インクルージョンは上級ポジションの人だけのものか?
国際労働機関の調査にて、職場の4人に一人は自分の価値が認められていないと感じており、価値を感じている人は上級レベルのポジションに就いているという結果が公表されました。
参考:国際労働機関(ILO)による多様性と包摂に関する新しい報告
多様な人を受入れ、それぞれの個人が価値を発揮できる状態をダイバーシティ&インクルージョンと言いますが、それが実現できているのは、ポジションによるということなのです。
上級レベルのポジションだからこそ、自身の権限で問題を直接解決しやすく、環境を整えやすいのかもしれません。
調査では、その事象を「上級レベルのポジションの人たちの特権」と表現しています。特権とは、その人たちにとって都合がよく物事が進むが仕組みで、自動ドアがずっと開いていたので苦労せずに進むことができるような状態です。
そのような環境に長く居ると、ドアの前に立っても自動ではドアが開かない人やドアの前に行くことができない人が存在していることに、意識が向きにくくなるものです。
そしてある状況では、ドアが開かずに苦労している立場だった人が、ある状況では自動でドアが開く特権を持っているということもよくあります。
時には周囲を見渡して、自分が持つ特権にも気づいておきたいものです。