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11月のミッドナイト・ランブル・ショー#58「ロンサム・シンガーソングライター」

先月のランブル「ジャケット美術館」、お陰様でコロナ渦以降最大の動員を記録しまして、やはりみんなで音楽を聴くのは良いもんだなあと改めて思った次第(実際のところ音楽はほとんどかからず、ジャケを観てゲラゲラ笑ってるだけでしたが)。本当にありがとうございました。また改めてレポートを書きたいと思っています。

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11月はうって変わって、秋の夜長にピッタリな「ロンサム・シンガーソングライター」を特集します。レコード店の値札とか、ディスクガイドなんかでよく見かける「ロンサムSSW」の表記。ではロンサムって一体なんぞや?

ものの本によると、下記のような意味があります。

lonesome【形容詞】
1.寂しい、心細い
2.(場所が)人里離れた
[Weblio英和辞典より]

音楽的な意味合いというよりは、なんとなくのイメージでしょうか。そもそもシンガーソングライターは一人で成り立つ場合が多いのだから、誰しもロンサムっちゃあロンサムなのですが、例えば前回のジャケット美術館で登場したボブ・マクギルピン、彼もまたシンガーソングライターですが、ロンサムと呼べるでしょうか?映像を観てみましょう。

うーん、これは。ロンサムとは呼び難いネアカ感が。彼は何でしょうかね、ダンサブル・シンガーソングライターとでも名付けておきましょうか。

ブロンクス出身のイタロ・シンガーソングライター、ディオンの場合はどうでしょう。ドゥワップ・グループのベルモンツから一人離れたという点においては、ロンサムの資格がありそうですが。

めちゃくちゃ良い!サウンド的にもロンサム感があるんですが、なんでしょうかね、このジャケから漂う「モテ」感は。ちょっとロンサムと呼ぶには気が引けるというか、全然寂しくないじゃん、というツッコミが。ちょっと惜しい気もしますね。

先月ファーストアルバムが待望のアナログリイシューされた、ロン・セクスミスはどうでしょうか。

そうそう、この感じです!バチッとハマりました。ちょっと頼りない佇まいと歌声、抑制の聴いたサウンド、どれもロンサム感あります!

かつてフェアポート・コンヴェンションでも活躍したサンディー・デニーも素晴らしいロンサム・シンガーソングライターです。

タイトルはそのまま、「レイト・ノヴェンバー」ですから、今の季節に聴かずしていつ聴くの、今でしょ?というやつです。

ジャケットからしてひとりぼっちロバート・ジョン。彼もまたロンサム・シンガーソングライターと呼べるでしょう。

 彼らの系譜を辿っていくと、例えばハンク・ウィリアムズの歌唱だったり、ランディ・ニューマンのシニカルさといったものが浮かび上がってきます。今回は古今東西のロンサム・シンガーソングライターを取り上げながら、パーソナルな気持ちを表出するロンサム的表現が、一体どうやって成立したのか?というお話もできればと思います。

ミッドナイト・ランブル・ショー#58
「ロンサム・シンガーソングライター」
2020/11/27 (金)20:00スタート
神保町試聴室
YouTube Live

ご自身の体調と相談しながら、是非現地に足を運んでくださると嬉しいです!

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