これ以上彼女自身にも他人にも危害はないから
彼女は決心して靴紐を結び直した
廊下の先まで叫んでも誰も答えてくれない
だから彼女は言い訳もせず外に出て歩いた
彼女がしたいことはなんだってできる
彼女のしたいことはなんでも
家にだって帰れるけど、彼女は帰らない
そこで彼女は方向を決め、メンフィスの90番地に向かう
音楽のボリュームを上げて余計な考えが邪魔しないようにする
予想通りエルビスのことを思い浮かべることになる
彼は曲が現実になると信じていたのかなとふと思いながら
現実になるならそうなってほしい
彼女が何を求めていて何をするのか分からない
手がかりなき反抗
私たちは残ったセロトニンを使い果たして
頬を噛んだり月を眺めた
彼女は、きっとこの瞬間のために生き抜いてきたんだ、と言って
床に置いてた箱に入ったクラッカーを食べた
その時私は分かったの
あなたがしてほしいことは何だってする
あなたのために何だって
何だってする、何だってする
やってほしいことがあるなら、私はやるわ
彼女の求めることなら何でも
やってあげられる