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エクスクルージョンとインクルージョンの間を知る
包括、受け入れる、個人それぞれが価値を発揮して効果を出す、等の意味で使われる「インクルージョン」という言葉。反対語は、排除という意味の「エクスクルージョン」です。健常者ばかりのグループの外側に、障がい者や杖や健康器具が必要な人やシニアが存在したり、男性ばかりのグループの外側に女性や多様な性の方が存在する、というイメージです。けれども、2つの間にも多様な概念があります。
「セグレーション(分離)」では、属性ごとにグループに分かれており、それぞれが独立して行動ができます。
「インテグレーション(統合)」では、大きなグループの中に、分離されていた別のグループが入る状態です。入ってはいるけれど、別のグループは独立して行動をしている状況です。つまり、統合されてはいるけれど、それぞれのグループは交じり合っていないのです。一般的に言われる“ダイバーシティ&インクルージョン”において、この状態で止まっていることもよくあるのではないでしょうか。障害者が職場や地域にいるけれど、健常者とは交じり合っておらずそれぞれ別グループであったり、男性主体の職場に女性が入ってきたけれど、女性だけで固まって行動をしている状況など。けれども、意識をしないと、交じり合っていないことに気づかないのかもしれません。
「インクルージョン(包括)」では、それぞれのグループが垣根を取っ払って、交じり合って、大きなグループの一員として行動をしている状況です。そのような状態に変化するためには、交流が進む仕掛けや、仕組みが必要で、それぞれを繋ぐコネクターの役割が必要であることを実感します。まず一歩として、存在するだけではインクルージョンの姿ではないかもしれないと気づくことが大切なのかもしれません。
参考図書:『インクルージョンとは、何か?』荒巻恵子 著
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