The First Make

こちらはすーさん(@su_san4221)主催の「あなたは謎が好きですか?Advent Calendar 2021」に寄稿する記事です。

先日、「ゆる謎AdventCalendar2021」に参加させていただきました。


自分はこれまで、戯れに落書きレベルの謎を投下したことは2,3度あったのですけど、ちゃんとした形で謎解きを作ったのはこれが初めてだったかもしれません。
なので今回はそれに関するあれこれを振り返ってみようと思います。

※この先、謎のネタバレを含みますので、これから解きたいという方はご注意ください!


まず、11月に例年通りすーさんがゆる謎ACの参加者募集を宣言されましたが、実はこの時点では参加意思はありませんでした。
こう言っちゃ何ですが、面倒臭いことは避けたい…もとい、何かと時間的に余裕が無くて新たなチャレンジに踏み出すことに抵抗を感じていました。

ですが、「魔が差した」の逆バージョンとでも言いますか、なんかやってみようかなという気が湧いてきたので、重い腰を上げたのでした。

とは言っても日頃から謎制作なんぞやってないものですから、何から手を付けたらいいのか、どこにとっかかりを見つけたらいいのかわかりません。
いきなり暗礁に乗り上げてしまいました。何故作ろうと思ったのか。

ふと周りを見回すと、ちょうど謎検対策で用意していた五十音表や都道府県名一覧などの定番ネタリストが目に止まりました。

いずれも既に掘りつくされた鉱脈と思われがちですが、謎検に限らずこれらを用いた謎が未だに頻出なのは、それだけ可能性を秘めているということに他なりません。
それにどうせなら「まだこんな奇跡が埋もれていたのか!」と驚かれるような謎を作りたいですよね。

といってもそう簡単に奇跡が見つかるはずも無く…。(それはそう)

時間を見つけてはネタを探してコトバをこねくり回すこと1週間。
虹の七色の名前を並べていた時に、ふと人名っぽい文字列が見えたような…。

あ か
だ い だ い

み ど り
あ お
あ い
む ら さ き

…おか…きむら…みさき……、これ使えそう?!

こうして見つけたのが、「ありおかだいき」さんの名前でした。
確か松丸さんと謎解きの舞台をやる話があったし、ちょうどいい人材(笑)
あとはこれをどう料理するかです。

まずは矢印がキレイに通過するように文字を並べてました。

あ か だ い だ い き み ど
り あ お あ い む ら さ き

ここで有岡君の名前だけでは虹の七色を埋めさせるための導線が薄いので、他にも人名が拾えないかと探してみたのですが…。

同じHeySayJumpはおろか、方々探しても使えそうな名前が見つかりません。例えば「きむらさおり」だと「お」が足りないというように、再び暗礁に乗り上げてしまいました。
(今思えば、足りないなら問題文から拾う方法もできそうでしたが)

人名以外で穴埋めできる名詞も考えましたが、どうもしっくりきません。

一方、文字列が埋まったあとどうするかも考えないといけないのですが、埋めた場所から文字を拾わせるだけではつまらないので、何か一工夫加えたいところ。

当初考えたのは、「あ」「み」「だ」の3文字が拾えることから、色名の区切りで縦線を引いて横方向のあみだくじに見立てるというもの。
左に何か3文字置いて、あみだを通って別の3文字に並び変わるという構想でした。

ABCがCABに並び変わる仕掛け

いや、捻り過ぎですね…。

実装難易度が高いのもありますが、そもそも流れが強引で面白さとも連動しない。
思いついたものを全部詰め込みたくなる、素人の悪いところが出ちゃいました。
ということでこのネタはあえなく没に。

ここまではノートに鉛筆で書いたり消したりしながら考えていたのですが、画像に起こしたらその過程で何か思いつくかもと思い、見切り発車的に画像作成に着手することにしました。

誰かがPowerPointでも謎画像は作れると言っていたのを思い出してパワポを起動。
さて有岡君の画像を探さないと…と検索しているうちに、ナゾドキシアター「アシタを忘れないで」のポスター画像を見つけました。

これいいじゃん!

引用画像は決定!
あとは四角の枠を作って、矢印を引いて…。

…あれ?

矢印の折れ曲がる回数が、1,2,、、、7つに分割できる?!

この発見のおかげで、懸念だった「四角を虹の七色で埋める」ための導線が解消できました。むしろ有岡君の名前を知らなくても埋められてしまいますが、それもまたご愛嬌。

そしてもう一つの発見が「アシタを忘れないで」という公演名。
「アシタ⇒あの下」という、いわゆる木下謎ギミックが使えることに気づき、なおかつ虹の七色の名前にも「あ」が複数含まれていて、これも使える!と色めき立ったのでした。
指示文とも解釈できるので、まさにおあつらえ向きなタイトルです。
このギミック、この公演内で使われてたりしないだろうなあ…。

それにしても、机上で考えるよりも実際に手を動かしたほうが前に進むものですね。

あとは「あ」の下にいい感じの文字が来るように問題文を作ればOK!
ということで出来上がった謎画像がこちら。

「こたえは3もじ」というのは全体の収まりが良かったから入れたのですが、ともあれ無事謎ができたので、この時点でゆる謎ACへの参加申し込みをしたのでした。(さすがに完成もしてないうちから応募する度胸は無いので)

さっそくできた画像をすーさんに提出。
何か気になるところなどありますかと尋ねてみたところ。。。

個人的には「ナゾドキシアター」の「ア」の扱いが気になるところですね。

え?

あー!こんなところにも「あ」があったのか!

参ったなあ、完全に見落としてました。
しかし「あの下」を拾う問題である以上、これをスルーするのは不自然なので、できればこれも含めた形で謎にしたい…。
幸い「ア」の下は「シ」と一意に決まるので、最後が「シ」になる4文字の答えに作り変えることに決定!

…で、修正して最終稿となったのがこちら。

「よそうしてうめて」という言い回しの不自然さが逆に導線っぽくなった上、4文字目の存在に気づかなければ「りよう」と誤答する落とし穴が生まれたのでした。(穴に落っこちてしまった方、スミマセン)

こうして生み出された謎は、12月8日にゆる謎ACとして投下されました。

思っていたよりも文字が小さく読みにくかったのが反省点ですが、初めての謎制作がどうにか完遂できて何よりでした。
チャレンジしていただいた皆様、そして機会を作ってくださったすーさんに感謝です!

ただ、やっぱり何かと大変でしたので、また制作するかどうかは何とも言えませんね(笑)

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