、土台となるのはやはり「音ゲーの知識量」となってくると思います。
例えば、●●というコンポーザーはどんなゲームに曲を提供しているかとか、●●と△△というゲームにはどんな共通点があるかとか、◆◆という版権曲はどのゲームに収録されているか、等…。

うっひゃあ、ワイはちょっと自信ねぇな…。
そういった知識を広げること自体は私は大好きなほうなので知ろうとする事自体が苦にはなりませんが、その情報を話のネタとして振るという高等テクニックが使えるかと言われれば、自信がないっす。

●「合コン」という性質

そもそもとして見返しておきたいのは「合コン」というものの性質です。

ワイ自身は超ド陰キャを地で行く人間なので、そういった合コンと呼ばれる催しに参加したことは全くありません。(自分の家を勝手に合コン会場にされた事はある)

ワイの認識としては、「合コン」は男性と女性のペアを意図的に作ることを目的とした催しであると思ってます。…合ってるよね??

・男女比率問題

ここで真っ先にでてくるのがこの男女比率問題なのかなと思います。
誤解を恐れずにいえば、そもそも音ゲーマーは男性側に人数比率が高い傾向があると考えています。
(※…統計的なデータや理由付けが存在せず、完全に想像でしか話していません。ご了承ください)

ともすれば、「合コン」は男女比率を1:1にするのが理想となってくるため、頭数の調整には非常に苦労しそうな予感がします。
開催する事を第一目標にするのであれば、女性側で参加を希望する人がいるかを先に事前確認し、そちらの目途が立ちそうであれば正式に開催を告知するほうが企画流れがなさそうだと思います。

・人脈問題

そうすると、次に問題になるのが女性側参加者のアンテナをどう立てるのか、となります。これすなわち、多数の女性音ゲーマーと知り合っている人を頼れるかどうか、というところになると思います。
もちろん主催者自身が女性音ゲーマーにめちゃくちゃ知り合いがいるのなら問題のない話なんでしょうけど…。

ただこれって、難しい問題なんですよね。もしそんな知り合いがいたとしても、そもそも合コンに誘った時に来るかどうかはまた別問題です。
重要になってくるのは、「この合コンは安全だろう」と参加希望者が思ってくれるかどうか、だと思うんですよね。

ともすれば、合コンの参加者または後援者に、それなりに名の通った人や安全だと認識されている人が混じっていることも重要になるのかなと。
「あ、この人がいるなら安心できるかも」という参加者や後援者を引っ張ってこれるか、これが重要になると思います。

ただ、これも難しい問題ですよね…そもそもそんな人気のありそうな人がいたら、合コンじゃなくてその人を目的にくる参加者が増えて、趣旨が破綻する恐れもあるかもですし…塩梅の調整も難しそうです。

・主催者の人徳

最終的には、やはり主催者を信頼してもらえるかどうか。これこそ「合コン」というものが無事開催されるに至るまでの一番重要な要素だと思います。

当然、これも難しいです。日頃の行いがモロに影響するため、日々ヤンチャに過ごしている人が主催者となっても笑いものにされたり背中を刺される恐れがあると思います。

そうでなく、実際に人畜無害な人が主催者となったとしても、では周りが「この人は人畜無害だから大丈夫だよ」と宣伝してくれるかというと、案外そんなこともありません。
そのような人が「合コン」を開催して無事に人が集められるようになるには、結局は開催までの立ち振る舞い方がすべてを握るものと思います。
「合コン」を開催する趣旨や理由が明確であり、気配りや配慮を感じさせてくれて、計画も明確であり、「大丈夫そうかも」と安心感を与えてくれるかどうか。これが全てではないでしょうか。

安心感は、重要です。なにせ、男性と女性が合う場を作るという趣旨なのですから。

究極的には「お人よし」がにじみ出るような人でない限り、あまり合コンの主催は務まらないんじゃないかなと朧気に思っています。人が集まる場を作ることが好き、っていう人じゃないと主催はストレスになるでしょうしね。

●企画の初回完全成功はめったにない

色々書いてみましたけど、じゃあ全部の要素をクリアしていないと合コンは開催してはいけないのかというと、決してそういう訳ではありません。
そもそも、これらの要素を最初からクリアしていたとしても、こういった企画が最初から完全に成功する確率はあまり高くないと思います。

・人を集めることの難しさ

ワイは合コンを開催したり参加したりしたことは一度もない超ド陰キャではありますが、日常的に人を集めるスケジュールをたてる仕事をしているので「企画を立ち上げて人を集め、スケジュール通りに実行する」という事の難しさについては、とてもよく理解しているつもりです。

例えばオフ会などを複数回程度開いたことがある人なら首がもげそうなほど縦に振ってくれそうな話だと思うんですが、

・日時・場所・人数・値段をバランスよく決めたいと苦心する。
・参加希望者へ参加可能かの最終確認の連絡をするが返信が来ず、連絡の催促のタイミングに葛藤を覚える。
・前日や当日にドタキャン連絡がきたり、待ち合わせ時間になっても連絡がつかない人がでて焦りを覚える。
・企画を立ち上げた瞬間なぜか仕事が忙しくなり日常生活に余裕がなくなる。

といった企画者特有の独特なストレスが発生することもあるため、主催者という立場になる人は本当に気苦労が絶えないと思うんですよね。企画を立ち上げ、スケジュール通りに実行するだけでも実は大きな苦労を伴うのです。

・男女関係を作る場というセンシティブさ

さらに合コンともなると、やはり男性と女性が同程度の人数集まり、異性同士で仲良くなることが主目的となるわけで、場に合わせた振る舞いや準備ができていない人を諭せるかどうかという所も大きなポイントになってくるでしょう。

服装や臭いに気をつかえない人や、自身の音ゲーの腕前を盾にとって必要以上に横暴に振る舞う人、異性に対してデリカシーのない発言を平然とする人を放っておいてしまうと「主催者はなにしてんの」という不満につながりかねません。

無論、どこまでが許せてどこからがNGかというのは人によって違うため一概にはいえないのですが、アカン人が出てきた時に毅然とした態度で接することが出来るかどうかは重要だと思います。

かといって乱暴な態度で追放するようなやり方でも角がたちますし、穏便かつ毅然とした態度でもって対応できるかどうかは場数を経験してないと難しい側面もあります。

・成功するには場数を踏むのが一番

こういった企画に限らず人間の営みのほとんどすべてに言えることなのですが、やはり「一度やってみる」「何度もやってみる」という経験をしてみなければ、見えてこなかったり分からなかったりする事は往々として存在します。

経験則があれば、何かがあったときのOK・NGを素早く判断し実行に移せるようになりますし、失敗した要因を正しく分析できれば、次回の企画では大きく改善して成功につなげることもできるものです。

や、ホントに大事っすよ、場数って。

音ゲーマーであれば、フルコンするために何回も同じ譜面をプレイしたりして経験を重ねたり、違う譜面を経験して今までのプレイに足りなかったものに気づいたりっていう事の大切さ、わかるじゃないですか。

企画を成功させるという事も、そういった事の積み重ねだと思います。もし万一今回の企画があまりうまくいかなかったとしても、反省点を活かして次に活かそうとする動きがあれば、いつかは未来のある企画になっていくと私は思います。

適切に回数をこなし、場数を重ね、醸成された場を作ることができるようになる事で、主催者に対する信頼が生まれ、評判が評判を呼び、いつしか音ゲーマー合コンが毎回満員御礼の名物イベントとなる日がくるかもしれません。
そうなれば主催者は音ゲー界の縁結びの神と崇められ、孤独に苦しむ音ゲーマーを照らす灼熱のような太陽となり、「あなたがLOVE SHINEか」と称えられる時が来るかもしれません。

再度となりますが、主催者のイベントが無事に成功されますことと、参加者にとって良き出会いの場となり問題なくイベントが執り行われる事を、心よりお祈り申し上げます。

●まとめ

自分には縁のない世界と思っていた「合コン」という文化に対して、わりと真面目に向き合って考えることが出来たいい機会だと今回は思いました。ゼクシィのコラムに書いてある「主催者がやるべきこと」を見て、やっぱこういう企画は色々大変だよなぁと思うなどしています。

私自身は既婚者なので、今後も合コンを企画したり参加したりすることはないとは思いますが…。なんか色々とデカい口きいてスイマセンでした。

企画に参加した人の内部告発が相次ぎ、飯田圭織バスツアーみてぇな伝説の1ページにだけはならないよう、三度お祈りを申し上げます。

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