「ヒトノカタチ」STORY-23(4/4):サマーバケーション、4日目

3日目:https://note.com/mnp_x7/n/n3eed315c4b85

旅行最終日、全員がお世話になった民宿の女将さんに挨拶する
「ありがとうございました~」
「こちらこそ。また来てくださいね」
そして全員がマイクロバスに乗り込み、駐車場を出ていく。
「ありがとうございました~」
女将さんが手を振る様子が見えなくなるまで見ている。
「さて、長いようで短かった今回の締めはどこなんだい?」
「うちがプロデュースした観光会館に行くわよ」
レイアと百合子が話してると、ミイが
「えっ!本当!」
「もちろん、レトロゲーセンや遊園地があるあそこよ。楽しみにしてね」
「わーい!」
喜ぶミイを横目にレイアとルークは
「んまあ、自分たちはそこでお土産とか買っていくことになるな」
「そうですね。まあうちは実質店長への土産になりそうですけど」
「でもあの猫ちゃんだと結構限られちゃうんじゃないかい?」
「そうですね。まあじっくり選ぶとしましょう」

---そしてイズ観光会館に着く
「それじゃ、12時にレストラン予約してあるから。それまでは自由行動で」
「はーい」
子供たちはゲーセンの方に直行する。
「私たちはどうしましょう?」
「うちらは遊園地でのんびりしてましょう」
「そうですね。たまには童心に帰るのもいいかもしれません」
「う、うん……」
そうして男性陣が遊園地の方に行く
「さて、私たちはお土産を選んでますかね」
「そうですね。せっかく長期の休暇を取らせてもらったわけですからね」
「結構百合子さんとこは従業員多いから大変かな?」
「そうね、そこはリンちゃんにお任せしちゃうわ」
「はーい」
女性陣は話もそこそこに土産物コーナーに向かう

男性陣は観覧車にそれぞれ乗っている。
「どうだった?これだけの人数で泊まってするのもなかなかないじゃないですか」
同じゴンドラになった正がレンに話をする。
「みんなのおかげで楽しい旅にできたよ。1日目の食事美味しかった」
「そうですか。キリト君も絶賛してましたし」
「あとこんなこと言っちゃうけど、公認でちょっと浮気できたし……」
「アスナちゃんとべったりでしたからね」
「ま、まあ……アスナちゃんも積極的でちょっと恥ずかしかったけど」
「そういう性格ですからね。誰とでも打ち解ける何かも持ち合わせてますし」
「まあ、百合子もそれなりに打ち解けやすいし、そこはどっこいどっこいかな〜」
「そうですね。見ててもみんなと打ち解けてましたし」
「ま、明日からまたいつもの生活だしね、そこは切り替えていかなきゃ」
「ですね」

一方、ルークとキリトが一緒になったゴンドラでは
「ルークさんとこの店長ってミキ族ですよね。好物が猫缶だって言われますけど」
「主食は魚だからあれが手に入りやすいくて一番元の食事に近い食べ物だって言ってるし」
「私も板前時代、ミキ族のお客さんに食事を出したことありますけど、マグロ系を好んで食べてましたからね」
「ほう……そうなんだ」
「だから今回釣り上げたM3マグロの一部を冷凍してお土産にしたわけですよね」
「そうだったな。喜んでくれるといいけど……ミキ族って案外と味にうるさいからね。猫缶も間違ったの買ってくるとすごい文句言われますし」
「そこが猫ちゃんって言われる所以ですからね」
「あまり言われたくないようだけど、そういうのもあるからね」
「ペットとして飼ってる人はそれがいい、っていいますけどね」
「最初は自分も戸惑ったけどそれなりに長く生きてるから世渡り上手だからね。だからこその店長という地位なんだろうけど」
「ですね。機会があれば是非ともお会いしたいかも」
「ま、またの機会にかな」

---一方女性組
「レイアさん、なんだかんだ結構買いましたね」
「ああ、せっかく休暇認めてくれたんだから、せめてこのぐらいは持っていかないと」
レイアの後ろにアスナが荷物持ちとしてついてきている。
「マスター、いろいろ選んでみましたがこれでいいんですか?」
「いいよ、選んでくれてありがとう。喜んでくれるといいな」
百合子の後ろにもリンが荷物持ちをしている。
「じゃあ、私たちは車に荷物乗せてきます」
「そうだな、もう食事までそんなにないし」
「はーい」
アスナとリンが車まで向かう。
「さて、ちょっとゲーセンまで行ってみます?」
「ああ、多分子供たちはそっちに行ってるだろうし」
「行ってみますか」
レイアと百合子がゲーセンに向かう。

そしてゲーセン内で百合子とレイアは
「んー、自分で言うのもなんだけど、いい雰囲気ね」
「ここプロデュースしたって言ってましたけど、百合子さんが?」
「そうよ。新装するにあたって何か目新しい物が欲しいって話が来たから、やってみたの」
「でも古代ゲーセンなんてさすがにマニアックじゃないです?」
「でも客寄せにはなってるし、周辺のゲーマーのたまり場になってるって言ってるから、効果はあったわよ」
「そうか……ん、なんか人だかりができてるけど」
「ちょっと見てみましょう」

見てみると、ミイが対戦台にかじりついている
「んっ!!とお!!……ああ~ついに負けちゃった」
「ああ~9人目にしてついに力尽きちゃったか」
見ているとすずねがレイアの元に来る
「ミイちゃんすごいよ、地元の有力プレイヤー次々と倒しちゃうんだから」
ミイもそばに来る
「悔しいけど相手が地区大会の連勝者だからね、さすがにかなわなかった」
「おう、楽しそうで何よりだな」
アルルも百合子の元に駆け寄ってくる。
「お姉ちゃん、楽しかったよ~」
「良かった、気に入ってくれたわね」
そしてレイアとミイ、すずねも一緒に来る。
「ここだけにしかないタイトルもプレイできて、良かった~」
「ええ、復元に手間どったけど、喜んでくれて嬉しいわ」
ミイが百合子に駆け寄る
「さて、もう昼ご飯の時間だな。みんな行きましょう」
「はーい」

昼ご飯を足早に終わらせると、また車に全員が乗り込む。
「今回百合子さんが宿とか取ってくれたから、良かったよ」
「レイアさんの協力がなければ花火大会の席取れなかったし、お互い様よ」
「まあ偶然知り合いにコネが効く人がいたからね」
「まあ、持つべきものは友よね」
レイアと百合子が話してると、正とキリトも
「今回色々と教え合ってレパートリーも
増えましたね。いい刺激になりました」
「こちらこそ。ミイちゃんのおかげで手薄だったデザート系のレパートリー増えましたから、良かったです」
そこにレイアが
「お互い、いい関係になれたところかな?」
「まあ……そんなところですね」
「恥ずかしがってないで正さん、これからもいい関係でいましょう」
「はは、キリト君のほうが積極的だよな」
「あ、あまりそんなこと言わないでくださいよ。これでも積極的な方なんですから」
「でも経験という点では自分のほうが上かな?そこは新品か中古かの違いが出るのかも」
「ま、そんなところですね」

一方後ろの方では……
「えへへ、最後にキスしようよ」
「仕方ないわね、ほら」
レンとアスナがベッタリしてるところをルークが見ている。
「ドロイドにガチ恋してる人は随分と見てるけど、これだけべったりなのはなかなかいないかな」
「やっぱ何か違うんだよね〜」
そうしてるとリンが
「もう、お兄ちゃんったら」
「ほら、リンちゃんが拗ねてる」
「え、あ……いや、違うって」
「もうしばらくは会えないわけだから、好きにしちゃって」
「まあ、お許しが出たってことで」
「へへ……」

そして百合子一家のマンションの前まで着いた。荷物を降ろすと各人が並んで
「ありがとうございました~」
「じゃ、またの機会に」
そしてレイア一家が乗り込むと、車が動き出す。
「またね~」
「また遊ぼうね~」
追いかけるアルルに対してミイが窓から手を振る。

「さて、楽しいバカンスも終わりだな」
「楽しめました?結構疲れてるように見えますが」
「まあいろいろ振り回されたところはあるけど、楽しめた分が大きいかな」
「そうですね。私もいろいろ楽しめましたし」
レイアと正が話している裏でルークとアスナが
「いろいろお土産話できそうだから、どんな反応するかだな」
「そうですね、せっかく休み取らせてもらったわけですから……」
「そこはお互いさま、かな」
そしてミイがレイアに飛びついて
「ねえ、またアルルちゃんと会える?」
「そうだな、次はまたイベントになりそうだな」
「わーい!楽しみ~」
そうしてるとすずねも
「自分あまりイベントって行ったことないんで、今度一緒に行きたいです」
「そうだったな、今度は一緒に行こうか」
「楽しみにしてますね」
そうして家に着くまでの間会話が進んでいた。


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