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インクルージョンスキルとリーダーシップの影響

ビジネスパーソン向けの講座では、いつの時代もロジカルシンキングやプレゼンテーションなどが人気です。ある方が、多様な人を受け入れるスキルであるインクルージョンも「ビジネスで必要である」と定義してはどうか、と提言されており、なるほどと感じました。

インクルージョンとは、他者の違いを認め、個人個人が価値を発揮できる状況を言います。けれども、ビジネスの場においては「インクルージョンは大切だ」と言われながら、どこか他人事で、ワークショップを体験して終わり、という状況が良く見られるのです。背景として、企業においては「ビジネススキル」とまだ判断されていないのかもしれません。

また、そうなってしまう背景として、インクルージョンの大切さに直面するきっかけが、介護や育児、病気等の経験や、周囲に障害がある方と接した経験、組織や地域の中でマイノリティ(少数派)となり困難な状況に陥った経験等があるのではないでしょうか。そうして、インクルージョンの必要性に気づき、学び、発信することが多い。けれども、必ずしも、働く人全員が接する事柄ではないために、ビジネススキルとしては認識されにくいともいえるでしょう。

私自身が最近所属するコミュニティの中で、インクルージョンが実現していると体感することが何度かありました。具体的には、メンバーそれぞれの想いを否定せずにまず聴こうという姿勢や、お互いが目指すゴールに近づくために自分が何ができて、何ができないという自己開示、他のメンバーの力を貸してほしいというメッセージが見られます。一人のリーダーがそれを統率するというよりも、メンバーそれぞれがお互いをモチベートして、相乗効果をだし、螺旋階段を上るように、価値と価値が重なり合っていくリーダーシップをとっているのです。これらの体験を経験すると、別の場でも再現していくようになります。組織の中の媒介者ですね。


大学院の研究や、プロティアン認定ファシリテーターの活動を通して、インクルージョンに必要なスキルについてもお伝えしています。