「ヒトノカタチ」STORY-EX2:共演

※今回は第20話(https://note.com/mnp_x7/n/n2df7cf7e412c)の後日談になります。

ーーーフジヨシダ児童館、ミャムが集まっている子どもたちに向かって話をする
「はーい、それでは今日は特別ゲストをお呼びしてます」
そう言うと、2人が出てくる。
「フェリスさんとこの、フレイアさんです〜あとお友達のすずねちゃんです」
一斉に拍手が起こる。
「(うわー、動画とおんなじだ)」
「(動画よりも数倍キレイ……)」
子どもたちが固唾をのんで見ていると
「今回は朗読劇をやります。声のきれいなフレイアさんとやれるなんて嬉しいです」
そういいながらミャムとフレイアが席につく。すずねもタブレットの前につくと演奏をはじめ、劇が始まる。

ーーー

「(やわらかな声で)みなさん、こんにちは。私の名前はフレイヤです」
「(元気に)こんにちは、ミャムです!」
「今日は、ある夜の物語をお届けします。小さな村に住む少女、エルと彼女の特別な友達、リナの物語です」

「エルは、星が大好きな女の子でした。毎晩、彼女は屋根の上に座って星を眺めていました。
「(興奮した声で)ある夜、エルはキラキラと光る星の中から、一際明るい星を見つけました。その星はどんどん近づいてきて、ついにはエルの手の中に!」
「その星はリナという名前の小さな妖精でした。リナはエルに、星空の秘密を教えてくれる友達になりたいと言いました」
「(嬉しそうに)エルは大喜び!彼女はリナと一緒に星空の冒険に出かけることにしました」

「リナはエルを星々の間を飛び回りながら、星の歌を教えました。それは、夜空に響く美しいメロディ」
「(歌うように)「きらきら光る、星たちの歌♪」エルも一緒に歌いました」
「二人は、流れ星に乗って広い宇宙を旅しました。彼女たちは銀河の果てまで行き、色とりどりの星々を眺めました」
「(感動した声で)エルは、宇宙の広さと美しさに心を打たれました」

「しかし、冒険には終わりが来ます。リナはエルに、彼女の役目は終わり、星の国に帰らなければならないと告げました」
「(寂しそうに)エルは悲しかったけれど、リナとの思い出を大切にすることを約束しました」
「リナは最後に、エルに星のメロディを贈りました。そのメロディは、いつまでもエルの心に響き続けました」

「(穏やかな声で)こうして、エルは星空を見るたびにリナのことを思い出し、夜空に響く星のメロディを聞きました」
「(微笑んで)そして彼女は、いつもリナと一緒にいると感じました」
「(締めくくりの声で)これで物語はおしまいです。みなさん、星空を見上げるとき、エルとリナの冒険を思い出してみてくださいね」
「(元気に)ありがとう!またね!」

「(揃って)さようなら!」

ーーー

劇が終わると一斉により大きな拍手が起こる。
「皆さん、楽しかったですか〜」
「はーい」
子どもたちが返事をして、ゆっくりと3人のところまで近づいてくる。3人が子どもたちと触れ合っている。

そんな様子を春香とフェリス、ルークが見ていると、ミャムが近寄ってくる。
「あ、ありがとうございます。こんな機会を作ってもらって嬉しいです」
「動画見させてもらったけど楽しそうだったからね。こちらも嬉しかったわよ」
フェリスがミャムに声を掛けるとすずねも
「良かった。短期間の割にはうまく行ったわね」
「ありがとう、すずねちゃん」
フレイアも近づいてきて
「楽しかったわよ。たまにはこんなのもいいわね」
春香も駆け寄ってきて
「良かったわよ。なかなかのものじゃない」
「あ、ありがとうございますマスター」
「ふふ、こういう時は人見知りなのね」
「もうー、そんなこと言わないで!」
そしてルークもすずねのもとに駆け寄ってくる。
「やっぱりすごいじゃん。見事なものだったよ」
「ありがとうございます〜楽しかった〜」
フェリスが春香に声を掛ける
「やっぱり子供っていいわよね〜」
「ええ、まあ手間はかかるけど楽しいわよ」
「余裕があればうちもお迎えしたいんだけど、もう2人抱えちゃったから……」
「それもそうよね、でも動画見てるけどあの2人でも楽しいわよ」
「ありがとうございます。まあそのうちになんとかしたいかな〜」
そしてルークにも声を掛ける
「すずねちゃん、よくやってるから助かってるわよ」
「ありがとうございます。そう言っていただけるとマスター冥利に尽きます」
「そうね〜また機会があればみんなで食事会したいよね」
「ええ、レイアやミイも喜んでくれると思うんで」
そうしてそれぞれの談笑が続いていた。

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